17/25
ビンボーイ 2
「着いたぞ、ここが俺ん家だ」
誇らしげな恭介とは違って僕は自分の目を疑うほど驚愕した。
ニコニコ顔で『どうぞ』と案内されたそれは、比較的立派な住宅街の中で誰が見ても一際異彩を放つそれは、戦後に立てられたような木造建築平屋立ての小さな小さなアパートだった。
めぞん一刻かよ。
「ゆっくりしてけよ」
「ゆっくりできるか!」
刹那、僕はどうしようもなく帰りたい衝動に駆られた。
比じゃないのだ。僕がハリーポッターのように今住んでいる与えられたあの部屋ともまた違う。
ほんとに小さくてほんとに古くてしほんとにみすぼらしいのだ。
「よう、恭介!またあの仕事頼むぜ」
ヤのつく自由業っぽいお隣さんいるし...
Bダッシュしたい!今すぐBダッシュで逃げ出したい!
それでも恭介に『遠慮すんな』と無理矢理あげられた
「茶でいいよな?」
「あぁ…。」
いや、よく見るとこの部屋快適かもしれない、さっきから家具家電を一切見ないし家が傾いてるのか隙間風が半端ないけど僕は気にしないぞ!
1ルーム四畳半で人間生きてけますもんね!
「御注文の緑茶になりまっす」
ウェイターっぽく卓袱台に湯のみを2つ分置く恭介
ベキッ
卓袱台の脚折れたし
「あ、わりぃ!これで直しといて」
「木工ボンド渡されても」




