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霙の降る道を行く  作者: 那波
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2/7

未然

貴女が私を愛してくれたのは

もう何年も前のこと


それなのにいつまでも引きずって

ああもう

なんと情けないのだろう


今となっては

私が愛した貴女も

貴女が愛してくれた私も

もうどこにもいないのに


ひとりで眠る布団の中でも

汗水たらして働いていても

同僚と酒を酌み交わしても

貴女との思い出ばかり

追い求めるから

私はもうどこにもいないよ


ひとりきりの家にいるなんて

いつのまにか大人になっているなんて

ほかの誰と一緒にいても


それは本当の私だろうか


貴女と私を探さなくては

あの時までは確かに存在した

どこへ行けばいい

あるいは誰の中に探せばいい

どうやって奪えばいい


なぜ


やがて貴女と同じ病にかかる

貴女無しでは私は在りえず

身体だけは

今も貴女の血肉を独り占めしているのに

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