ビンボーイ 3
とりあえず卓袱台直して味の全くしない薄いお茶を飲み干し、ふいに聞いた。
「お前ん家もしかして貧しい??」
あ、ストレート過ぎた。
こう見えてこいつは重いもん背負って生きてるかもしれないのに...僕って奴は...僕って奴はぁああ
「あー、小学生のとき俺以外の家族全員交通事故で死んでから今まで国の補助金で生活しててな。今はバイトと奨学金でって感じだな」
ほんとに重かった。
「お茶、美味いか?」
「正直薄くてぬるくて涙も入ってて味が全然分かりません(涙声」
まったく休まらねーよ。この家
「唐突だが1つ頼んでもいいか」
「なんでも聞くよ」
こんなに頑張って生きてるやつの頼みなら何でも聞いてやるぜ!
「現金で100万円くれ」
「本当に唐突だな!ねーよ!」
貧乏人とはいえがめつすぎるだろ
「嘘だろ。前テレビで『カイエン乗りたい』とか『ビッグになろう』とか言ってたじゃんよ」
「それは別の斉藤だ!」
「昔テレビで『夢にきらめけ、明日に輝け!』とか言ってたしよ」
「いや、それ佐藤だしルーキーズじゃん」
そもそもなんでこいつは家にテレビがないのに逐一マスメディアに踊らされてるんだ。
「竹島は韓国のものらしい」
「日本のものだよーーーー」
いや、実際知らんけど。僕がその答え持ってたら即解決するような話でもないし
「まぁじゃあ本題で」
「今までのは全部遊んでたのかい」
「そうだな。あ、家族がいなくて俺が天涯孤独なのはホントだぞ」
「一番嘘であってほしかった!」
さらっと流していいもんじゃないけど深く踏み込める話でもないんだよな
「100万欲しいのもホントだ」
「はよ話せや!」
「実は...」
恭介がこのとき僕に頼んだ依頼は後に大きな事件へと発展するのだがそれはまた別の話
そのあとは夕方まで楽しく遊んでギャーギャー騒いでたら隣のヤクザみたいなお兄さんにシバかれた。
この家の壁はレオパレスより薄いらしい。
さすがに疲れ、帰宅した僕を待ち受けていたのは玄関口で倒れてる姉妹2人だった。




