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第八十五話 〜次なる試練〜

おはようございます!!

今回から新章に入ります!

成長した未来の物語が始まります!

これからはもっと戦闘が増えていきます!

様々な物語も織り交ぜて進行していきます!!

今回もお楽しみください!!

「厄」の襲撃を3ヶ月後に控えて、私達は修行と称して、各地を周り妖怪退治に(いそ)しんでいた。

「厄」に属するメンツが(まぎ)れることはないが、それ以外の妖怪は普通に現世(うつしよ)にもいる。

 今は、そういった妖怪達から人々を守るために、陰ながら活動している。

 ……といえば、格好がつくが、実際は自分の力をつけるための修行である。修行の過程で人々を救えているという副産物を得ている気分だ。

 だが、そういったご褒美もあるからこそ、やりがいを感じられる。


 ここ3ヶ月の修行で、私の能力は跳ね上がったと思う。元々陰陽師の世界から断絶されていたのがむしろ良かったみたいで、全てが新鮮で飲み込みが早かったらしい。

 変に知識があると正しい知識を学ぶ余地を邪魔してしまうようだ。

 まだ、あんまり難しい術式とかは構築できないけど、初歩の術式に関してはほとんどマスターした。身体強化もできるし、なんだったら回復もできる。回復の術式はお母さんにみっちり教えてもらった。


 空亡は相変わらずの極姫と共に前衛を駆け回っている。私が多少戦えて、自身の身は守れるようになってきたから、今まで以上に大胆な立ち回りをするようになった。それを見ていて思ったのが、確かに刀を持つと強さが桁違いだった。

 空亡が刀をとりに行く時、普段は3割程しか力を出せないといっていたが、納得できた。

 それほどまでに得物というものは重要なのか、と感じた。

 私も何かあった方がいいかと聞いたこともあったが、却下された。

 

『自分の戦闘も確立していないのにそれはまだ早いな。』

 

 との事だった。だが、それだけでなく。

 

『未来の得物はその図録だ。それを持ちながらの上手い立ち回りを考えるのが先決だろう。』

 

 との事だった。それは、師匠である賀茂さんからも言われた。

 

 「現状、図録は嬢ちゃんにしか使えないと考えると、それは初見の相手には間違いなくアドバンテージだ。それを使った戦闘を考えろ。」

 

 だそうだ。確かに言いたいことはわかる。私は空亡と師匠が言うように、図録を用いた戦闘を考えることにした。

 その結果が、弱点以外の妖怪の召喚である。まずは図録にあるすべての妖怪を把握することから始まった。色々検証を続けていると、1度召喚したことのある妖怪は再度召喚できることがわかった。

 図録はオールマイティに使い分けができる便利な得物であることが確立された。


 お気付きの方もいると思いますが、今は賀茂さんを師匠と呼んで教えを請うています。ここ3ヶ月間、いろいろな場所を練り歩き妖怪を退治し、修行をしてきた。

 そして、今日は師匠に呼ばれて陰陽省本部へ赴くことになった。


 ―――――


 陰陽省本部へ着くと、まず、大臣室へ通された。


「おお!久しぶりだなぁ!未来ちゃん!?元気だったか!?」


 大臣の席に座っているのは陰陽大臣である、藤原利信だ。


「おひさです!元気ですよ!!でも最近は結構忙しいですね。いろんなところに妖怪が現れます。」


 軽い挨拶と近況情報の共有を行う。


「そう!!まさにそれの話をしようとしてきてもらったんだ!!」


 陰陽大臣…またの名を長老は待ってましたと言わんばかりにここにきた目的の概要について話をした。


「最近、妖怪の数がめちゃくちゃ増えているようだ。関西圏でも同様らしい。…これが「厄」の動きであるのかはわからないが、無関係ではないだろう。ただ、今まで以上に戦闘が増えることは間違いない。」


「そうですよね。今ですらこれなんだからもっと増えたら大変ですね!?陰陽師足りてます!?」

「いや、正直足りてはいない。……が、今は踏ん張ってもらうしかないな。」


『長老。一言良いか?』


「ん?どうした、空亡くん?」


 空亡が人型になり、話をする体勢を整えた。空亡から長老に意見するのはそんなにない。きっと、重要な案件なのだろう。


『昨今の妖怪の増加は間接的だが「厄」の仕業で間違い無いだろう。「厄」の幹部連は常世(とこよ)で大戦時の傷の療養中だ。おそらく、その傷が癒えてきて、本来の力を取り戻しつつある。その力に当てられたもの達が、現世にきて暴れているのだと我は考えている。ただ、「厄」に関連するもの達は、百鬼夜行の準備でそれどころでは無いから、「厄」に属さないはぐれ妖怪達が現世にきているのだろう。』


 空亡は自分の考察を交えて話をした。確かにそういう可能性が1番高そうだ。


「なるほど。となると今いる妖怪達は基本的には「厄」とは関係ない……と?」


『であるな。だからと言って暴れ回っていいことにはならんがな。』


 そうだ。問題は現に暴れ回っているという点である。「厄」であろうがなかろうが、人々に影響があるのならそれは対処すべきだ。


『…で、だ。提案をしたい。』


 空亡から提案なんて珍しい!


「提案とは??」


 長老も興味があるらしい。


『この地に封印が後3箇所ある。この封印は悪妖怪とそれに対応した妖怪が封じられている。すべてを解放することで、封じられた妖怪を解き放つ。どこの箇所にも強力な妖怪が封じられていることは間違いない。同時に悪妖怪まで解き放つことになるが、それらの対処が難点ではあるが、彼らの協力が得られれば、弱い妖怪への抑止力となり、今の暴走した妖怪達は落ち着くのでは無いだろうか?』


 空亡の提案とは、人間ではなく、妖怪と手を取りそれらを抑制するという、今までではあり得ない方法だった!!

ここまで読んでいただきありがとうございます!!

物語の冒頭でこの地に5つの封印がある事がわかっています!

これからそれらの封印が明らかになります!!

これからの物語もお楽しみください!!

次回は10/30朝アップします!!

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