93・パワーストーンってあったよね
ドジョウ(仮)対策は、光魔法部隊さんがやってくれることになった。闇魔法を探知出来るから、そっちの方向になったらしい。ギャラを考えたら、なかなか簡単に固有スキルは使えないわよねえ。
事情を聞いたリナリアが、テオにめちゃくちゃ謝っていたけど。
「お代はパパにおねだりしてね」
って、めっちゃ爽やかに言ってた。いやいや、辺境伯パパンにおねだり出来ませんって。怖い。
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最近、魔物も増えてきて、皆日々必死に戦っている。私じゃ大したことはできないけど、少しでも平和に貢献したいわね。
というわけで、最近妹のあかりの様子を見ていなかったことに気が付いた。もちろん毎日顔は見ているわよ。でも、勇者の訓練は見ていなくて。聖女様とかドジョウ(仮)やらで忙しかったもんね。
私はみんなの訓練場へ向かった。
途中で以前カップさんを直してくれた、鍛冶師さんに会った。
「こんにちは、先日はお世話になりました」
「おお、カップの人か」
「それ、なんです?」
鍛冶師さんは木箱を抱えていた。そんなに大きくはないけど、けっこう重そう。
「これは、玉鋼だ。刀の材料だな」
「へえ、きれいですね」
それを見ていたら、パワーストーンを思い出した。前世で興味を持って、ブレスレットとかも作ったわ。こっちでもそういうの作れたらいいわね。
んでも異世界のパワーストーンって、ものすごく強そうなイメージあるわね。
「よかったらこの小さいの、わけてもらえません?」
箱の中で一番小さな石を指さす。親指と人差し指で作った輪よりも小さいものを。
「ああ、このくらいなら、持っていきな」
「ありがとうございます」
ぺこりとお辞儀して、ありがたく頂戴した。
それを持って向かったのは、リナリアの秘密基地近く。途中でルートを変更したのだ。
「ここなら、誰も来ないわよね」
私は先ほどの石を、左手の平に乗せた。
「メルヘン」
メルヘンサークルが私を包んだ。
「さてと、コホン。石さん~、石さん~、お願いがあるのよ~♪」
メルヘンサークルが、私の左手に集中する。すると石が輝いて、私の前に飛んだ。
「これは」
「およびですかい?ボス」
石が飛んだ場所あたりから声が聞こえた。凝視するけど、見えない。
「多分、さっきの石かなって思うんだけど。ここら、草があるからねえ」
「できれば、アスファルトの上で呼び出してくだせえ」
「うん、こっちの世界にはないし」
石の声が聞こえるけど、見えない。
そういえばここ、草が足首くらいまであったわ。場所間違えたわね。うん、ごめん。




