その9 盗賊退治3
読んでくれている人がいるっぽくてなんかうれしいです
「あれか・・・」
バスター、グード、エルフィーヌの3人はハナクソ位置情報発信道具を頼りに町から少し離れた岩場まで来ていた。
彼らのいる岩陰から少し先にハナクソの発信源がある。そこには大きな岩場に穴が掘られていて、地下へと続いている洞穴のようだ。
「あんなとこにアジトがあったのね・・・!」
エルフィーヌは盗賊と思われる男たちが洞穴へ出入りするのを双眼鏡を通して見ていた。しかし入り口を挟むようにして見張りが2人立っている。
「入り口の前に見張りが2人いるね、どうする?」
グードは双眼鏡を用いなくても鮮明に見えている。
「もちろん正面突破だろ!」
バスターが自信を持って言う。
「バ、バカ!人質があるかもしれないっていったでしょ!」
エルフィーヌはバスターから目を逸らしつつ怒る。
「でもあそこしか入り口入れないみたいだよ、どうするの?」
「そうね・・・」
3人は何か良い案がないか絞り出そうとしていた。
「はあー、見張りなんてつまんねーよ」
男が呟く。その顔は目以外黒い布で覆われている。
「どうしたよ、やっと見つけた仕事じゃないか」
もう1人の見張り役が声をかける。
「いやー、なんかやる気出ないって言うかさ・・・」
「何言ってんだよ、彼女の誕生日プレゼント買うんだろ?」
もう1人の見張りの男が見る。
「へへっ、そうだな」
「何あげるか決まったのか?」
「いや、まだだ」
「俺が決めてやろうか?」
「お前センスは信用ならん」
2人は顔を見合わせるとしばらくの間笑った。
「実は俺もさ、この仕事決まったから今度気になっている子にに告白しようと思ってるんだ」
さっきまでからかっていた男が今度は照れ臭そうに告白した。
「えっ、マジかよ!」
相方の突然の報告に思わず驚く。
「ただ、成功するか分からないんだよなぁ・・・」
一転、男は不安そうな顔になる。
「何言ってんだよ!上手くいくって!」
男は心配そうにしている相方を励ます。
「・・・あぁ、そうだな!俺がんばるわ!」
照れながら男は人差し指で鼻をすすった。
「それにしてもここなんの施設なんだ?誰も教えてくれないしよ」
見張り2人は後ろの岩に掘られた入り口を見つめるが、真っ暗で中は確認できない。
「さぁな、俺らは見張っておけばいいっていってたし大丈夫だろ・・・すまん、ちょっとお花摘みに行ってくる」
「この辺に花は咲いてねーよ、さっさと行ってこい」
見張りのうちの1人は急ぐようにして人目につかない場所へと走っていった。
「ったく、変わんねぇなあいつ・・・」
走っていく相方の姿を見て呟く見張り男。
「よしっ、頑張るかな」
そう意気込む彼の背後に無表情のバスターの姿が現れた。
しばらくしてお花を摘みに行った見張りが戻ってくる。
「ふぅー、スッキリ!すまんな待たせて・・・あれ?」
彼は目の前の光景に驚いた。さっきまで話していた相方が仰向けで倒れているのである。
「ウウ・・・」
「おい、大丈夫か!?」
相棒のところまで駆け寄り、上半身を抱きかかえる。彼の頭にはおっきなタンコブができていた。
「おい、一体何があったんだよ!」
「へ、へへ・・・油断しちまったぜ・・・」
彼は力無き声で喋る。
「な、なぁ・・・か、彼女に愛してるって伝えて、く、くれ・・・」
「なに言ってんだよ!お前が直接言えよ!」
涙を流しながら叫ぶ。
「あ、あとお前が気になるって言ってるあの子、あれはないぜ」
そう言い残し彼は安らかな顔で力尽きた。
「ウォォォォァ!!どうしてなんだよぉ!誰が!誰が一体こんなことを!」
相棒を腕で支えたまま泣き叫ぶ。
「ウォォォォォォォッ!!!!」
「お前ウルセェよ!」
バスターが後ろから見張り男にゲンコツを喰らわせる。
「ガッ・・・」
見張り男は意識を失い頭に相棒と同じ大きさのタンコブを作ってそのまま地面に倒れた。
「あ、あんたもうるさいわよ!」
「結局2人とも倒しちゃったね」
書かれていたグードとエルフィーヌが出てきた。
「まあ、バレてないっぽいし結果オーライってやつだろ!」
3人は地下へと続く入り口を見る。
「それじゃあ人質を助けるわよ!」
「おー」
「グード危ないから俺から離れるなよ!」
グードの力の抜ける掛け声と共に3人は盗賊のアジトへと入っていった。
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