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運と知恵
俺がふらつきながら立ち上がった時だった。
群のナンバーツーが熊に向かってて激しく吠え立てた。
仲間数頭も加わり灰色熊を取り囲む。
俺が弾き飛ばされた様子を見た仲間達は慎重に熊から距離を取り吠えている。
対処に困った熊は目的も無く前足を振り回すばかりに見えた。
しかし次の瞬間、熊は一気に飛びかかり前足を一閃すると仲間は宙を飛び地面で動かなくなった。
このままではいけない。
俺は熊の背後に回り込む。
これだけはやりたくなかったが。
俺は死角から熊の股間に食いついた。
何処までも頑丈な体だが、これは響くだろう。
案の定、熊は叫びを上げると振り向いた。
俺はわざと熊の視線に目を合わせる。
熊が激しい怒りを俺に向けた時、背を向け駆け出す。
怒りにかられて熊は俺を追い始めた。
俺には一つ考えが有った。
上手く行くか分からない。
知恵だけでは足りない。運も必要だ。




