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119/130

119・スイッチが入りました

 

 今のところ、ミサイルが飛来する様子はない。

 

「そうだわ。今のうちに確認することがあった。メルヘン」

 

 メルヘン魔法が私を包む。

 

「連絡取りたいところがあるのよ~♪伝言妖精さんとカンガルー四姉妹は、無事かしら~♪」

 

 すると、私と一緒にいた双子妖精さんが「るるる~♪」と歌い出した。受話器も震えてる。これって着信音ってこと?

 

「もしもし?」

「おお、エミさんか、ワイや。伝言妖精ちゃんやで~♪」

「伝言妖精さん、ありがと~。おかげで結界が間に合ったわ」

「そかー、よかったわ~。ところですでに、結界の中に敵が入っているで」

「えっ、それはどこ?」

 

 いつの間にか敵が来ていたらしい。

 

「上空からだと、返って見えにくいのかもしれないわね」

 

 木に隠れて移動してきたのかもしれない。恐らくスパイが、リナリアの存在を教えていたのだろう。

 

「場所は、弟子がここに来たときと、ほぼ同じルートや」

「あの裏ルートか。強い村人がたくさんいた村のほうは大丈夫かしら?」

「いや、そこは避けてる」

「わかる」

 

 あそこに行ったら負けるって。それもスパイの情報なのか。くっ。

 

 

(後日談:いやあ、村に近づいたらですね、おばあさんが、超高速移動していましてね。ここに入ってはいけないと、何かが私の脳内で囁きましてね(助かったアッコンチ騎士A))

 

 

「伝言妖精さん、ありがとう、みんなに知らせるわ」

「毎度~♪」

 

 受話器を下げて、私は少し離れた所で打合せをしていたルカスに向かって叫んだ。

 

「ルカス!敵がもう領内に侵入している!」

「何?どこだ!」

「テオがここに来た時とほぼ同じルートですって」

「わかった。デレク、地図を」

「おおっ」

 

 あとはリナリアにも伝えないと。私は再び受話器を耳に当てた。

 

「もしもし、リナリア。聞こえる?」

「聞こえる。どーぞ」

「恐らくスパイはリナリアのことを、敵に伝えていると思うの。上から見えないように、移動しているっぽいし」

「そうなの?」

「リナリアがいた例の小屋付近から、敵がすでに侵入しているわ。上からは見えないでしょ?」

「まじかー、全然見えないわ。わかった行ってみる」

「ダメよ。言ったでしょ。リナリアの情報は漏れていると思ったほうがいい。そうなると、除霊魔法とか使える奴が来るかもしれないでしょ」

 

「何?娘を除霊だと?」

 

 あ、なんかスイッチ入った音がした。

 辺境伯様の目が光ってる。物理的にマジで光った。すごいね、光るのね。知らんけど。

 

「お前ら、わかっているだろうな。俺たちのシマを荒らす野郎どもをどうすればいいのか」

「わかっておりやす、アニキ。ここは目にもの見せてやりましょうぜっ!」

 

 おおーっと、いつの間にか集結していた騎士さん達が、雄たけびを上げている。

 

「終わったわね、アッコンチ」

 

 なんかのスイッチ入れてごめん。除霊出来る人いるんか、知らんけど。

 

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