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中央塔は〈アルターストーン〉の出現と同時に現れた高さ300メートル以上はある大きな塔で、西洋の歴史的建造物のような様式の外見をしている。内部は未知の魔法的技術で制御されているらしい。
最上階へ登る手段は二つ。中央のエレベーターを利用するか、内部の階段を駆け上がるか。
「突っ込みますよ!」
「うおおぉおぉああああぁぁああああ!?」
グンジョウが猛スピードで外周部の階段に突進し、周囲に居た〈魔者〉と〈ゴーレム〉を蹴散らした。
「ふう……。ここから上は自力で登るしかありませんね」
「ああ……俺……よく生きてるな……」
「まあ、死なないように加減はしましたから」
「そう言う問題じゃねえだろ……。……んで、一応聞くけどエレベーターは?」
「制御が奪われているようです。そもそもわたしたちにエレベーターを操作する権限なんてありませんよ」
「だよな。……んじゃ、一つ気合入れて登るか」
見上げるものの、頂上は見えない。まだ半分近くはあるようだ。
「行きますよ!」
「ああ!」
扉を開き、内部へ入る。塔の外壁に装用になっている環状の通路は、案の定〈ゴーレム〉に埋め尽くされていた。
「塔の管理用〈ゴーレム〉ですか。壊しすぎると後がうるさそうです……」
嘆息しながらも、瑠璃は躊躇う様子を見せずに〈賢者の書〉を展開した。
「〈雷槍拡散〉!」
放たれた無数の雷が〈ゴーレム〉を貫き、機能を停止させる。これで大半がダウンしたようだ。
「お前、本当にとんでもないな……」
「おしゃべりは後です! 今のうちに階段へ!」
志乃が駆け出すと、瑠璃もグンジョウに乗ったまま後に続いた。常に〈賢者の書〉をめくり続け、魔法の準備をしているようだ。
塔の内側に、階段に繋がる扉を見つける。しかし侵入者に反応してか扉はロックされていた。
「こじ開けます!」
瑠璃の雷魔法が扉を力尽くで破壊し、階段への道を開く。エレベーターに巻き付くようにして、大きな螺旋階段が頂上に向かって続いていた。
「こんなの登るのか……」
「弱音吐いてる場合ですか」
「お前はいいだろ、グンジョウに乗ってるんだから」
「つべこべ言わずに走ってください。次が来ますよ」
「はいはい、わかったよ」
体力ならそれなりに自信がある。これくらいがどうしたと、志乃は階段を駆け上がり始めた。
二人が階段を駆け始めると、間もなく敵が姿を現す。〈ゴーレム〉の他、浮遊型のビットのようなものまで出現した。
「階段でも容赦ねえな。こんなに居るんだったら学園にでもくれりゃいいのにな」
「ここにいるのは元から塔の中に居たとかいう、言うなれば野良の〈ゴーレム〉です。侵入者を無差別に攻撃するみたいですよ」
「元々ダンジョンみたいな場所だったってのかよ……。あー、邪魔すんな!」
ビットを叩き落とし階段を上がり、次の扉を見つける。突破すると、そこには開けた円形の広間があった。
「ここは……?」
「もうすぐ頂上のはずです! 志乃さん、早く……」
立ち止まる志乃を瑠璃が急かし、先を急ごうとする。




