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第40戒 絶望の暗殺者

「ギルシア、預けていた俺の剣はどうした?」


 陽炎は暗器を避けながらギルシアにテレパシーを送った。これも事前に作っ待ておいた魔法だ。


「それでしたら、αが持っています」


「わかった。α、俺の剣はどうなっている?」


「今、この手にあります」


「それを今すぐ投げろ。2時の方向、約4キロだ」


「はっ!仰せのままに」


 αは手に持っていた剣を投げた。


「アハハハハ!どうしたの!本気を出すんじゃないの!」


「アハハハハ!どうしたの!動きが遅くなってるわよ!」


 更に飛んでくる暗器の量が増えた。


『”暗器千絶(あんきせんぜつ)”』


 まるで波のような大量の暗器が飛んできた。流石に避けれない。まだか・・・その時、空から剣が降ってきた。


「来たぜ!”雷流(らいりゅう)轟雷(ごうらい)”」


 大量の暗器は轟音と雷鳴でどんどん弾き落とされていく。甲高い音が波のような暗器を押し返すかのように弾いていく。その時、不意に体の数箇所に熱いと感じた。いや、別に炎が当たったとかそういう魔法が飛んできた訳じゃなく体の数箇所に暗器が刺さっていたのだ。


「いつの間に・・・」


『アハハハハハハ!これで石になって終わりよ!・・・・・・・・え?』


 しかし、陽炎は石になるどころか全く呪われた様子はない。それもそのはず、2人は気づいてないが仮面の下では古代眼(エンシェント・アイ)が発動しているのだ。


「これくらいなら大丈夫かな」


 しかし、傷を回復させることは出来ない。まだ、回復系のスキルがあることは隠してあるのだ。すると、更に多くの暗器が飛んできた。今度は剣、鉄球、フォークやスプーンなど見境が無くなっている。


『”無限暗器(むげんあんき)””流転暗器(るてんあんき)”・・・』


「クソか・・・多すぎんだよ。”領域(テリトリー)多重防御結界(たじゅうぼうぎょけっかい)””風流(ふうりゅう)夜半(よわ)(あらし)”」


 甲高い音が鳴り響く。なりすぎてうるさいくらいだ。しかし、それでも押されている。1本、また1本と体に暗器が刺さっていく。


「”風流(ふうりゅう)極風(きょくふう)小夜嵐(さよあらし)”」


 暗器は一気に舞い上がった。そして、地面へと真っ逆さまに落ちていった。なんとか凌ぎきったようだ。


「フッ、何とかなったな。・・・式開始まであと1時間10分。準備もふまえると1時間前には行っときたいな。残り10分・・・やってやるよ。ククク・・・」


 その時、突如大きな影ができ辺りが暗くなった。上を見上げると巨大な剣が落ちてきている。


『これも暗器。奥の手だけど出させてもらうわ』


 陽炎は落ちてくる巨大な剣を見つめて確信した。やはりあいつの能力は・・・ククク、使える能力だ。改めて欲しくなったぞ。


「”集岩大剣(しゅうがんたいけん)””影纏(かげまとい)影輪(えいりん)”」


 巨大な剣は真っ二つになった。そのまま落ちてこられても困るため、影魔法を使い影の中に飲み込んだ。だが、それが罠だった。陽炎に向かって飛んでくる剣がいくつもあった。そして、それに気づいた時にはもう遅かった。


「ぐぁ!」


 陽炎の腹にいくつもの剣が突き刺さっていく。


「それは神経毒よ」


「流石の超回復でもそれだけの量は回復できないでしょ」


「ご名答・・・鑑定スキル持ちか・・・」


 陽炎は2人を見つめた。頭がクラクラする。視界がぼやけ意識が遠のく。腹からは大量の出血、そのせいで足元は血まみれだ。


「あ、やべぇ・・・」


 遂に陽炎の意識がとだえた。その場に倒れ込み動かなくなった。


「はぁ、やっとだわ」


「はぁ、呆気なかったわ」


 2人は降りてきた。そして、陽炎の様子を確認すると剣を取り出した。


「とどめを刺すわよ」


「首を落とすわよ」


 2人はそう言って剣を振り上げた。陽炎ほ動かない。大量の出血、更に魔力の大量消費により体が動かない。そう、動かないのだ。あ〜動かないな〜、本当に動かないな〜・・・・・・・・と、言うのは当然嘘である。


