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116/132

116・ドローン?いいえ、スライムです

 

「それで、スライムさんは、どうやってあれを破壊するの?」

「ベタですけど、包んで溶かしますー」

「べ、ベタね」

 

 確かにそれが一番よね。でも。

 

「大丈夫?怪我しないでね」

 

 しゃがんでスライムさん達に近づく。すると、スライムさん達がクスクス笑いながら、皆で輪になって話始めた。

 

「ほら」

「魔王様の言ったとおり」

「うん」

「やさしい」

「エミ様、やさしい」

「ぼくたち見ても、怒らない」

「心配してもらっちゃった」

「うふふ」

 

 なんだか照れるわ。

 

「みんな、たぬきちのお友達でしょ?それなら私のお友達でもあるわよね」

「そうなの?」

「それなら、エミも友達」

「みんないっしょ」

 

 きゅきゅー言いながら、スライム達が輪になったまま、互いに手(?)を伸ばして密着する。そしてそのまま横に回転しはじめた。最初ゆっくりだったけど、段々速度が上がっていった。

 

「え、大丈夫?」

「「「うん、行ってくる!」」」

 

 スライム達は回転しながらそのまま上昇しはじめた。そして、私の前で止まる。

 

「ホバリング?」

「ドローン?」

「「「飛ぶよー」」」 

 

 我々のツッコミを無視して、ドローンスライムは、ミサイルに向かって飛んでいった。

 

 ドローンスライムはミサイルの先端に到着すると、そのまま伸びてミサイルを包んでいった。

 

「思ったより伸びるのね」

「すっぽり覆っちゃったわね」

「で、このまま溶かすの?」

「みたいね」

 

 そう言っている間にも、ミサイルの大きさがどんどん小さくなっていくのが見てとれた。

 

「なあ、そもそもあれってなんだ?」

 

 今更だけど、あれを見ていたテオが聞いてきた。

 

「そういえば言ってなかったわね。あれは『ミサイル』、まあ『爆弾』が飛んできたってところね」

「なんだそれは、うまく聞き取れない?」

「そっか、それもダメか。火魔法の大きいやつが、空を飛んでやってきたのよ」

「それって、どれくらいの破壊力なんだ?」

 

 デレクもミサイルから目を離さないまま、聞いてくる。

 

「そうねえ、あの大きさだから」

「あれが落ちていたら、恐らくお城と城下町は、消えていたわね」

「だよね」

「「「はあ?」」」

 

 私とリナリアとあかりがうんうん納得していたら、テオ達が後ずさっていた。

 

「そんなものの下で、まったり話していたわけ?」

「そうは言ってもねえ。スライムさんたち頑張ってくれてるし」

「そうよ、それにもう終わりそうじゃない?」

 

 リナリアが指さす方を見上げると、スライムさん達が再び輪になって降りてくるところだった。

 

「「「終わったよ~♪」」」

「ありがと~。お疲れ様、怪我してない?」

「「「ううん、ダイジョブー」」」

 

スライムさんに駆け寄ると、後ろであかりの声が聞こえた。

 

「メルヘンって、サイコー」

 

 だよね。私もそう思う。

 

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