174/301
暗闇_1
「あー、気に入らねえ!
むしゃくしゃする!」
先ほどいじめを邪魔された男たちが
暗くなった道を歩いていた。
「酒だ、酒! もう一軒梯子するぞーい」
男たちはそれぞれ、空になった酒瓶を
片手に握っていた。
「あれ~? でも、なんかもう暗くね?
そろそろどっかに入らないとマズいんじゃ」
「いいじゃねえかよ。どうせ来ねえって
俺なんかあれだぞ。もう何回も夜出たことあるけど、
全っ然無事だもん。おれ分かるもん。
今日はぁ、大丈夫! 今日は来ない」
「そっかぁ。んじゃ大丈夫だな!」
すっかり酒で良い気分になり、
人気の少ない道を我が物顔で歩く。
馬鹿笑いで曲がり角で誰かとぶつかる。
やたらガタイの良い何かだったらしく、
三人の男たちは互いにもつれた状態で
後ろに転倒する。
「てめえ! どこ見て歩いてんだ。
俺は今むしゃくしゃ、して……」
それ以上の言葉が出なかった。
それの高さは2メートルはあり、固く深い毛で全身を覆っていて、
上下から2本ずつ大きな牙がはみ出ていた。
「ウホ?」
読んでいただきありがとうございます。
今後も掲載する予定です。
ブックマーク、評価、感想を
どうぞよろしくお願いします。




