119・スイッチが入りました
今のところ、ミサイルが飛来する様子はない。
「そうだわ。今のうちに確認することがあった。メルヘン」
メルヘン魔法が私を包む。
「連絡取りたいところがあるのよ~♪伝言妖精さんとカンガルー四姉妹は、無事かしら~♪」
すると、私と一緒にいた双子妖精さんが「るるる~♪」と歌い出した。受話器も震えてる。これって着信音ってこと?
「もしもし?」
「おお、エミさんか、ワイや。伝言妖精ちゃんやで~♪」
「伝言妖精さん、ありがと~。おかげで結界が間に合ったわ」
「そかー、よかったわ~。ところですでに、結界の中に敵が入っているで」
「えっ、それはどこ?」
いつの間にか敵が来ていたらしい。
「上空からだと、返って見えにくいのかもしれないわね」
木に隠れて移動してきたのかもしれない。恐らくスパイが、リナリアの存在を教えていたのだろう。
「場所は、弟子がここに来たときと、ほぼ同じルートや」
「あの裏ルートか。強い村人がたくさんいた村のほうは大丈夫かしら?」
「いや、そこは避けてる」
「わかる」
あそこに行ったら負けるって。それもスパイの情報なのか。くっ。
(後日談:いやあ、村に近づいたらですね、おばあさんが、超高速移動していましてね。ここに入ってはいけないと、何かが私の脳内で囁きましてね(助かったアッコンチ騎士A))
「伝言妖精さん、ありがとう、みんなに知らせるわ」
「毎度~♪」
受話器を下げて、私は少し離れた所で打合せをしていたルカスに向かって叫んだ。
「ルカス!敵がもう領内に侵入している!」
「何?どこだ!」
「テオがここに来た時とほぼ同じルートですって」
「わかった。デレク、地図を」
「おおっ」
あとはリナリアにも伝えないと。私は再び受話器を耳に当てた。
「もしもし、リナリア。聞こえる?」
「聞こえる。どーぞ」
「恐らくスパイはリナリアのことを、敵に伝えていると思うの。上から見えないように、移動しているっぽいし」
「そうなの?」
「リナリアがいた例の小屋付近から、敵がすでに侵入しているわ。上からは見えないでしょ?」
「まじかー、全然見えないわ。わかった行ってみる」
「ダメよ。言ったでしょ。リナリアの情報は漏れていると思ったほうがいい。そうなると、除霊魔法とか使える奴が来るかもしれないでしょ」
「何?娘を除霊だと?」
あ、なんかスイッチ入った音がした。
辺境伯様の目が光ってる。物理的にマジで光った。すごいね、光るのね。知らんけど。
「お前ら、わかっているだろうな。俺たちのシマを荒らす野郎どもをどうすればいいのか」
「わかっておりやす、アニキ。ここは目にもの見せてやりましょうぜっ!」
おおーっと、いつの間にか集結していた騎士さん達が、雄たけびを上げている。
「終わったわね、アッコンチ」
なんかのスイッチ入れてごめん。除霊出来る人いるんか、知らんけど。




