その21 怪物
思うようにストーリーが進まないですね。やっぱり難しい
バスターが出かけてしばらくすると、グードたちの所にエルフィーヌが訪ねてきた。
「何しに来たんだ?」
パワードが迎え入れる。
「何よ来たらダメなの?」
エルフィーヌは頬を膨らませる。
「今バスターいないからそんなぶりっこしても無駄だぞ」
「ぶりっ・・・! グードのお見舞いよ!」
彼女はさらに怒り中へと無理に入ってきた。
「グード、大丈夫!?」
小走りでグードの元へ駆け寄るエルフィーヌ。ゴブリン達との戦いから実に数日ぶりの再会だった。
「エルフィーヌ、久しぶり〜」
椅子から聞こえる緩い返事からグードの体調が良いことがわかる。
「良かったー、元気そうで」
安心した彼女はカバンからビンを取り出した。
「はい、これ!」
グードが受け取ったビンの中には黄色いものが入っていた。
「何これ?」
メイシンもグードの上からビンを覗く。
「特製のハチミツよ! これを食べれば元気なると思うから!」
そう言うとさらにたくさんのハチミツのビンを取り出して机に置いた。
「こんなにもらっていいのか?」
パワードは並べられたビンの数に驚く。
「別にあんたのためじゃないからね!」
「ハチミツ美味しい〜」
「ホント!?よかった」
エルフィーヌが振り返った。おいしそうに食べるグードの顔はとても幸せそうだった。
か、かわいい・・・!
その場にいた全員がそう思った。
「うーん、でもすごい量ね・・・」
エルフィーヌはたくさんの数のビンを持ってきていた。
「そうだ、なんか食材買ってこようよ」
「いいな、市場に行くか?」
グードの提案にパワードが乗る。
「行こう行こう。2人も行く?」
「いや、私は待ってるわ」
「私も〜」
結局グードとパワードの2人で行くことになった。
「パワード、あれやって!」
「あぁ、いいぞ」
そう言うとパワードは少し力を入れながら左腕を真横に伸ばした。
「ヨイショ!」
いつもの荷物を背負うとグードはパワードが伸ばした腕に飛び乗った。
「行ってくるよ」
グードを腕に乗ったまま外を歩いていくパワード。
「いってらっしゃーい」
メイシンは手を振って見送った。
しかし、エルフィーヌはパワードたちが気になってしょうがない様子だった。
「あれは一体なんなの・・・?」
「あれはパワードの木よ」
メイシンは手を振りながら答える。
「パワードの木・・・?」
エルフィーヌは聞き返す。
「昔パワードがTの字で立っていたらね、森の方から気さくな小鳥たちが腕や頭に集まったのよ。巣を作り始めたやつもいたわ。それ以来私たちはあれをパワードの木と呼んでいるの。それに普通の木と違って動くから小鳥たちの公共交通機関としても利用されているて、グードもたまにそれを利用してるってわけ」
「そうなの・・・」
色々気になる部分があったが、特に大したこと言ってなさそうだったのでエルフィーヌ敢えてそれ以上は聞かなかった。
買い出し班を見送った2人は中へと戻る。
「お茶いれるわね」
「あ、ありがとう」
お茶を用意するメイシンに少し気になっていた質問をした。
「あんたたちってさ、なんでグードを前に出そうとしないの? グードかなり強いから全然心配ないと思うけど・・・」
「うーん、好きだから?」
メイシンはお茶を入れたカップに様々な何かを入れる。お茶にしては多すぎる量だ。
「それだけ?」
エルフィーヌは笑顔で聞き返す。
「それだけと言ったら嘘になるかな。私、嘘はつけない性格だから・・・ 嘘だけど」
「・・・・・・」
早く話進めろや、という感情をエルフィーヌは顔に出さなかった。
メイシンがティーカップを机に置く。
「ありが・・・うわっ!」
エルフィーヌは思わず叫んでしまった。理由はカップの中身である。紅茶のように透き通った液体の中にまるでみそ汁かのような量の具材が見える。
「何これ・・・?」
「私のオリジナルよ」
魔法使いが作ったこともありエルフィーヌは恐る恐る飲んでみた。
うん、普通に不味い!
彼女はゆっくりとカップを戻した。
「グードの中には怪物がいるの」
メイシンは椅子に腰掛ける。
「怪物?」
「ええ、とっても強いものがグードの内にいるの。世界を滅ぼせるくらいのね」
エルフィーヌは信じられなかったが、メイシンが冗談を言っているようにも見えなかった。
メイシンの話は続く。
「その怪物をグード自身うまく扱えていないの。怪物の力を使うこともできるんだけど少し不安定でね、暴走しかねないのよ。それが知られたら危険だとされてグードは悪いやつらに利用されたり命を狙われたりするかもしれない」
「命を・・・」
エルフィーヌは唾を飲み込む。
「もし何かあったときにグードを守れるのも止めれるのも私たちしかいないと思っているわ」
読んでいただきありがとうございます