『えっ!?』


 陽炎は立ち上がるとすぐさま後ろをとった。腹に刺さっていた剣は闇の力で塵となった。


「はい、俺の勝ち」


「ま、まだ・・・なっ!?足を・・・」


「悪い子達にはキツいお仕置が必要だね♪・・・フハハハハ!”お仕置開始だ”!」


 陽炎がそういうとその場の2人は陽炎の領域に閉じ込められた。逃げられないように手足には枷をつけている。


「な、何よこれ!?」


「は、外しなさいよ!」


「嫌に決まってるだろ。うるさいからこれでもつけてね」


 そう言って取り出したのはいつものボールだ。陽炎は2人の口をそれで抑えた。


『ん〜!むむむんむんんん!むむ〜ん?』


「はいはい、何言ってるからからねぇよ。ま、お前らが早く堕ちてくれたらすぐ終わるよ」


『む!?』


「ここは時間軸がバグってるからね、ここでどれだけ長い時間かけても向こうでは一瞬なんだ。大丈夫、安心して。痛くしないから・・・いい気持ちになれるよ」


『むんっ!?』


 2人の顔が青ざめていく。怯えているようだ。涙まで流している。


「そんな顔しないでよ〜、あれだけやって許されるとでも思ってたの?フフフ・・・でも、君達のその顔も嫌いじゃないよ」


 陽炎は不敵な笑みを浮かべた。そして始まった。服を破いて裸にしたあと鞭で叩いたり、振動系魔法で震えさせてみたりあんなことやこんなこと、色んなことで責めた。数時間に及ぶお仕置はフェルルとファルルにとてつもない快感を与え、2人の心を支配し尽くした。


「これでイクの何回目だよ・・・でも、いい顔になったね。あ〜あ、こんなにヨダレを垂らしちゃって・・・悪い子だなぁ。これは、もっとキツいお仕置が必要だね〜」


『む!?むむむんむんむむむん!むん〜!むん〜!』


 陽炎の言ったことに対して2人は泣きながら叫び出した。何を言っているかは分からないがだいたい理解出来る。だが、そこで辞めるのは簡単だが、腹に穴まで開けられたんだ。その、報復を受けてもらう。


「泣いてもたすけて貰えないよ〜。まだまだこれからなのに、もうへばってたら持たないよ♪」


『むん!?』


「はぁ、なんて言ってるかわかんないんだよな。1度話すか・・・」


 そう言って口を塞いでいたボールを外した。すると、外した途端に大量の涙を流し、顔を真っ赤にしながら言ってきた。


「許してください!許してください!これ以上は耐えきれません!」


「許してください!許してください!これ以上は死んでしまいます!」


 2人は泣きながら懇願してきた。いや、腹に穴開けたんだぞ。そんなんで許されると思ってるのか?フフフ・・・


「ダメに決まってるだろ」


 2人の顔が絶望で満たされた。


「な、なん・・・で?」


「どお・・・して?」


「なんでって、お前ら俺の事殺そうとしたんだよね。人の命を奪おうとして、なんの罰もないってのはおかしいよね」


 2人は何も言えない。絶望して言葉も出ない。陽炎はそんな2人を見ながら更に続けた。


「・・・仕方がない。特別にどうして俺を殺そうとしたか、当ててあげるよ。君達は見たところ双子のようだが実は違った。双子ではなく3つ子だった。そして、何らかの原因で分けられた。・・・そうだろう?」


「な!?どうして・・・それを・・・?」


 陽炎の言ったことは完璧に合っていた。驚く2人を見て少し微笑むと話を続けた。


「そして、その理由というのがサモナールの貴族だ。君たちの姉?にあたる人物はある日貴族に連れていかれた。その貴族の性欲処理のために。初めは喜んだんだろ?貴族が高収入なバイトだって言ってたから。でも、実は違った。突如、なんの音沙汰もなくなった姉が2年経ったある日帰ってきた。それも、廃人と化して・・・」


 陽炎はたんたんと続けて言う。フェルルとファルルはどんどん蒼白な顔つきになっていく。それもそのはず。今、陽炎が言っていることは普通2人にしか分からないことだ。それでも陽炎は続ける。


「まぁ、どう言った経緯で俺を殺したかまではわかんねぇけど2人で助けようと思ってるなら無理だね。死ぬよ」


 はっきり言った。2人は泣き出した。さっきみたいに絶頂状態で泣いたわけじゃない。絶望して泣いたのだ。自分たちしか知らない情報を握られ、無理だとはっきり言われた。今この2人には絶望しかない。そんな時、陽炎の口から思いがけないことが発せられた。

読んでいただきありがとうございます。

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