↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
戦死した俺は異世界で犬の生活  作者: ウエンズディー・S・水田
飼い犬編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

38/63

君達は猟犬を知らないのか

 ひとまず水問題は解決した。


 井戸のために家を取り壊されてしまった泣きみそ新兵は少し哀れだったが。

 土地はいくらでも有る。また建てればいい。


 水問題はこれで解決。

 次は食糧問題だ。


 今年は獲物が少ないが、居ないわけではない。

 ようは如何に上手く獲物を捕らえるか。

 そこが重要だ。


 こう言う時こそ俺の力が役に立つ。

 経験豊富な野犬の出番と言うわけだ。


 集落の中央広場に、兵士達が教練のため集まっていた。


 そこに乗り込んだ俺は、弓を咥えて兵士の前に置く。

 次の兵士の前にも。

 さあ、狩りに行こう。

 遠くに見える森に向かって俺は吠えた。

 伝わっただろうか。


 皆、固まって動かない。


「また何か始めたぞ。分かるかお前」

「分からない」

「だよな」

「姫を呼んでこよう」


 困った時の姫頼みか。

 俺の意志は伝わらなかったが、井戸掘りの一件以来、俺に対する皆の態度が明らかに変わっていた。


 俺への嫌悪感は薄れ、俺のやることに少し期待している感じがする。


「姫。犬が何かを伝えたい様子なのですが」


 やってきた姫を俺は見つめた。

 尾を振りながら弓を前足でつつく。

 姫も俺の意志を読みとろうと見つめ返してくる。


「そうねえ。とりあえず皆で弓を持って森に行ってみましょう」


 弓だけ持って森へ向かおうとする姫と兵士達。

 今回は姫にも上手く伝わっていない。


 俺は矢の詰まった矢筒を咥えて皆の前に置く。

 姫は少しのあいだ矢筒を見つめていた


「皆で狩りに行きましょうって」

「どうやらそのようですね」


 やっと伝わった。


「ですが姫。犬を連れて狩りなど聞いたことが有りませんが」


 おいおい。狩りに犬を連れてくのは普通だろう。

 俺が猟犬になってやるんだよ。


「きっと鹿の所まで案内してくれるのよ」

「ですが犬など連れて行けば鹿が逃げてしまうでしょう」


 俺が獲物を皆の所に追い込むんだよ。

 猟犬を知らないのか。


 どうやらエルフは狩りに犬が役立つ事を知らないようだ。

 知ってるのは俺だけか。


 あれっ。

 なんで俺は猟犬を知っているのだろう。

 見た事も無いのに。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。