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Ep4:消えた先生のノート(前編)


旧体育館の怪音事件を解決した僕たち「星見キッズ」は、地下室で手に入れた古いノートから、星見小学校の隠された過去を知った。「桜の木の下に隠された遺物」という記述が気になりつつも、まずは学校生活に戻ることにした。しかし、新たな事件が僕たちを待っていた。






5年2組の教室は、朝から騒がしかった。担任の山田先生が、慌てた様子で教卓を漁っている。




「どうしたんですか、先生?」カナエが代表して尋ねた。




「実は…私の指導ノートがなくなっちゃって…。昨日、職員室に忘れたかと思ったけど、そこにもないの。生徒のみんなの個人情報が書いてあるから、見つけないと大変なことになるわ」山田先生の言葉に、クラス中がざわついた。




個人情報が漏れるなんて、大問題だ。




僕はメガネをクイッと直し、ノートを取り出した。「これは…事件だ。先生、僕たちに任せてください」




「シュウ、また探偵ごっこ?」カナエがニヤリと笑ったけど、すぐに真剣な顔になった。




「でも、確かにヤバいね。星見キッズ、出動だ!」




「僕、学校の古いパソコン使って、職員室のログ調べられるかも」タクミが目を輝かせた。




「私は先生の行動をスケッチで再現してみる。手がかりが見つかるかも」リナがスケッチブックを開いた。




「俺、校内を走り回って怪しい奴探してくる!」ケンタが気合を入れた。




まず、僕たちは山田先生に詳しく話を聞いた。昨日、先生は給食の時間に職員室でノートを使い、その後、5時間目の授業で教室に戻った。ノートは職員室に置き忘れた可能性が高いけど、先生が職員室に戻った時にはもうなかった。




「職員室に誰かいたか、確認する必要があるね。カナエ、情報収集頼むよ」




「任せて! 職員室の近くで掃除してた子たちに聞いてみる」カナエはすぐに教室を飛び出した。




その間に、タクミが職員室の古いパソコンをこっそり使ってログを調べ始めた。リナは先生の動きをスケッチで再現し、僕とケンタは職員室周辺を調査した。




カナエが戻ってきて、興奮した声で報告した。「シュウ、大発見! 掃除当番の4年生が、用務員の田中さんが職員室に入っていくのを見たって! しかも、なんか慌てた様子だったらしいよ」




「用務員の田中さん…? 確かに怪しい。職員室に入る理由って、掃除以外だとあまりないよね」僕はノートにメモした。




タクミがパソコンの画面を見ながら言った。「シュウ、職員室のパソコン、昨日のお昼に誰かが使ってる。ログに『田中』って名前が…」




「田中さんがパソコンを使った? でも、用務員さんがパソコンを使うなんて、珍しいよね?」リナが首をかしげた。




「もっと調べよう。田中さんの行動を追う必要がある。ケンタ、用務員室の近くを偵察してきて」




「了解!」ケンタは校庭の方へ走っていった。放課後、ケンタが息を切らして戻ってきた。




「シュウ、田中さん、用務員室で誰かと電話してた! 『桜の木の下』って言葉が出てきたんだ…」




「桜の木の下…? 地下室のノートにも同じ言葉が書いてあった。偶然じゃないね」僕は考え込んだ。


旧体育館の事件と繋がっている可能性がある。




「シュウ、田中さんが職員室を出た後、手に何か持ってたって4年生が言ってた。ノートっぽいものだったらしいよ」カナエが追加で情報をくれた。




「田中さんがノートを盗んだ可能性が高い。でも、なぜ? 個人情報を何に使うつもりなんだ?」僕はノートに仮説を書き込んだ。




その時、タクミがパソコンから目を離さず叫んだ。「シュウ、メール見つけた! 田中さんのアカウントから、外部の誰かに送られたメールだ。『ノートの内容、確認済み。次の指示を待つ。桜の木の下で会おう』って…」




「次の指示? 田中さん、誰かと共謀してるんだ。相手は誰だ? そして、桜の木の下で何をする気だ?」僕の探偵の勘がピリッと反応した。




「シュウ、用務員室に行ってみよう。もっと証拠が見つかるかも」カナエが提案した。




「うん、でも慎重に。田中さんがまだ用務員室にいるかもしれない。ケンタ、先に様子を見てきて」




ケンタが用務員室の近くに走り、窓から中を覗いた。すぐに戻ってきて、緊張した顔で言った。


「シュウ、田中さんいる! なんか…机の引き出しから、先生のノートっぽいもの出して、見てる!」




「決定的な証拠だ。でも、田中さんがノートを盗んだ理由がまだわからない。直接聞くのは危険だ。もっと情報が必要だ」僕は考え込んだ。




その時、用務員室のドアが開き、田中さんが慌てた様子で出てきた。そして、桜の木の方へ向かって歩き始めた。手に持っているのは…山田先生のノートだ!




「シュウ、追いかける?」カナエが目を輝かせた。




「うん、でもバレないように。星見キッズ、行動開始だ!」僕たちは田中さんの後を追って、桜の木の近くに隠れた。




田中さんは桜の木の根元に立ち、辺りを見回している。すると、遠くからもう一人の男が近づいてきた。黒いコートを着た、旧体育館で見たあの男だ!




「やっぱり…あの男と田中さんが繋がってる。ノートを渡すつもりだ!」僕は囁いた。




男が田中さんに近づき、低い声で話しているのが聞こえた。「ノートの内容は? 遺物の場所、特定できたか?」




「まだだ…。でも、この生徒たちの情報、使えるかもしれない。星見計画の最後のピースがここにあるはずだ」田中さんが答えた。




「星見計画…? 地下室のノートと同じ言葉だ。やっぱり、全部繋がってる」タクミが録音機を構えた。




その時、田中さんが桜の木の根元を掘り始めた。土の中から、小さな金属の箱が出てきた。男が箱を開けると、中には古い地図のような紙が入っていた。




「シュウ、あれ…遺物じゃないよね? でも、絶対重要なものだよ!」カナエが興奮した。




「うん、でも…まずい、田中さんがこっちを見てる!」リナがスケッチブックを握りしめた。田中さんが突然僕たちの隠れている茂みの方に目を向けた。




「誰だ! 出てこい!」男も振り返り、懐中電灯をこちらに照らした。


光が茂みを貫き、僕たちの姿がバレてしまった。




「逃げろ!」ケンタが叫び、僕たちは一斉に走り出した。




男と田中さんが追いかけてくる。


「そのガキども、見たんだな! 捕まえて、口封じだ!」




星見キッズは、桜の木の秘密と星見計画の真相に迫る一方で、最大の危機に直面していた。


(前編~完~)


後編では、この危機をどう切り抜けるのか、そして星見計画の全貌が明らかに…!

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