第二一話【いつもいる奴がいない日】
どうもー、あーちゃんこと襟沢綾と。
ユキちゃんこと天咲雪海です。
今日はちゃちゃっと本文始めるよー。
ボロ秀第二一話
【いつもいる奴がいない日】!
今回は短いようです。
なにやら頭を抱える委員長と妙にイキイキとした襟沢が予鈴ギリギリに戻り、それぞれの席に着くとちょうど先生が現れた。
春日先生が、出席簿を教卓に置くと委員長は号令をかけ、HRが始まった。
「それでは、出席を取る。欠席は大山、貝塚、笹井の三名だな?」
バカは風邪をひかない。だから、大誠が欠席することが信じられない。それは剣間も同じようだ。ボーっと大誠の座席を眺めている。
不意に後ろからペンで突かれる。
「秀、どうやら変人はバカではなかったようだ」
「それはわかんねぇぞ、翼。アイツのさぼり癖が浮上しただけかもしんねぇぞ?」
「……そんなことありえないと一番分かっているのはお前だろうに」
「まあ……そうだな」
以前のアイツはもういない。そんなことはこの前の一件でとうに知っている。だが、それでも、そう思ってしまうのは俺がアイツに甘えているからだろうな。情けない話だ。
「――連絡事項は以上だ。それと剣間、後で職員室に来るように」
「? はい」
俺と翼同様、まったく連絡を聞いていなかったようだ。疑問符を浮かべる剣間はHR終了後、すぐに教室を出た。
そして、翼が珍しく席を立つと俺の二の腕を曳く。
「よし。秀、行くぞ」
「どこにだよ?」
「決まっているだろう。アリアを追う」
「なんでだよ?」
ストーキングならどっかの神様でも連れていけよ。俺にそんな趣味はない。
嫌そうに尋ね返す俺に理路整然とした言い分が出てくる。
「変人が欠席するのは春日が不思議に思うには十分だ。何かを知っていそうなアリアに問うのだろう。それを聞くことができれば、この胸の内のモヤモヤも消える」
さり気に担任を呼び捨て、推理をスラスラと述べる姿が探偵っぽい。だが、次の一言でガラリと変わる。
「秀の部屋のように盗聴器を仕掛けることも容易ではない職員室では立ち聞きするしかないからな。仕方ない」
「おいこら女スパイ。そんなもんいつ仕掛けた?」
犯罪の臭いに反応すると詫び入れる様子もなく、腕を組んだ。
「中学の終わり頃だ。あの時打ち上げと称して、お前の家に寝泊りしたときに少々細工した」
「じゃあなにか? 約二年くらい俺はお前に盗聴され続けてたのか?」
「そういうことだ。何をしでかすかわからない幼馴染みを見守るのは当然だろう」
「正当化してんじゃねぇよ……悪いことしてんだから」
身内みたいなお前だから警察に突き出さねぇが、他人だったら容赦してないぞ。特に神様だったら、俺がしばき倒す。
「面白そうな話をしているではないか。筆無」
「神乃には関係ないことだ。それと秀にあまり付きまとうな」
出たよ神。微妙に楽しそうな顔して現れたよ。それでよく昨日、「私のせいなのだ」なんて言えたもんだな。
「小娘に随分と守られているではないか? 情けない男だ」
「お前に秀をバカにする資格はない。それは私の特権だ。秀、早く行くぞ」
翼さんはなんで誰かの横やりが入ると不機嫌になるんですかね? それと二の腕痛いです。
「分かったから引っ張るな」
席を立って翼に連れられた俺は、渋々、教室を出ようとしたが。
「ふっ、嫁とはまた違った面白味のある娘だ」
視界の端に、微笑を浮かべる神乃が脳裏に焼き付いた。
短かったねー、ユキちゃん。
そうですね、大体いつもの半分ほどです。
せっかく私たちが部活を作ったのにねー。
それは、私たちの物語が一歩終わりに近づいたということなのでは?
あ、ホントだ。
恐らく、私たちの出番はこれから減るでしょう。その間に、何か結果を残したいですね。
うーん……じゃあ、夏コミ、冬コミに参加とか?
一先ず、それでいいでしょう。では。
うん、ばいばーい。




