46・ステータス本を改変しました
まったく役に立たないステータス本を投げ捨てたのはいいけど、これからどうしよう。
「とりあえず拾うか」
投げ捨ては怒られるわね。例え役に立たないステータス本でも。
「本の端を指でつまむのはやめてよ。私のステータスは、うす汚れていないんだから」
あかりはプンプン怒るけど、仕方ないじゃん。
「んじゃ、メールヘーン」
「うわ、ヤル気ない」
「仕方ないでしょ」
それにしても、このままじゃ困るわ。
「もう少しイメージを変えてみるわね」
メルヘンサークルが私達を包んだ。
「あかりのステータスが見たいのよ〜♬ただし〜、プライバシーは配慮で〜♫」
「だけど〜もう少し〜固有スキルは、具体的に書いてほしいのよ〜♪」
「あかりも歌えるのね」
「これ、恥ずかしい」
「身内で歌うの、辛いわね」
なんとか身内でがんばったら、黒い本が光り出した。
「できれば可愛い本になって欲しいわ〜♪」
すると、本が手元から飛んで、地面に戻っていった。
「はじめから?」
「芸が細かいわね」
そこから、3分ほど待った。
「インスタント食品?」
再び、ズゴゴゴと音が響いた。今度は地面から、光る本が出てきた。
「出現方法は一緒なのね」
「効果音もね」
やがて光が収まると、本は、スケッチブックに変化していた。
「これ、お姉ちゃん達が使っているスケッチブックと同じだね」
「そうね。お姉ちゃん達、いつも決まったメーカーのものを使っていたわね」
手に取り、表紙を撫でた。懐かしいわね。中を見ると、
「やはり黒塗り」
「黒塗り部分がクレヨンで塗られてる」
「そうじゃないのよ。可愛くって、そこじゃないのよ」
とにかく固有スキルの部分はと。
『固有スキル・野球。野球に関することが出来るよ♪』
「可愛く書けばいいってもんじゃないのよ!」
2人で座り込んだ。
「これからどうしよう」
あかりが溜息をつく。
「野球やるって言っても、道具がないじゃない。作ると言ってもねえ」
「そうだよね。グローブなんてどうやって用意すればいいのか……」
『へいっ、お待ちっ!』
グローブがあかりの手の上に出現した。
「……バットもないわねえ」
「そうだよね、バットもないよね……」
『へいっ、お待ちっ!』
あかりの足元に、バットが転がった。
「「寿司屋か」」
その後、ボールやベースなど、思いつくものを言ってみたら、とりあえずあらかたの道具は出た。
でも、これでどうやって戦うのか、さっぱりわからない。




