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86/93

86・『4匹の子犬』作戦会議-3

 

「どうする?どうやって調べる?」

「エミ!さっきの怖い人出して!」

「やばいやばい、俺と一緒の被害者大量発生」

 

 テオが部屋の隅でガタガタ震えている。みんな動揺している。私もだけど。

 

「そそそそそうね、めめめめメルヘン」

 

 慌てて叫んだせいか、メルヘンサークルがふわふわ揺れてた。

 

「落ち着け私。がんばれ私。こほん。鶴さーん、鶴さーん、助けてほしいのよ〜♪」

 

 なんとか落ち着いて歌ってみる。

 

「何でしょう」

「ひいっ!」

 

 なぜかルカスの背後に、白い着物姿の女性が立っていた。鶴さんだ。

 

「もしかして、人を驚かすのが趣味?」

「……正体がバレたからには、ここにはいられません」

「いやいやいや、待って、バレてない、バレてないから、ここにいて」

「そうですか。冷や汗かきました」

「こっちが冷や汗」

 

 なかなか濃い性格の鶴だわ。

 

「ねえ、鶴さん。あなたが捕まえてくれたドジョウ(仮)なんだけど、ここ辺境伯領に、他にもいるのかしら」

 

 すると、鶴さんがスタスタと歩いて窓際に寄っていく。そして窓を開けると、すうううううっと息を吸った。

 

「盛大な深呼吸だな」

 

 デレクのつっこみを無視して、鶴さんが固まる。そして、

 

「ケーーーーーーン!」

 

 全呼吸を吐き出すように、大声で叫んだ。思わず全員で耳を塞いだけど、手遅れね。窓からこだまが聞こえた。

 

「な、何今の?」

「鶴さん、何したの?」

「こだまが聞こえましたでしょ?これは、敵を感知すると聞こえる仕様ですの」

「ってことは」

「やっぱいるんか。俺同様被害者が」

 

 やはり、まだスパイはいるのね。

 

「鶴さん、すべてのドジョウ(仮)をとりだせる?」

「私1人では難しいです。意外とか弱いので」

「そうか?」

「ここにいる誰よりも強そうだが」

 

 それ、みんな同じこと思ってる。

 

「私の仲間を呼んでもよろしいですか」

「もちろんよ」

「それでは、手拍子をお願いします」

 

 音楽が流れたので、みんなで一緒に手拍子をする。

 

「へいっ、へいっ!」

「ほうっ、ほうっ!」

 

 微妙な掛け声もはじまった。全員不安な表情で合わせて声をかけた。

 すると、踊る鶴さんの横に光の輪が出来て、ズゴゴゴといういつもの音と共に、何かが出てきた。

 

「あら、鶴?」

 

 鳥が5羽飛び出してきた。

 

「同じ仲間か?」

 

 鶴の様なその姿。でも違う。

 

「鶴さんじゃないわね」

「「「私達、サギでぇーす♪」」」

 

 可愛い声で、サギがハモった。


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