表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
61/81

61・カップさんを修理してもらいました

 

 幸いというか、カップは大きく二つに割れただけなので、修復すれば原形はなんとかなりそう。粉々に砕け散っていたらと思うと、ぞっとする。

 

 リナリアもすぐに助けたいけど、私では無理だわ。援軍を呼ばないと。

 

 

 足や顔が痛むけど、なるべく急いで外に出た。

 そこにはまだ辺境伯領の騎士さんと、光魔法部隊の人達が揉めていた。見覚えのある人がいたので声をかける。

 

「サムソンさん」

「ああ、エミ様。今そちらの建物から出てこられましたか?リナリア様がっ!」

 

 やっぱり、リナリアのことで揉めていたのか。

 

「そうなの、リナリアが捕えられているわ。私では光の檻が壊せないのよ。誰か助けてあげて!」

 

 サムソンがコクコク頷く。

 

「それと、ものすごく急いでカップを修理したいんだけど、凄腕の魔道具師とか鍛冶師さん、教えてくれる?」

「え、修理ですか?」

「そうしないと、多分副長さんが、やられるわ……」

 

 我々の会話は、そこにいた全員が聞いていたのだけど、全員の頭から?マークが出ていた。

 

「エミ、何があった?」

 

 そこに、ルカスとデレクがやってきた。

 

「簡単に言うと、光魔法部隊の副長さんに死人使いと思われて、死人の軍隊を作れって言われたわ」

「は?」

「木の軍隊ならわかるが」

 

 それなら作れるかも。全員踊るけど。

 

「それと、リナリアが捕えられているの。奥の部屋にいるから、すぐに助けてあげて。光の檻に入れられているわ」

「なんだとお?」

 

 ドスの効いた声がして、全員固まった。

 ギギギと音をたてて音の方を向くと、そこにはリナリアのパパンこと、辺境伯がいた。背景に炎と般若のお面が見えるんだけど。

 

「サムソン、鍛冶師を紹介してやれ」

「はい」

 

 辺境伯に礼をして、私はサムソンさんと鍛冶師さんのところに向かった。

 その際サムソンさんに、バルトルトさんに起きた強敵の話をした。

 

「なんて恐ろしい敵……」

「そうなのよ」

 

 サムソンさんも日記書いている派かしら。

 

 鍛冶師さんは、城内で武器の製造や修理を行っている。

 中には、固有スキルで『修復』を持っている人がいるとのことで、彼のところに行って事情を説明して、急ぎカップを修復してもらった。

 

「カップ奥さん、大丈夫?」

「エミさま、おかげ様で復活ですう~」

「よかったわね、早くソーサーさんの元に行きましょう」

 

 我々の会話を聞いて、鍛冶師さん、びっくりしていたわね。彼にカップ奥さんが30度の角度でお辞儀していた。

 

 

*****

 

 

 先ほどの建物に戻った。建物の前には数人いただけで、中へと促された。

 奥の部屋に入ると、そこには辺境伯やルカス、デレク達がいた。

 

「リナリアは?」

 

 デレクが指さす方を向くと、そこには土下座する人の姿が。

 バルトルトだった。

 

「日記帳に負けたの?」

「いや、そいつも」

 

 よく見たら、バルトルトの隣にいたのは、日記帳だった。彼も体を45度傾けている。

 その前にいたのは、檻に入ったままのリナリアだった。檻の中で正座して彼らを見ている。その目が、非常にすわっていた。

 

 そんなリナリアの横に、光魔法部隊の女性が一人立っていた。

 

「先ほどから、腰だの胸だの……何言っちゃってるんですか、あんたらは」

 

「「はいいい」」

 

 バルトルトと日記帳が声を出す。よわーい声を。

 

「大人ってサイテー」

 

 リナリアが冷めた目で追撃する。バルトルトと日記帳が胸を押さえた。

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