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未然
貴女が私を愛してくれたのは
もう何年も前のこと
それなのにいつまでも引きずって
ああもう
なんと情けないのだろう
今となっては
私が愛した貴女も
貴女が愛してくれた私も
もうどこにもいないのに
ひとりで眠る布団の中でも
汗水たらして働いていても
同僚と酒を酌み交わしても
貴女との思い出ばかり
追い求めるから
私はもうどこにもいないよ
ひとりきりの家にいるなんて
いつのまにか大人になっているなんて
ほかの誰と一緒にいても
それは本当の私だろうか
貴女と私を探さなくては
あの時までは確かに存在した
どこへ行けばいい
あるいは誰の中に探せばいい
どうやって奪えばいい
なぜ
やがて貴女と同じ病にかかる
貴女無しでは私は在りえず
身体だけは
今も貴女の血肉を独り占めしているのに




