↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
18/33

第六皇子視点 大魔導師に言われて、王女の隣に立てるように死に物狂いで訓練しました

 この星最大の大陸ユーラシア、その西半分の大半を有する最大の国が我がトゥール帝国だ。

 その国の第六皇子セドリックとしてこの世に生を受けた。


 父の皇帝はいくつもの国を制圧して、その姫や妃を側室にしていた。俺の母もその一人だった。

 フランク王国という国の若き王妃だったが、帝国に蹂躙されて、夫は殺され、母は父の側室とされたのだ。

 父には皇子だけで10人以上いた。皇女も入れると子供だけで20人以上はいる。

 皇帝は絶倫で本当に最低の男だった。


 俺は帝国の第六皇子でそもそも母は占領された国の出身だったから元々期待も何もされてはいなかった。

 まあ、それなりの扱いをうけてはいたが、その辺にいる伯爵家の子供くらいの扱いだった。


 皇子だけで10人以上いるのだ。第六皇子などスペアにもならなかい。


 俺は剣術だけは優れていたので、帝国の学園を卒業すると同時に剣の修行と称して大陸中を歩き回った。

 極東の辺境の地でダンジョン周りをしていた時だ。

 ヤマト王国の出だというユキと名乗る女の一向に出会った。


 奴らはとても気さくな奴らで、俺は話しているうちに打ち解けた。


 ユキは特に気さくな性格で剣の腕前も俺より上で俺は手合わせして負けた時に唖然とした。

 学園でも当たるもの敵無しだった俺が、全く相手にもならなかったのだ。天狗になっていた俺は鼻っぱしを叩き折られていた。


 ユキは俺に勝っても誇るわけでもなく、平然としていた。

 俺は相手にもされていなかったのだ。


 何糞と俺は頭に来た。

 それから俺は必死に鍛練したがそう簡単に力がつくわけはなく、俺はそれからもユキに負け続けた。


 俺はどうしてもユキには勝てなかった。


「絶対にいつか勝ってやる」

 俺は宣言したが、

「そうね。いつか勝てたら良いわね」

 呆れたように俺を見るユキは冷たかった。


 でもそんなユキも良かった。


 俺はユキに恋していたのかもしれない。


 でも、聞くところによるとユキは神秘の国ヤマト王国の王女だというのだ。俺はそれを聞いて唖然とした。

 俺は帝国の皇子だが皇太子のスペアにもなれない第六皇子だ。

 ヤマト王国の次期女王になるユキとは到底釣り合わないと諦めが俺の視界を覆った。


 俺達は極東の辺境の山奥のダンジョンで冒険しまくっていた。

 外部の情報は辺境の地なのでほとんど入ってこなかった。


 ユキがそろそろ帰るというのを引き留めて最後に潜ったダンジョンは凄かった。


 世界最難関と呼ばれるダンジョンなだけあって、ダンジョンの最奥にたどり着くまでに10日以上かかった。

 そして、最奥の間にはラスボスでは無くて伝説の魔導師がいたのだ。


 その魔導師は何でも一つ願いを叶えてやると大言壮語してくれた。

 ユキはすぐに国元に帰りたいと言い出した。国を結構長い間空けているので、すぐにでも帰りたいそうだ。

 なんとも冷たい奴だと思ったが、

「まあ、それは良いが、その方も中々数奇な星の下におるの」

 大魔道士はユキを見て大きなため息をついていた。


「判った。おつきの奴らにも申しておく。王女の前途は茨の道じゃ。それを歩む覚悟はあるのか」

「当然です。俺の命は王女に捧げていますから」

 代表してソウヘイが宣言して残りの二人も頷いていた。


「良かろう、しばし静かにしておるのが吉じゃぞ」

 大魔導師はユキらにそう忠告擦ると杖を一振りした。

 光がユキら四人を包み、四人はあっという間にヤマトに帰っていった。



「その方は何を望む」

 大魔導師が俺を見据えてくれた。

「何でも望みを叶えてくれるのか?」

「貴様の望みはとても難しいぞ」

 大魔導師は俺を見るとため息をついてきた。

「大魔導師でも叶えるのはやはり無理か」

 俺は大魔導師を見て残念そうに首を振ってみた。


「何を申す、儂に不可能はないわ」

 ムッとして大魔導師は俺を見返してきた。


「じゃあ、ユキと結婚させてくれ」

 俺がそう申し出ると大魔導師は首を降ってくれた。


「貴様とユキは水と油の関係じゃ」

「やはり無理じゃないか」

 俺がムッとして指摘すると、

「その方は、本当にそうしたいのか?」

「ああ」

 俺はおおきく頷いた。

「ヤマトの神々に祈れるのか?」

