その22 怪物たち
すみません今回めちゃくちゃ短いです
「なるほど、ゴブリンに変身する人か」
ブラッドは自分のアゴのヒゲを触る。
「人に変身するゴブリンかもしれんがとにかく人にもゴブリンにもなれるやつだった」
バスターはあの日の出来事を思い出す。
「もしかしたら・・・」
ブラッドには一瞬間を開ける。
「"怪物"かもしれないな」
「"怪物"?」
バスターはピンとこなかった。
「俺も詳しくは知らないが、そいつらは作られた存在らしい」
「・・・・・・」
ブラッドは話を続ける。
「昔、でっかい戦争があったのは知ってるか? 魔物も人も巻き込んだ戦争だ。その時、とある企業が兵器を作った。魔物と人間の姿を持つ、それが"怪物"だ。」
「魔物と人間の姿を持つ・・・」
それはまさしくバスターらが見たグランドのことだった。
「そいつらは大活躍した。人の姿にも魔物の姿にもなれるからな。忍び込んで中から襲う。そうやって"怪物"たちは人からも魔物からも希望のような存在になった」
バスターは静かに聴いている。
「だが同時にやつらは恐れられる存在にもなっていった。前線で戦っていたから凶暴な生き物の印象が強かったんだろう。戦争が終わりを迎えると人々は"怪物"たちの危険性に怯え始めたんだ。そっからは化け物扱いだ」
「化け物・・・」
「作っていた企業は強制的に解体させられ、残った"怪物"たちは人々から拒絶されヒーローになりたい冒険者たちによって一方的な討伐、魔物どもからも敵とみなされ襲われ始めた。人でも魔物でもないそれが"怪物"さ」
言い終わるとブラッドはスキットルのような水筒を取り出して飲み始めた。強いアルコールの匂いがバスターのところまで漂ってくる。
「でも昔の話なんだろ? なんで今出てくるんだ?」
「さぁな、そいつらは長生きするような作りになっているって話だしたまたま生き残っていたんじゃないか? それか・・・」
「それか?」
ブラッドは酒をあっという間に飲み干す。
「また誰かが作っているのかもな。まぁ、気をつけたほうがいいな。もしお前がみたのが"怪物"なら人間に対する恨みは相当なもんだからよ」
お酒によるものなのかそう言うとブラッドは机に突っ伏して眠った。
「"怪物"、か・・・」
バスターは手を頭の後ろで組んだ。
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