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80/85

80・『4匹の子犬』が集合しました

 

 テオを連れて、ルカスの仕事部屋に行く。私とルカス、デレク、テオの、久しぶり『4匹の子犬』の集合だわ。

 

「久しぶりねえ。冒険者チーム集合だわ」

「懐かしいな、みんな元気そうでよかった」

 

 テオが笑顔でソファに腰を下ろした。私はマジックバッグから茶葉を取り出して、お茶の支度をはじめた。ルカスもテオの対面のソファに座った。

 

「それで、エミ。どうなんだ?」


 笑顔でルカスが尋ねる。


「そうねえ。お茶は後がいいかしら」

「そうか」

 

 デレクがテオの背後に立つ。私は横に立ってテオを見た。

 

「何?俺なんかした?」

 

 驚いて、テオは私達を見回す。

 

「メルヘン」

 

 メルヘンサークルが私達を包み込んだ。

 

「妖精さん。ちょっと来てほしいのよ〜♬」

「何、歌ってんの?こんなときに?」

「テオは、妖精さんとは会っているけど、私がスキルを使っているところを見るのは初めてよね〜♬これが私の固有スキルなのよ〜♪」

「お前も一緒に歌ってみろ〜♬」

 

 デレクもノリノリで参加してくれて、嬉しいわね。ルカスは、目を逸らしていたけど、

 

「仕方ない〜、私も参加するか〜♬」

 

 手拍子しながら歌ってきた。

 

「何これ、宴会?」

「みんなが思ってること、言わないで〜♫」

 

 先日の飲みくらべを思い出したのか、ルカスが遠い目をしていた。

 そんなこと歌っていたら、

 

「お待たせ〜、今日も楽しい時給制〜♫」

 

 毎度お馴染み時給制妖精と、そのお友達がやってきた。

 

「おお、テオかあ〜♫」

「そおなのよ〜♫ところで感想は〜?」

 

 妖精さんは、テオの頭の上をくるくる回った。他の妖精さんも一緒に舞う。

 

「テオ〜、まだまだ修行が足りないのう〜♫」

「どういうこと?」

「こんにちは」

 

 いつの間にか、着物を着た、黒髪の女性が、私の横に立っていた。清楚な日本女性っぽいけど、

 

「なななぜ、白い着物?」

 

 怖い。

 腰までの長い美しい髪。だけど顔に髪がかかっていて、赤い唇しか見えなかった。

 そんな女性がすーっとテオのほうへ動いた。

 

「ひいいっ!な、なにこの人、歩いていないよね、浮いてる?」

 

 思わずデレクも後方から逃げた。ルカスも私の背後へと走る。だけどテオは硬直して動けずにいた。

 

「こんにちは、テオさん」

「はははははい」

 

 女性が、がしっとテオの顔を両手で掴んだ。

 

「や、やめて、怖い、離して!」

 

 テオも逃げようとするけど、ものすごい力で押さえつけられて動けないようだ。彼女がテオの頭を横に向けた。

 

「まさか、それって」

「あれか」

「アレって何?」

「大丈夫、すぐに終わる」

「痛くないから」

「日記読まれるよりマシだろ?」

「何それ〜!!!」

 

 女性の顔が、鶴に変わった。

 

「うおおおおおおお!」

 

 テオの叫び声が響き渡った。

 

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