27・洗濯室にも休暇がありました
昨日投稿ミスをしてしまったので、今日は2話投稿ということで…
失礼しました。
「エミさま、今日はお休みです」
今日も元気に洗濯室に到着したら、リンドが悲しいお知らせを言ってきた。
「そんなあ」
「他は知りませんが、城内は基本7日に1日はお休みを貰うことになっています。もちろん交代制ですが」
「ホワイトなのね」
仕方なくすごすご部屋に戻った。
「はああああ、暇」
テーブルに突っ伏して、顔をゴロゴロ転がす。グリグリ。
「少しは休みなさいよ」
リナリアが呆れているみたい。まあ、仕事をしていたというより、趣味を謳歌していたと言うほうが、気持ち的には正しいからねえ。
でも、時間があるなら、他のことをしようかな。
「それなら、出かけても大丈夫かしら」
「あら、どこに行くの?」
「冒険者ギルドに行きたかったのよ。すっかり忘れていたわ」
「それなら城下町ね。一緒に行きましょ」
「いいの?じゃあ、あと手芸屋さんも」
「いいわよ。いろいろまわってみましょ」
急いで立ち上がり、外出する準備をした。
「あのー」
キムラサンが声をかけてきた。
「ああ、キムラサンも街を見たい?」
だけど、キムラサンの表情は晴れない。
「オイラはシティボーイだけど、賑やかなところは苦手なんだな」
「言ってる意味がわからない」
リナリアのツッコミに頷く。
「それじゃあ、キムラサンは何してる?」
私は最近洗濯室に引きこもっているから、キムラサンが毎日何をしているか、正直把握していないのよね。
「キムラサンって、毎日何をしていたの」
「ぼーっとしていたぜい」
「そういえば、木って、普通そうよね」
「基本動かないものよね」
ああ、と2人で納得する。
「それじゃあ、何が言いたかったの?」
「久しぶりに森に戻っていてもいいっすか?」
「もちろんよ。何かあったら呼ぶわよ」
「それじゃあ、失礼するっす」
キムラサンがのそのそ動いて、部屋を出て行った。
「…なんか、あっさり出ていったわね」
「キムラサンらしくないというか、なんか元気がないというか」
「最近メルヘン魔法を使っていないからとか…。あ、リナリアは大丈夫?」
「ええ、毎日絶好調だけど」
まあ、悩んでも仕方ない。
「とりあえず外出しましょ」
「そうね。あ、そうだ、外出するなら、エミにお願いがあるんだけど」
「何?」
リナリアが自分の髪を摘んで指に絡める。
「私の姿も変えて欲しいの」
「リナリア第三形態?」
「そう、私ってバレないようにしたいのよ」
「つまり城下にも、リナリアの悪行がバレていると…」
「違うからね!そうじゃないからね!」
「ムキになると余計そう思うんだけど…ま、いーか。メルヘン」
メルヘン魔法を唱えると、2人をメルヘンサークルが包んだ。
「リナリアが望む姿になるのよ〜。第三形態チェーンジ♫」
「私を変えて〜美しい姿に〜♪」
「へいっ」
メルヘンサークルがリナリアを包みこんだ。やがて光の輪は下から上に流れて消えた。
現れたのは、
「リナリア、第三形態…って、もしかして」
黒髪黒目、小柄な体型。
「そう、私も前世の姿に戻してみたの」
そこには、モロ日本人が立っていた。
「日本に戻ったみたいね」
「なんか、安心するわね」
異国顔の世界に、日本人顔の2人が現れた。ここだけは日本のようで、少し泣きそうになった。




