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2部~3部_1
「さて戻るぞ。今頃ウチの方でも
騒ぎになっているだろうからな。
お前たちにもそろそろ仕事をしてもらう」
一仕事終えて満足したラントは
歩いてヒメとアイサの所まで歩いて戻った。
軽く伸びをして張った胸に
血がべっとり着いていたが、
すっかり完治して傷一つ残っていなかった。
「さぞ泣いて喜ぶ者が多いだろうからなぁ」
ラントは意地悪く笑った。
少年は呆然としていた。
「なんで? どうしてこうなったの?」
今まで一緒にいた人たちが
一瞬で消えた。
残り火がちらちら残る大地の上を
少年はあてもなく歩く。
人の形を見て自分の他に誰かいたと
喜ぶが、それはただの炭だった。
「ぁぁ……」
まだ幼い少年にはこの光景は
刺激が強すぎた。
ついには気力が尽きてその場で倒れてしまった。
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