95・パワーストーン仲間ができました その2
メルヘンサークルが、私が予期していないものを動かしたって話よね。まあ、考えたら今までもすべてそうか。
「で、岩さん、あなたが私を呼んだの?」
「そう~、俺もパワーストーン仲間にしてくれる?」
「そうねえ」
パワーストーンってことでいろいろ恩恵を与えてくれるなら、うれしい話よね。
「でも普通、パワーストーンって小さくね?」
「いやいや、大きいほどいいんじゃね?知らんけど」
「あながち否定できない」
私も知らんけど。
「それじゃあ、あなたも私の妹を助けてくれる?
「いいぜっ!」
岩が震えた。なんか地面も揺れてる気がするんだけど。
「すごいな、岩」
「それじゃあ、俺にも名前をくれよ!」
「そうねえ」
少し考える。
「イワタサン」
「その考え、嫌いじゃないぜっ!」
ポジティブな岩で、良かった。
「それじゃあ、早速妹のところに行きたいけど……えっと、イワタサンって動けるの?」
「問題ないぜ、ベイベー。ほっ!」
ずんって音と共に、岩が飛びあがった。岩が地面に着地した途端に、私、跳ね上がったんだけど。
「お、思ったより深く埋まっていたのね」
岩の高さが私の身長以上……なんてもんじゃなくて。
「私の倍?」
こんなのが、飛び回っていたら、さすがの私でも怒られることは理解できるわ。
「困ったわねえ。どうしたらいいのか」
救いの手を求めるようにキムラサンを見た。こいつじゃ無理ってわかっていても。
あ、でもこいつ見て気が付いた。
「そっか、キムラサンみたいに変身してもらえばいいのね」
「変身、上等だぜい!」
本人の了承も得られたことだし。
「メルヘン」
再びメルヘンサークルで、イワタサンを包んだ。
「イワタサンを~、人間の姿に変えてほしいの~♪第二形態にチェーンジ!」
「ちょっと待ったー!」
「何、イシダサン」
「私も、人間にしてくだせえ」
「確かに小さくて踏みそう」
「でしょでしょ?」
「んじゃ、イシダサンも~、人間の姿に変えてほしいの~♪第二形態にチェーンジ!」
二人をメルヘンサークルが包んだ。
その瞬間メルヘンサークルから、二つの光が上空に飛んだ。それが人の姿に変化して、大地に舞い降りた。
「我が名は、イシダサン」
「我が名は、イワタサン」
「「二人合わせて、石と岩~!」」
見た目は、リナリアお好みの乙女ゲームのキャラクターを思い出してみたんだけど。
イシダサンは背は小さめでそれを気にしていて、ツンツンキャラで好きな子にいじわるしちゃう的なキャラクターを思い出して。
髪は黄色で短め、引力無視でツンツンとがっている。瞳は石と同じ銀色。
イワタサンはチャラいけど、実は主人公をしっかりガードしちゃう、裏で影しょってます的なキャラクターを思い出して。
背はめっちゃ高い。髪と瞳の色は岩と同じでグレー。イシダサンと同じく髪は短髪、ツンツンヘアー。
どちらも冒険者服。で、筋肉モリモリマッチョマンだけど、着やせするタイプ。
「ふう、いい仕事したわ」
右手でおでこの汗をぬぐった。
「これからも、よろしくね、みんな」
「「「了解、ボス」」」
キムラサンもしれっと混ざっていた。




