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27/39

27・洗濯室にも休暇がありました

昨日投稿ミスをしてしまったので、今日は2話投稿ということで…

失礼しました。

 

「エミさま、今日はお休みです」

 

 今日も元気に洗濯室に到着したら、リンドが悲しいお知らせを言ってきた。

 

「そんなあ」

「他は知りませんが、城内は基本7日に1日はお休みを貰うことになっています。もちろん交代制ですが」

「ホワイトなのね」

 

 仕方なくすごすご部屋に戻った。

 

「はああああ、暇」

 

 テーブルに突っ伏して、顔をゴロゴロ転がす。グリグリ。

 

「少しは休みなさいよ」

 

 リナリアが呆れているみたい。まあ、仕事をしていたというより、趣味を謳歌していたと言うほうが、気持ち的には正しいからねえ。

 でも、時間があるなら、他のことをしようかな。

 

「それなら、出かけても大丈夫かしら」

「あら、どこに行くの?」

「冒険者ギルドに行きたかったのよ。すっかり忘れていたわ」

「それなら城下町ね。一緒に行きましょ」

「いいの?じゃあ、あと手芸屋さんも」

「いいわよ。いろいろまわってみましょ」

 

急いで立ち上がり、外出する準備をした。

 

「あのー」

 

 キムラサンが声をかけてきた。

 

「ああ、キムラサンも街を見たい?」

 

 だけど、キムラサンの表情は晴れない。

 

「オイラはシティボーイだけど、賑やかなところは苦手なんだな」

「言ってる意味がわからない」

 

 リナリアのツッコミに頷く。

 

「それじゃあ、キムラサンは何してる?」

 

 私は最近洗濯室に引きこもっているから、キムラサンが毎日何をしているか、正直把握していないのよね。

 

「キムラサンって、毎日何をしていたの」

「ぼーっとしていたぜい」

「そういえば、木って、普通そうよね」

「基本動かないものよね」

 

 ああ、と2人で納得する。

 

「それじゃあ、何が言いたかったの?」

「久しぶりに森に戻っていてもいいっすか?」

「もちろんよ。何かあったら呼ぶわよ」

「それじゃあ、失礼するっす」

 

 キムラサンがのそのそ動いて、部屋を出て行った。

 

「…なんか、あっさり出ていったわね」

「キムラサンらしくないというか、なんか元気がないというか」

「最近メルヘン魔法を使っていないからとか…。あ、リナリアは大丈夫?」

「ええ、毎日絶好調だけど」

 

 まあ、悩んでも仕方ない。

 

「とりあえず外出しましょ」

「そうね。あ、そうだ、外出するなら、エミにお願いがあるんだけど」

「何?」

 

 リナリアが自分の髪を摘んで指に絡める。

 

「私の姿も変えて欲しいの」

「リナリア第三形態?」

「そう、私ってバレないようにしたいのよ」

「つまり城下にも、リナリアの悪行がバレていると…」

「違うからね!そうじゃないからね!」

「ムキになると余計そう思うんだけど…ま、いーか。メルヘン」

 

 メルヘン魔法を唱えると、2人をメルヘンサークルが包んだ。

 

「リナリアが望む姿になるのよ〜。第三形態チェーンジ♫」

「私を変えて〜美しい姿に〜♪」

「へいっ」

 

 メルヘンサークルがリナリアを包みこんだ。やがて光の輪は下から上に流れて消えた。

 現れたのは、

 

「リナリア、第三形態…って、もしかして」

 

 黒髪黒目、小柄な体型。

 

「そう、私も前世の姿に戻してみたの」

 

 そこには、モロ日本人が立っていた。

 

「日本に戻ったみたいね」

「なんか、安心するわね」

 

 異国顔の世界に、日本人顔の2人が現れた。ここだけは日本のようで、少し泣きそうになった。

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