ベビフェデートをみんなで楽しもう
ベビフェデートがスタートした。
みんなでシェアできるデカ盛りサイズを頼み、前菜から順番に運ばれてきた。
さぁ、みんなで食べまくるぞ〜!
◯登場人物
千代
22歳 エステティシャン
奈良県橿原市に住む。祖母、母親と三人暮らし。ある日の合コンで、三つ上の幼馴染、コウタと再会する。
由香里
22歳 エステティシャン
千代の同期。美人で計算高い。
陽菜
22歳 エステティシャン
千代の同期。おっとりしていて皆に優しい。
康太
25歳 家電量販店のメーカー販売員
瑛人とはバンドを組んでいた。10歳の頃、両親と大阪に引っ越したが、現在は奈良市内に住んでいるようだ。
篤史
25歳 家電メーカー勤務
康太の高校の時の同級生
竜次
25歳 システムエンジニア
康太の高校の時の同級生
初めに唐揚げとポテトフライ、そして生ハムと半熟卵のサラダと、鶏肉とコーンのサラダが来た。
「メインはまだだけど、ぼちぼち食べていこうか〜」
「「「いただきまーす!!」」」
各々スープとドリンクは飲み放題なので、好きなものを入れにいく。
そのあと、メインの料理も順番に運ばれてきた。ベビフェは全てお店で手作りなので、そのあたりも流行っている理由なんだと思う。
オムライスはさっき話してた、中身がドライカレーで、卵の上にはごろごろ大きめの具材がはいったカレーがかかっている【ゴールデンオムライス】と、ベビフェの定番メニュー、ふわふわの卵にデミグラスソースがかかった【ふわふわ帽子のオムライス】が来た。
パスタは明太子カルボナーラと、サーモンとほうれん草のトマトクリームパスタ。
ピザは定番のマルゲリータと、チーズ四種のクワトロフォルマッジ。
どれもめちゃくちゃ美味しそうだ。ピザだけはデカ盛りサイズはないのでレギュラーサイズだけど、オムライス二種とパスタ二種は二〜三人前くらいの量にしてもらった。
「「「おぉ〜!! めっちゃデカ盛り!!」」」
男性陣の嬉しいリアクションだ。やっぱり男の子はたくさん食べるからその方がいいよね。もちろん量が多いだけじゃなくて、ここは味も美味しい。それに少量だとみんなでシェアするのも気を使ってしまうけど、デカ盛りサイズなら遠慮なくみんなでお腹いっぱい食べることができる。
ちなみに、もし多すぎて食べ切れなかった場合も、入れ物は有料だけど、持ち帰ることもできる。かなり良心的なお店なのだ。私は大好き。
「みんな、たくさん食べてね〜! 色んな種類を少しずつ分け合うの楽しいよね」
「なかなかこういう機会少ないから楽しいやんね。いいお店教えてくれて嬉しいわ〜! ありがとう。大阪にももっと店舗あったらいいんやけどな〜」
確か大阪だと、都市部にはあまりなかったような? 詳しくはわからないけど。
「俺、オムライスとパスタと二種ずつミックスして食べてみるわ」
これは、アツシくん。かなり気に入ってくれたみたい。こうやって、無邪気にご飯食べてる姿を見ると、前に嫌なイメージしてしまったけど、悪い人じゃないのかな、って思う。
「足りなかったら追加オーダーしてもいいかもと思ったけど、初めのオーダーでもう充分だね。ユカリもヒナも食べなよ〜」
私も全部好物のメニューなので、もりもり食べる。コウちゃんも元々ベビフェは初めてなのかわからないけど、特に何も言うことなく美味しそうに食べている。デザートのジャンボパフェ食べれるのかな?
「そうそう、コウタって高校の時って確かロン毛にしてたやんな〜。俺まぁまぁあれ好きやったんやで。なんか色っぽかったやん」
お腹も満たされて機嫌いいのか、アツシくんからコウちゃんに話題をふる。元々仲悪いわけではないのかな。
「それあまり言わんといてほしいやつ〜! 結局先生に注意受けて、髪切らされて、そのあと髪染めていったら、また注意受けたんよ。我ながらアホなことしとるわ〜」
コウちゃんも笑いながら話す。コウちゃん高校の時は髪伸ばしてたんだ。髪長いコウちゃん、茶髪のコウちゃん。もしかしたらちょっと悪ぶってたりしたのかな。それはそれで見てみたかったりして。なんだか想像してしまった。
「そういえば、ユカリも専門学校の時、なかなかキンキンにしてたよね! でも、それはそれで似合ってた気がする〜」
「おっと、それは言わない約束ですぞ! まぁいいかぁ〜、だってあの時は色んな髪色試してみたかったんだも〜ん」
ユカリは今は落ち着いたダークブラウンにしているけど、専門学校時代はまぁまぁ色々な髪色、髪型にしていたと思う。
「アツシくん、リュウジくんは高校の時はどんな感じだったの?」
ヒナが二人に聞く。
「ん〜、アツシも俺も、今とほぼ変わらんのちゃうかな。工業高校のくせに、なんか割と身だしなみ厳しかったし。あ、コウタそういえば体育の先生に髪色注意された時、反抗して背負い投げされてたで確か」
「リュウジ、それもあまり言わんといてほしいやつ〜! あれは痛かったな……てか反抗したわけじゃなくて、問答無用でいきなり投げられたんやで、やる気あんのかお前、って言うて」
まぁまぁ怖い先生だ。てかコウちゃんやっぱ高校時代は尖っていたのかな?
「なんかそれ聞くと、コウタくん、凄くワルみたいだよね〜。でもアツシくん、リュウジくんとは仲良かったの?」
ユカリが聞く。
「いや〜、まぁ同じクラスっていうか、電子工業科っていうとこやったんやけどね。エイトが割とみんなと仲良くしてるヤツやったから、それ繋がりもあってかな。コウタ元々孤立してたしな、クラスで」
「あはは、まぁアツシの言う通り、俺みんなとあまり馴染めてはなかったんよね。別にアウトローを気取ってたわけじゃないんやけど」
アツシくんの言葉をうけて、コウちゃんが説明する。
「初めての合コンの時とか、前のドライブの時も、なんかコウちゃんだけ嫌な感じにされてると思ってたから、心配してたんだけど、そんなことはないの?」
私が聞いてみた。
「え? 別にコウタだけイジメてるつもりはないで。てか、コイツが一人でモテてるからイジっただけやん。コウタ本人もそんなに気にしてないで、きっと」
「あ〜……まぁそうやな、気にはしてない。てかモテてることもないやろ。てか、まぁまぁお腹いっぱいやわ〜!」
みんなで話しながらも、どんどんご飯は無くなっていってた。みんなよく食べる! 初めは遠慮してたのかな。
「あっ! コウちゃ〜ん! こんなとこで可愛い子達と何してんの〜??」
ふと店内の離れたところから男の子の声が聞こえた。誰だろ……?
見ると、私達と同じくらいの年齢の可愛いらしいイケメンくんが立っていた。背はコウちゃんより低めかな。
「おにへー! どしたん、こんなとこで??」
「どうしたん、って……ご飯食べてるに決まってるやんか」
お、お、お、おにへー、てなに!!?
みんなでベビフェメニューを堪能中、
いきなりコウタに声をかけてきた、キュートイケメンのおにへーと呼ばれた男の子。
むむむ、コウタの知り合いにこんな男の子が!




