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第52戒 深夜の真実

 見慣れた場所だ。何かあればすぐにここに呼ぶ。今日も前には王妃様方がいて、後ろから足音が聞こえる。初めは嫌だったけど、弟が手厚いもてなしをしてくれたから嫌じゃなくなった。それに、なんだか気持ちいい。やっぱり私はドMなのかな?そんなことを考えていると扉が開く音が聞こえた。そして、足音が聞こえる。


「全員面を上げろ」


 顔をあげた。目の前にはいつもの姿勢の魔王様が・・・弟がいる。その横で王妃様方がにやけている。何かあったのか?


「済まないな、朝早くから呼び出して」


「い、いえ!滅相もございません!」


「それは良かったよ。それじゃあ、本題に入るのだが・・・」


「その前に1つ聞かせてください」


「何をだ?」


「何があられたのですか?」


 そう聞くと隣の王妃様方が、クスクスと笑いだした。もしかしたら聞いてはいけなかったのだろうか。


「いや、少しな。力の代償とでも言うべきか?まぁ、少しあってな」


「そうですか」


 なんとなく察した。あの時に疲れたのだろう。だから、皆さんで夜の営みをしたのだろう。


「お前ら絶対違う解釈しただろ」


 まるで心を読まれたかのように言ってきた。と言うより、お前らってことは他のみんなも同じことを思っていたということじゃないか。


「ま、自分の好きなように考えていて良いよ。俺は勘違いなど気にしないからな。・・・それじゃあ本題に入るぞ」


 そして話が始まった。その話とは、セントクロスにこの前魔王様を襲ったという暗殺者の姉がいた事。セントクロスにこの城を壊すかもしれない力を持った人がいること。そして、それが我が国の驚異となることだった。


「これから対策を打たないといけない。冒険者達にはあのまま続けてもらう。ギルシア達をこっちの戦力に加えたいが、それだと国の防衛が甘くなってしまう。どうしたものかね・・・」


