運命の日1
2020年10月9日修正しました
トントントン
「ここに、梨華という娘はいるか。」
なんだろう、私に用なんて。とりあえず、様子を見るか。
「いいえ、今はいませんけど。梨華に何かご用ですか?良かったら伝えておきますけど。」
「いや、良い。それより本当にいないのか。隠しているんじゃないだろうな。」
「・・・やだなあ、そんなわけないじゃないですか。とにかく今はいませんから出直してきてもらえますか?」
「あやしいな、ちょっと見せてもらうぞ。扉を開けろ。」
「嫌ですよ。なんなんですか?あなた達は!帰ってください!」
「・・・おい、こじ開けろ。」
「はっ。」
がんっがんがん。 ガッシャーン
「ちょっちょ、うわあっなにするんですかっ!」
「いきなりやってきて、ドアを壊すなんて何考えてるんですか!?」
「うるさいっ、これは、王命だっ。さっさと来い。」
「そんなバカなっ。そんなことあるわけないじゃない。なんで、王様がこんなただの孤児ごときを呼ぶっていうの?絶対なんかの間違いよ。」
「そんなわけないだろっ!ほらっここに指示書と王様のサインがある見ろっ!」
ほらっ、と兵士は梨華に書類を見せた。
「なっこんなの・・・にっ偽物に決まってるじゃない。」
「これのどこが偽物なんだっ。もういいから来いっ。」
「いやよっ。何で王宮なんか行かなきゃいけないのよ。いい加減にしなさいっ!おじさーん、おじさーん!なんとかしてよ。
もうこの人達倒しちゃっていい?」
「・・・だめに決まっているだろう。梨華、王様に呼ばれているんだろう。行ってきなさい。」
養父である大賢者が諭すように言う。
「なんでよっ。あっ、そうだ!そうよきっとあれだよ!たぶんおじさんと間違えてるんだよ。ほら、王様はおじさんを呼んでるんだよ。だってそっちのほうが自然でしょ。」
梨華が一つ可能性を思いつき必死に抵抗する。
「そんなわけないだろ。ほら、さっさと行って来い。」
「なんで、やだよっそんなの。ねえ、おじさんっ!」
「いいから行って来い。行ったら分かるから。」
「分かったよ。もう、行って来ればいいんでしょ。はいはい、行ってきますよ。ほら、行くならさっさと行きましょうよ。」
「あ、ああっ。ではこちらに乗りなさい。お前達出発するぞ!」
言われるがままに立派な馬車に乗り込むと、兵士の合図によっ王宮に向かって馬車が動き出した。
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