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103/134

103・丸投げソングを歌いました

 

 昨日たぬきちと、何か話した気がする。

 

「だけど、何も覚えていないわ。珍しいわね」

 

 何かとても大切な話をしたと思うんだけど、まったく思い出せないわ。

 

「夜にでも聞いてみればいいわね」

 

 まずは、あかりのダイヤモンドについて、思いついたことがあるからやってみないと。

 

 私は今日もあかりがいる、訓練場に向かった。

 

「あかり、いる?」

「お、ひかりちゃん。どったの?」

「ダイヤモンドについて思いついたことがあって……あら、フランソワ様。おはようございます」

「……おはようございます」

 

 あら、タイミング悪かったようね。

 

「また後で来るわね」

「なんで?大丈夫だけど」

 

 あかりよ、空気を読め。

 フランソワ様の『早よどっかいけや』オーラに気がつけ……るわけないか。

 

「忘れ物したから、またねー」

 

 仕方ない、出直そう。

 

 私はリナリアの秘密基地に向かった。ここでなら実験してもいいよね。

 

「メルヘン」

 

 メルヘンサークルが私を包んだ。

 

「うーんと。まあ、なんとかなるかしら」

「何やってんの?」

「あら、リナリア。どったの?」

「エミを尾行しているキムラサンと、あと見知らぬ2人が見えたから、尾行してたの」

「いつの間に」

 

 私の後ろにキムラサン・イシダサン・イワタサンの三サントリオが立っていた。なんかポーズつくってドヤ顔している。

 何気にキムラサンもチームに入れてもらえたのね。良かったわね。

 

「なんか楽しそうだったから」

「なんか踊りそうだったから」

「なんか知らんけど」

 

 それぞれ言い訳して準備体操をはじめた。いや、これから歌うけどさ。一緒に踊ろうとか誘ってないけどさ。

 

「これは尾行するしかないでしょ」

 

 リナリア、楽しそうだな。

 

「ま、いーか。改めて、メルヘン」

 

 再びメルヘンサークルが現れて、今度は私達全員を包んだ。

 

「お願いがあるのよ〜♪あかりのダイヤモンドを、簡単に設置する方法を知りたいのよ〜♪」

「それって、丸投げじゃね?」

「仕方ないじゃなーい?思いつかないんだもーん♪」

「「「仕方ないじゃーん♪」」」

 

 三サントリオがバックコーラスに入った。ついでに華麗にステップ踏んでるわね。石・岩コンビも何気にうまいな。

 

 すると、私の前の地面が光出した。

 

「何か出てくるのかしら」

 

 だけど光が消えて、今度は地面に小さな黒い丸が出来た。

それが次第にじわじわと大きくなっていく。

「結構大きな丸ね」

「なんか、音しません?」

 

 黒丸に、イワタサンが耳を近づけた。その途端、

 

「ひゃっほーい!ぐはっ!」

 

 何かが黒丸から飛び出してきて、イワタサンの頭に激突した。

 

「イワタサンの頭に直撃なんて」

「一応聞くけどイワタサンって、元は岩だったりするの?」

「当たり」

「んじゃもう1人は?」

「イシダサン」

「石か」

「当たり」

「いや、それより、私の頭の心配してよおおおお!」

「「あ、忘れてた」」

 

 私とリナリアのボケとツッコミに突っ込んできたのは、

 

「カンガルー?」

 

 頭を抱えて泣いているカンガルーだった。イワタサンがいまだに黒丸の上に頭を突き出してるせいで、頭しか見えてないけど。

 

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