work003 ガラクタ
...バンッ!!
トリピスの工房の扉が勢いよく開く音がする。
「トリピスさーん!!これ!これ見てください!!」
「...うるさいなぁ、ヒエス!...勝手に入ってくるな!」
「あ、すみません...いや、これ!これ見てください!!」
ヒエスがテュノンの写真を見せる。
「私は忙しいんだよ...お前が描いた絵が上手いことは知って...」
(ん?...やけに上手いな...??)
まるでテュノン本人が目の前にいるようである。
「絵じゃないですよー!シャシン!シャシンっていうんです!!」
「シャシン?...とは?」
「これ!!これで撮ったんです!!」
プロトタイプの写真機を見せる。
ヒエスが自作した写真機は、魔導具というにはあまりにもお粗末なモノであった。
「なんですかコレは?どこでこんなガラクタを拾ったんですか??」
「私が作ったんですぅ!!」
「ヒエスが?魔導具なんて作ったことないだろ??」
「はい!でも愛があればOKです!!!!」
(...何言ってんだコイツ?)
そう思いながらもトリピスは写真機をしげしげと見る。
粗末ではあるが、これまでトリピスが見たことも考えたこともない画期的な構造をしているようである。
「これ、ヒエスが考えたのか?」
「いえ、原案はニア先生です。」
(ニア先生...。たしか、最近、テュノン様の家庭教師として雇われた者だったか?...魔導具にも精通しているのか?)
「それで?私に何の用なんだ?」
「急ぎ、これをたくさん作ってほしくてですね!!!!」
「は?なんで私が?お前な...」
ヒエスが王印の刻まれた書状を見せた。
「勅命です!!!!」
「」




