運命の日2
2020年月9日大幅に編集しました
王宮の前に馬車が止まり、馬車の扉が開けられる。目の前には広大で荘厳な王宮が広がっていた。
「うわあ。本当に王宮だ。ここには初めて来たわ。これで、ホントに王様なんかが出てきたら完璧なんだけどな。」
「今から陛下の御前にお連れする。決して無礼の無いようにお許しが出るまでは跪いて待つのだ」
「えっ?陛下にですか?駄目ですよ!いきなり何の支度もできていませんし、私は養父にこの国の王族の方にお会いしてはならないと言われているんだから」
「王命であるぞ。どちらを優先するかは一目瞭然であろう!」
「分かりました……」
そうして通された謁見の間で、目の前に立つきらびやかな服装をした跪いたままの私に国王陛下が鷹揚に声をかけた。
「よいのだ。面を上げ気楽にしてくれ。余とおぬしは従兄妹で、おぬしは余の義妹なのだからな。」
「えーーっ?なっ、なにを言っておられるのれすか。」
しまった、かんじゃった。それにしても意味の分からない事を藪から棒に言う物だから、驚きと動揺で頭が回らない。
「本当のことじゃ。おぬしは知らないかもしれぬが、おぬしは余の側室の琉花の双子の妹で、お前の本当の父は余の叔父にあたる。大賢者からは聞かされていなかったのか?」
「おじさんったら隠してたのねっ!あとで問い詰めてやらなくちゃ!」
梨華は小声でぼそっとつぶやいた。背後に黒いオーラが見える気がする。養父の私の出生に関する秘密主義は徹底していて、本当の両親の事はほとんど何も教えられていないのだ。
「どうかしたのかの?」
「・・・いいえ、何でもないですわ、ほほほほほ。」
「そうか、それならよいのじゃが。」
「私が陛下の義妹という話はとりあえずおいておきましょう。それでここに私を呼んだ理由は何ですか?まさかそのことを話すためだけに呼んだわけじゃあないんでしょう?」
「ああ。その話なんだが、ここでは話しにくい。場所を移して二人きりで話したいのだ。それでもいいかの?」
「ええ、私はそれでもかまいませんよ。」
跪いたまま離れた位置で話をするというのもやり辛い。わざわざ呼び出すだけの重要な要件ならば落ち着いて話すべきだろう。
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