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幼馴染の三つ上のお兄ちゃんと十五年後の合コンで再会した話  作者: くろくまくん
奈良の夜景のドライブデート編

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幼馴染への恋心

ユカリとコウタのキスの話を聞いて、なかなか元気になれないチヨ。


でも、コウタと直接やり取りをして、


少しでも、自分に可能性があればと、思い直す。



◯登場人物


千代ちよ

22歳 エステティシャン

奈良県橿原(かしはら)市に住む。祖母、母親と三人暮らし。ごくまれに幼馴染のお兄ちゃんの夢を見るらしい。


由香里ゆかり

22歳 エステティシャン

千代の同期。美人で計算高い。


知佳ちか

22歳 エステティシャン

千代達の専門学生の友達。大阪に引っ越している。

瑛人と幼馴染。


康太こうた

25歳 家電量販店のメーカー販売員

瑛人とはバンドを組んでいた。ギターボーカル


篤史あつし

25歳 家電メーカー勤務

康太の高校の時の同級生 

「またみんなで山の方にドライブ行こうねって言ってたよ〜」


 これはユカリが言ってたことだけど。自分でも情けないんだけど、もしかしたら、まだチャンスがあるのかも、って。


 勝手に自分を励ましていたんだ。それも虚しいだけなのかな?


『あ、そうなんやね。俺、山はともかく自然とか人混みしないとこは好きやから、また企画したら声かけてな。ほな仕事戻るわ〜』


 あ、コウ兄ちゃん仕事の休憩時間だったのかな。合間にメール返してくれたんだ。


 お腹が、くぅと鳴った。朝から何も食べてなかったんだった。そういえば母親がオムライス置いてるって言ってくれてたんだった。


 一階に降りて、ダイニングテーブルにラップをかけたオムライスが置いてあるのを見つけた。少しだけレンジで温めて食べることにする。


 私はオムライスにケチャップで文字とか絵を描くのが好きだ。小さな頃から大人になってもたまにしている。


【コウタ♡】


 自分で書いていて恥ずかしくなった。でも、なんだか文字で見ると尚更コウ兄ちゃんのことを考えてしまう。


「何やってんだか……」


 私はお腹が空いてたこともあって、コウタオムライスをぺろっと平らげた。あ、そんなに大きいサイズじゃないよ。県内にベビーフェイスっていうオムライスとかパスタのデカ盛りのお店があるんだけど、あんな大きさじゃない。あれは確か三〜四人前くらいあるんじゃないかな。


 オムライスを食べたあと、私は気を取り直してグループメールを開き、メッセージを入れた。


「またみんなでお休みが合えば、山の方に夜景とか見に行ったりとかしたいですね」


 うん、そうだ。


 もしかしたらユカリとコウ兄ちゃんはいい感じなのかもしれないけど。でも、何もしないでモヤモヤしてるより、何かしたいなと思ったんだ。


 ずっと待ってるだけじゃ、いつまでも変わらないと思ったんだ。


 そして、ユカリにもメールを送っておいた。


「グループメールに、奈良の夜景ドライブの件、書き込みしといたよ〜」


 メールを送ったあと、歯みがきをして、また自分の部屋に戻った。


 お腹がいっぱいになったこともあって、ベットでゴロゴロしているうちに、結局また寝てしまっていた。



◇ ◇ ◇



 起きたら、夕方だった。


 携帯を見ると、グループメールに何件か書き込みがあった。


『山のドライブやったら、俺、八人乗りの車出せるからそれで行こうや』


 これはアツシくん。大きい車乗ってるんだなぁ〜。


『アツシくん凄いね、大きい車! 山道も快適そう』


 これはユカリ。


『二週間後くらいなら、みんな予定合わせれそうかな。またみんなの都合聞かせてね。行ける人だけでも行こうか』


 これはチカ、きちんといつもまとめてくれる。私もみんなのメッセージのあとにコメントを入れておいた。


「もし、みんなが大丈夫なら【奈良奥山ならおくやまドライブウェイ】ていうところがいいらしいよ。そんなに時間もかからなくていいかも」


 そして、みんなの都合を聞きながら日程を決めて、今回はチカとエイトくんは抜きの六人でドライブデートをすることになった。




 あ、それでね! みんなに聞いてほしいんだけどね! ユカリが後日職場で会った時に私に謝ってきたんだけど……


「ごめん、チヨ〜!! コウタくんとキスしたって言ったじゃん? あれって私が強引にしただけなの〜!」


 え、え、どういうこと??


「強引でも、したのはしたの? キス…?」


「ん〜……キスと言えばキス。激突と言えば激突、みたいな? 誘惑したのはしたんだけどね〜。すまんっ!!」


「もぉっ、すまん! じゃないよ〜!」


 ユカリにはちょっぴり怒ったものの、私は少しだけホッとした。ユカリとコウ兄ちゃんがお互いに想ってのキスなら、やっぱり嫌だから……


「てか、チヨ。コウタくんはなかなかモテると思うから大変だよ〜。でも、私が応援してあげるし、何かあったら相談してきてよね」


 ユカリ、本当かよ〜。なんか相談乗ったフリして裏切らないでよ〜。


 でも、私は断然。次回のドライブデートが楽しみになった。



◇ ◇ ◇



 それから二週間後、五月の終わりのことだ。


「お母さん! 今日のデート、どの服装がいいか一緒に選んで欲しいんやけど!」


 私はデート当日、服装を悩んでいた。


「チヨ、別になんでも変わらんのちゃうの? あれやろ、近所におったコウタくんやろ?」


 母親は、まぁまぁテキトーなのだ。てか、近所のお兄ちゃんと公園で遊ぶんじゃないんだからね。


「今日のデートの服装でね、他の子と差をつけたいんよ〜! これとこれ、どっちがいいかな?」


「え〜、その二択やったら……こっちちゃう?」


 というわけで、デートの服装は七分袖のシャツに薄手のカーディガンと、ミニスカートにショートブーツになった。


 よしっ、準備万端だ!!


ユカリとコウタのキスは、事故みたいなものだと打ち明けられるチヨ。


コウタの気持ちはもちろんわからないが、


嬉しくなるチヨ。


さぁ、次回は夜のドライブデートだ。


挿絵(By みてみん)

上の画像は、生成AIにて作成した、今回のエピソードのイメージイラストです。

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― 新着の感想 ―
ユカリちゃ〜ん。斯くも書庫裏めの心を引っ掻き回してくれるとは。 なかなかの策士ぶりだったのですけれどね、ユカリちゃん。 もし書庫裏めがワルモノ系俺様男子だったなら、彼女を「おもしれー女」認定してしまい…
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