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夜明けの陰陽師〜安倍晴明の子孫と伝説の妖怪がタッグを組んだら〜  作者: 太星
第二章〜新たな決意と共に〜
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第六十七話 〜賀茂戦闘〜

おはようございます!!

引き続き長老と賀茂さんの模擬戦になります!

もう少し続きます!

今回は恵慈さんのターン!修行の成果を見せにきたかのように色々な技を見せていきます!!

お楽しみください!!

昔の俺じゃねぇ!!


と宣言した賀茂さんはおもむろにかまいたちを長老に向かって投擲(とうてき)した。長老はそれくらいの攻撃はなんなく避ける。最初の投擲でもいい操作性をしていた鎌がまた折れ曲がって長老の後ろから迫る。

 

「ふん!同じ技が通用すると思っているのか?」


 一度見た攻撃であるためか、その攻撃もなんなく避けた。

 鎌は勢いを増しながら、反転しもう一度長老に向かっていく。その攻撃も長老は避ける。


「一体何がしたいんだ……クッ!?」


 長老には訳がわからなかったようだが、足に感じる激痛に悶えた。

 その痛みの正体はすぐにわかった。避けたはずの鎌が右足の太ももの辺りに刺さっていた。


「……な!?」


 なんだと!?と長老は訳もわからないと発したところで、鎌が賀茂さんのところに戻って行った。


「キヒヒヒ!!言ったろう!?昔とは違うと!?子供扱いするからこんな目に遭うんだよ!?ざまぁねぇな!!」

 

 賀茂さんは笑っている。

 長老は鎌の操作性が上がったことは理解してて避けることができた。後ろに過ぎ去った鎌は後ろから返ってくるのが分かりきっているから避けることができた。今、賀茂さんがやったことは、後ろに過ぎ去った鎌を長老の横から返したものだ。つまり認識の外からの攻撃になる。どうやってそんなことをできたのだろう。


「恵慈さん……。あれどうなってるんですか?」


私はどうしてそうなったのかわからなかったので恵慈さんに問いかけた。


「僕もあれは初めて見るけど、最初に散らばった鏡の破片がそこらじゅうにあるから、投擲した鎌を鏡に投入して、違う鏡へ転移させたって感じかな?前はそんなことできなかったから、随分修行を積んだみたいだね。最初の特攻の応用って感じだね。」

「はぁー!すごいですねー!」


うへぇ!そんなに繊細なことやっていたんだ!?


『ふむ、やはり戦闘センスはずば抜けているな。妖怪2体の能力をこうも操るのは余程の修行が必要だろう。コンビネーションも上手いから、妖怪との信頼関係も高いだろう。』

「へぇー。すごいなぁ。」


 私は何かを学びたいとは思っているが、正直今のところ真似することはできなそう。それでも、こういうやり方があるんだ!?と勉強にはなる。


「やるなぁ!!こんな技使えるようになったのか!?」

「ケッ!余裕そうにしやがって!ばかみてぇに修行してねぇよ!…楽しいのはこっからだ、いくぞ!!」

 

 その掛け声と共に手持ちの鎌を投擲(とうてき)する。地面に散らばる鏡の破片へ飛び込んでは違う鏡から飛び出す。これを何回も繰り返し、速度を上げていく。鎌の動きを予測することは長老でも困難であるようで、致命傷はないものの、身体中に細かな切り傷を蓄えている。

 

「まだまだぁ!!」

 

 賀茂さんはさらに、鎌をもう一つ追加して投擲した。かまいたちの鎌は分裂もできるようだ。余計に予測がしずらくなった。

 遅いくる鎌の攻撃をなんとか避け続けている長老だが、気付くと傷を負う回数が減っているように感じる。


「賀茂。しっかり修行したみたいだな!!だが、俺に追いつくにはまだ足りないぞ!」


 そう言う長老はこの攻撃に慣れてきたようだ。地面に散らばる鏡の場所を把握した長老はもうすでに意識外の攻撃ではない。賀茂さんの顔はみるみるうちに険しくなっていく。


「クソッ!まだダメか!?……仕方ねぇ!」


 賀茂さんは自分の攻撃がもう通用しないことがわかったが、まだ諦めてはいないようであった。そういえば、賀茂さんは3体の妖怪と契約していたっけ!?もう一体が奥の手ってことなのかな!?

 とりあえず、まだ何も起こってはいない。先ほどと変わらず、鎌を長老が避けていると言う構図だ。一体これからどうするのだろう……?っと思った矢先、

 

「ガハッ……!くっ……ん?どうなっている!?」


 先ほどまでと違って、少し深めには長老の体は鎌に切られていく。


「ふぅ。どうだ!?これまで見せるつもりはなかったけどなぁ!さすが長老だよ。俺にここまでやらせるとはなぁ!!」

 

 長老めがけて飛び回る鎌が次々に長老を切り刻んでいく。致命傷はないもののみるみるうちに傷が増えていく。


「ねぇ!?恵慈さん!?模擬戦ってこんなに過激なの!?ちょっとやりすぎじゃない!?」


みるみる傷が増えていく長老を見て私はこのまま続けていいものか疑問に思った。


「ん?まあ、確かにすごい過激ではあるよね。基本はここまでの傷はおわせないのが普通だけど、忠志くんはやりすぎちゃうタチなんだよなー。それでも致命傷はないから長老は上手く凌いでるね。それに、長老からはどんなに怪我しようが試合を止めるなとも言われていてね。こうなること自体は長老も覚悟してることなんだよ。」

「うーん。そうはいっても、なかなかきついものがあるんじゃないかなー?」


長老には辞めるなと言われているっていうけど、ここまで傷をおったら大変でしょうに!?


『まあ、怪我を見たくないと言う気持ちもわからんでもないが、長老が本気で小僧の成長を感じたいからこその願いだろう。小僧の本気はそこまでしないと実感できないと考えてのことだ。その気持ちも汲んでやってほしい。』


 空亡も長老に賛同しているようで、私を納得させるように語りかけてきた。


「まあ、医療班もすぐ近くに控えているからとりあえずは見守っていてほしいな。」

「……わかりました。」


 私はあまり耐性もないけど、これからこういった場面に出くわさないとも限らない。しっかりと観察しておこう。


「??……??」


 長老は、賀茂さんの攻撃に、自分の体が思うように反応しないことに疑問を抱いていた。

ここまで読んでいただきありがとうございます!!

賀茂さんは妖怪とのコンビネーションを駆使して長老を翻弄しています。

賀茂さんは今回の最後にも何やら技を使っているようです。

次の話でそれも明らかになるかも!?

次回もお楽しみください!!

次回は10/11朝アップします!!

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