85・『4匹の子犬』作戦会議-2
「こわいこわいキモいきもい」
テオが震えていた。そりゃそうよね。
「トラウマですな」
「仕方ないわね」
バルトルトと同じ動きしてて、ちょっと面白いわね。
「エミール、なんか悪いこと考えてる?」
どうしてバレるのかしら。
「エミ、顔に出てる」
ルカスにつっこまれた。
「それで、テオの所に来た客って、誰?」
「お前の弟」
「ああ」
なるほど。
「あの子も操られているのね」
「なあ、俺を襲ったあの蛇みたいなやつって」
「そうだな。テオは状況を理解していないか」
とりあえず落ち着こうと、私達はソファに座り直して、一服することにした。私が特製茶を出したら、ようやくテオも落ち着いたみたい。
そこで私達は、互いに情報を交換しあった。
「まず、魔王が目覚めた。それでルカス達がここに来て、魔王対策でいろいろやってる。そこへ、アッコンチ侯爵んとこが、探りを入れてきていると、そういう状況か」
テオのまとめに、全員頷く。
「簡単に言えばそういうことよね」
「あとは、エミのことだな」
「アッコンチに殺されそうになったこと。そのせいで固有スキルが使えるようになったり、前世を思い出してこんな性格になったり」
「別にいいでしょ」
「悪くはない。あと勇者とのこととか」
「そうね。テオ、お願いね」
私が前世持ちであること、勇者とは前世の兄妹で、私が向こうの世界で死んでいること。あの子はそれを知らないこと。
「わかった。エミ」
「それじゃあ、メルヘン」
私はメルヘン魔法で、前世のひかるバージョンに変化した。
「それが昔の姿か。よろしくな」
「あらためて、よろしくね、テオ」
なんとなく、握手した。お互いクスっと笑った。
「そういえば、ふと、思ったんだが」
お茶を一気に飲み干して、デレクが皆を見回す。
「何?なんか、顔、こわばってない?」
カップを置いて、デレクが溜息をついた。
「さっき、気がついたんだが、例の蛇」
ドジョウ(仮)って言うのは、私だけよね。こちらの世界にはドジョウもいないみたいだし、蛇でもいいか。
「それが何?」
「他にも、この辺境伯領にいたりしないよな……」
「「「ああ……」」」
全員無言で立ち上がる。
「「「「いるかもー!!!」」」」
全員で頭を抱えた。




