第八十八話 〜チーム員加入〜
おはようございます!!
強気の空亡さんがこの場を支配している感じです。
きっといい方向に進んでいくでしょう。
そうしたところで、更なる困難も待っているでしょうが、それはこれからのお話です!
お楽しみください!!
空亡の強気の一手がその場を凍り付かせた。
私は緊張から足がガクガクだが、ふと長老の方を見ると俯いてぷるぷるしている。長老はどうやら笑いを堪えているようだ。この場でいつものようにガッハッハと笑うのは流石に抑えているのだろう。
と、その場を観察していると、
「あっはっは!!いいわねぇ!その姿勢!使えるものはなんでも使う、合理的だわ!
みなさん!どうでしょう!?彼の意見を聞き入れてあげませんか?我々相手にここまではっきりモノを言うにはそれなりの自信が必要でしょう。それなのに彼は言い切った。その事実が余計に信憑性をあげているわ。私は信じてみようと思います!」
小鳥遊さんは面白がったように笑いながら皆に提案の受諾を申し出た。
他のメンツも特に異論はないようだ。
「さて、では、今回の件、陰陽大臣に一任します。空亡さんと未来さんは大臣と話し合ってください。必要なことがあればなんでも用意しましょう。まずは計画書の提出をお願いします。」
小鳥遊さんは、今日の話し合いをさっとまとめて今後の方針を決めた。
「承知いたしました。後ほど送ります。」
長老はそれに同意して、返事をした。
少し重苦しかった空気も和らぎ、今回の会議は終了した。
―――――
「はぁーー。私、全然喋ってないのに、今までで1番疲れた……。」
ミーティング終了と同時に、どかっと椅子に倒れ込んだ。緊張でもう、立っていられなかった。ここまでよく頑張ったと思う。
「いやー、みくちゃん頑張ってたねぇ!ガッチガチで面白かったよ!空亡くんには笑かしてもらったしな!!」
長老はあのメンツに慣れているのだろう。全然事なげに振る舞っていた。
「流石にきついですよ、あのメンツは!?一端の陰陽師風情が会える人物ではないですよ!?」
私は今回のミーティングのメンツの選抜に対して悪態をついた。
「いやいや、それを言ったら俺だって普通は会えねぇぞ?」
長老は自分が大臣ということを忘れてねぇよな?と言いたいように返してきた。
「いや、長老は陰陽師なら会える可能性は高いですよね!?」
「まあ、確かにそれはそうだ。」
私の反論に同意した長老は押し黙ってしまった。
『まあ、いいではないか。これからの方針は決まったことだし、我々は早急に対応しようではないか。』
「む、確かにそうだけど、空亡は全然余裕そうだったね!?」
空亡は緊張とかしないのだろうか?初対面の人には少し緊張する場面も見たことあるけど、こう言った度胸はすごいものがある。
『伊達に1000年以上もの時を過ごしていないからな?』
年の功……というか、経験値の差というやつだろうか。空亡に経験値で勝つのは人間では無理だな。
「それじゃあ、今回のこの件はみくちゃんと空亡くんに一任しようと思う。必要なメンツはそっちで集めてくれ。何か要望があれば、いつでも連絡をくれ。」
長老はその場でまとめをし、自分の仕事に取り掛かった。
私達も、今後の方針を話し合わないといけないので、会議室を借りて一旦話をすることにした。
――会議室――
「さてさてー。どうしよっか?」
私は席に座り考えながら空亡に話を振った。
『まずはメンツを揃えよう。話はそれからだな。』
空亡の言葉にガクッと崩れた。せっかく会議室までおさえたのに、結局何の意味もなかった!?先に言ってよ!?……いやいや!?無駄ではないか!?
「メンツってどうする?誰にする?」
そう、メンツを揃えてからということは、誰を集めるかは決めないといけない。
『うむ。まあ、大勢で叩くのもありだが、妖怪の出現が落ち着くまではあまり人員を避けないだろう。よって、少数精鋭になると考えると、小僧と雪殿が順当だろう。即席のチームでは連携も難しくなる。見知ったチームで当たるのが1番成功率は高い。』
なるほど。確かにそれはいい案だ。
「わかった!じゃあとりあえず、師匠とお姉ちゃんに連絡してみるね!」
…………
……
……
…………
――連絡後――
「おお、2人とも即答でOKだった……。」
多少予想はしていたけど、即答だった。
お姉ちゃんに関しては私のお願いはなんでも聞いてくれそうな勢いだ。
師匠は相変わらず、「強ぇ妖怪と戦えるだと……!?待ってろ!?すぐ行く!」
と言って強者との戦いを楽しみにしている。
「師匠なんかはもうやる気満々だったなー。」
まあ、そこら辺の妖怪なんかじゃ満足できないんだろうな。ギリギリの戦いがしたいみたいだし。少し心配になるな。
『小僧にはいい気分転換になるんじゃないか?』
空亡も師匠にはちょっと呆れ気味ではあるが性格を良く理解しているようであった。
コンコンコン……
不意に、扉をノックする音が聞こえた。
…誰だろう??
「はーい!どうぞー!」
私はノックへの返答として、入室の許可を出した。
……ガチャ…
そこにいたのは、フローラだった。
「みく様ー。私もそのチームに入れてもらってもいいですかー?」
少し元気がなさげだけど、いつものような間延びした喋り方でチームへの加入を申し出てきた。いきなりどうしたんだろう……?
「え?ま、まあ、いいと思うけど……?」
私は返答に困り空亡に助けを求めた。
『いきなりどうしたんだ?』
その空亡の質問にフローラは答えた。
「私、ここ3ヶ月間前と同じように過ごしてきたんだけど、やっぱりどうも落ち着かなくて。」
ここ3ヶ月間とは、暗に恵慈さんの「死」からというのを物語っていた。
「雪様が未来様と親密になった様子を見ていたら、私も何か変わるかなと思ってねー。」
フローラは藁にもすがる思いで、勇気を出して私達に話をしてくれたんだと思う。
そうだよね…。フローラもいつも恵慈さんと一緒だったもんね…。
「そっか。よくここまでがんばったね。フローラすごいよ!」
私は思ったことを正直に話した。実際にすごいと思う。フローラは恵慈さんと誰よりも親密な存在だったはずなのに、泣き言一つ言わずにここまで過ごしてきた。きっと誰にも見つけられない場所で感情をあらわにしていたのだろう。時には人を励ましたりしていたし。
だから……
「もう、大丈夫なんて言えない。だけど、フローラは1人じゃないよ?職場のみんなもいるし、私もフローラのことを大事に思っているよ。」
きっと誰にも親しく見せていただけで、誰にも等しく壁があったんだと思う。もう、恵慈さんの影に戸惑う必要はない。
私達と一緒にいることで、少しでも気持ちが楽になるなら一緒にいることは構わないと思う。きっと恵慈さんにしか本当の意味で親しかった人はいないんだと感じた。だから、私がフローラのそんな存在になれたらいいなとも思う。
「よろしくね!」
フローラは少し震えながら、
「はい!!」
と、答えた。
これからがスタートだ!一緒に頑張っていこう!
ここまで読んでいただきありがとうございます!!
会議も終わり、これからの話になります!
これから、未来がいる地にある封印を解いて回ることになります。
その前に新たな仲間が!!
久々登場のフローラも未来たちのチームに加入しました!
これからどんな戦いが待っているのでしょうか!?
ご期待ください!!
次回は11/2朝アップします!!