 その場の全員が悩んでしまった。確かに防衛を甘くすれば攻め落とされる。かと言って攻める戦力がなかったら責め落とせない。魔王様が直接行くことは避けた方がいい。


「俺が直接攻め落としたいが、一国の王だ。それに、この領地を持ちながらにしてこの場所を離れる訳には行かない」


「それでは、αを冒険者部隊の隊長にしてはどうですか?そうすれば、冒険者の育成も捗るし、隊としてまとめあげることも可能です」


「我も同意見だ。我が行くことでサボる人たちも減るだろう」


「そうだな。それで行こう。他の人達はこれまでのことを続けて遂行しろ。しばらくは戦闘は行わない。我が国の戦力がまとまり次第次のステージへと移行する。以上、解散!」


 そして、魔王様は王妃様方と行ってしまった。


「では、行動を開始しましょう」


 そして、誰もいなくなった。


 ━━一方その頃、陽炎達は執務室にいた。


「間に合ってよかったね♪」


「本当だな。まさか、あんなことになるとは・・・」


「うふふ♪」


 皆笑っている。ただ1人を除いて。


「はぁ・・・」


 ━━2時間前・・・


「クソッ!なんで届かねぇんだ!」


「・・・」


「あと少しなのにっ・・・!」


「・・・何してるの?」


「かげくん、それ取りたいの?」


「うん」


 陽炎は何かを取ろうとしていた。取ってみるとそれはお菓子だった。


「え?あれ?これじゃなかったかな?」


「いや、それだ。早くよこせ」


 なんだかさっきよりちっさい。それに、態度と性格はいつも通りだが無意識に幼児っぽくなっている。


「ねぇ陽炎くん、もしかしてだけど魔力を使った?」


「魔力?いや、使って・・・あ、使った」


「・・・」


「仕方ねぇだろ!金庫とか開ける時に俺の魔力使うんだよ!これからの作戦のこと考えたかったから金庫開けたんだから!」


 この人は魔力はそこを尽きているのに使うし、使っちゃダメなのに使う。これはちょっとお仕置が必要なんじゃないかな。


「ん?どうした?そんな神妙な顔して」


「かーくん、おしりを出して膝の上に来なさい」


「断る。なぜ俺がお前に命令されなければならない」


「いいから来なさい!」


 空気が揺れた。なぜか、後ろの2人も怖い顔している。これはあれだな。とりあえず・・・


「逃げるが勝ちだな」


「あ、ちょっと待ちなさい!」


 とは言ったものの別に逃げられそうな場所はない。と、思っていることが間違ってた。なんと、壁の中に入っていったのだ。


「あ!また魔力を使ってる!皆、急いで捕まえるわよ!」


 ━━それから1時間半、探し続けた皆は全く見つけることが出来ず戻ってきた。


「もぉ〜!どこにいるのよ!」


「・・・はぁ・・・はぁ・・・全然見つからないよ・・・」


「本当にどこにいるんだろうね・・・?」


 みんな疲れている。そろそろ出ていってもいいだろう。その時、後ろから物音がした。


「そこにいるのね!」


 しかし、誰もいなかった。やはり、怒っている。だが、疲れているみたいだからそろそろ出て行っていいな。


「・・・はぁ・・・どこにいるのよ・・・もう怒らないから・・・」


「それは本当だな。嘘をついたら許さないよ」


「っ!?どこ!?どこにいるの!?」


 そう言って部屋中を見渡した。全員上下横全部を見たのに見つからない。


「そこじゃねぇよ。前向け」


 そう言って前を向いた。すると、壁の中から陽炎がでてきた。また魔力を・・・


「使ってねぇよ。これは壁に見えるようにしてあるだけだ。隠し通路だよ」


「そうだったの・・・てか、お仕置だよ!膝に来なさい!」


「怒らないって言ってたろ。嘘ついたら許さないとも言った」


 まるで、勉強してるから頭いいですよと言いたそうな子供のような顔で言ってきた。要するに、ちょっとイラッとしたのだ。


「なんでそんなに頭が回るのよ。陽炎くんって本当に子供になったの?」


「頭脳は大人のままらしい。今の俺の言語能力からわかるだろ」


 確かに、子供とは思えない難しい言葉を普通に使っている。しかし、やはり見た目が子供ということでなんだかちょっとイラつく。


「そういうことだ。と、言うことでお前らは嘘ついたので3日間裸の刑ね」


『え?・・・えぇぇぇ〜〜〜!?』


「嫌だよ!そんなの!」


「お願いだよ!許してください!」


「なんでもゆさ言うこと聞きますからそれだけはやめてください!」


 一瞬で立場が逆転した。さっきまで追いかけられていたが次は追いかける番だ。フフフ、覚悟しろよ・・・


『え!?』


 陽炎が飛び込んできた。ちょうど3人が集まっていてその真ん中に飛び込んできた。・・・むにゅうっ・・・


「キャッ・・・」


 ・・・ムニュッ・・・


「にゃっ!」


 ・・・ムニュムニュ・・・


「ん♡」


 一体何が起こっているのだろうか。3人がそれぞれ独特な反応を見せる。そして、その真ん中を見ると真ん中で胸を揉み、おっぱいを飲む陽炎の姿があった。よく見ると、さらに小さくなっている。今の大きさは赤ちゃんと変わらない。


「ん♡あ♡か、かーくん♡もしかして・・・魔力を使ったの?」


 ・・・チュッパチュッパ・・・


「や♡やだ♡気持ち・・・良い♡」


 ・・・チュッパチュッパ・・・


「しゅ、しゅごい♡もっと・・・やって♡」


 ・・・チュッパチュッパ・・・


 すごいくらい飲んでいる。そして思った。あの隠し通路、魔力使わないと起動出来ないなって・・・


「ダメって♡・・・言った・・・じゃん♡」


「ん♡あ♡ら、らめぇ♡もうらめぇ♡」


 3人の顔が真っ赤に染まっていく。なんだか下の方が濡れてきた気が・・・と、その時時間は来た。陽炎に魔力が集まりだしたかと思うと、元の大きさに戻ったのだ。


「ん?あ、あれ?俺何してんだ?てか、お前らも何してんだよ?」


「・・・かーくんのバカァ♡」


「ばかぁ♡」


「ばかぁ♡」


「いや、そんなバカバカ言われても何があったかわかんねぇよ。まぁいいや、そろそろ夜が開ける。ギルシア達を呼び戻せ」


『う、うん♡』


 陽炎は不思議そうな顔で3人を見送った。ここでよくあるのが、主人公はこれまでのことを覚えていてここで後悔するのだが、陽炎は追いかけられてからの記憶が全くない。そのため、何があったのか分からないのだ。


「フフフ、記憶にないって最大の責任転換だよな。今度から積極的に使っていこう」


 そう、心に決めた。

読んでいただきありがとうございます。

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