「ふん、第六皇子の俺は帝国に未練などない。ユキの手助けが出来ればそれで良い」

「帝国を捨てられるのか? 裏切り者とそしられるぞ」

「別に構わん」

「ヤマトにもすぐに受け入れられないぞ」

「受け入れられるように努力する」

 俺は叫んでいた。

「お前の進む道は茨の道じゃぞ」

「望むところだ」

「貴様の母には勘当されるが」

「仕方がないあるまい」

 俺は余り何も考えずに頷いていた。


「覚悟はあるのじゃな」

「ある」

 俺はおおきく頷いていた。


「判った。ではせめてユキに勝てるだけの力をつけよ。でないと相手にもされまい」

 呆れたように大魔導師は俺に申し渡ししてくれた。

「それは判っている」

「ふん、並大抵の努力では無理だぞ」

「どうすれば良いか教えてくれ」

 俺が大魔導師に頼み込むと、

「お主は本当に面倒じゃの」

 そう言いながら大魔導師が出してきた案は極東のダンジョンの完全制覇だった。

「これを一人でやれ」

 大魔導師は簡単に言ってくれた。


 しかし、ここまで来るのにユキらと協力してやっと来たのだ。一人でなど到底無理だった。


 俺がしかめ面をして考えていると、「何じゃ、やる前から諦めるのか?」

 大魔導師に馬鹿にされた。

「諦めはせん」

 俺はそう宣言した。

 一人でそこまでやらねば到底ユキには追い付けまい。それは俺にも判った。

 そう、それからは命がけの挑戦が始まった。何度もダンジョンを途中で撤退させられた。

 半死半生の目に遭ったのは一度や二度ではない。でも、一年かけて何とかやり上げたのだ。

 俺は少しは強くなったと自惚れていた。

 これでユキに求婚できると。


俺はその時はまだ知らなかったのだ。帝国が騙し討ちにして、ヤマトを占拠して、属国にしていたのを!





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
私のお話、ここまで読んで頂いて本当にありがとうございます。

前作

『悪役令嬢に転生したのを知ったのは断罪されて婚約者に顔面を蹴られた時でした。ツンデレ兄と辺境で米作りして一からやり直します』https://ncode.syosetu.com/n5024mh/

前前作

『悪役令嬢にしない為に還暦のおっさんは学園に入学する! 恋した女の娘の為なら皇子だろうが聖女だろが叩き潰します!!』https://ncode.syosetu.com/n6630ly/

私の今一番熱い人気の作品はこちら

表紙画像
1巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど 卒業パーティーは恐竜皇子と恐れられるお義兄様と一緒に』
上の表紙絵はおだやか先生が可愛いエリーゼを守る格好良いお義兄様を描いて頂きました。
このなろうで書いたのに【お義兄様との洞窟探検】2万字の描き下ろしが追加されています。
小さいヒロインのエリーゼはダンジョンに潜りたいとお義兄様に無理やり連れて行ってもらって、巻き起こす大騒動。
後で知ったお義父様(皇帝)が怒るもエリーゼの前に撃沈、更に行ったダンジョンにはなんとあの…………、とても面白いお話になっています。

■【3千字のSS商人の娘の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/


■【アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DD3SHSJV/


■【楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/86f757d2dd7d3674900eac6783288ad5/

■【小説家になろう記載ページ】『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど……』https://ncode.syosetu.com/n9991iq/


表紙画像

表紙絵はおだやか先生が美しい、お義兄様とエリーゼのキスシーンを描いて頂きました。
2巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… 帝国に帰還しての宮廷夜会、お義兄様にキスされてしまいました』
こちらの新規書き下ろしはセッシーとの出会いです。皇帝一家でセシール湖にお出かけしたエリーゼはお義兄様たちと湖の地下宮殿に冒険に出かけます。
反逆の陰謀と共にそこにいたのは巨大な水竜で…… とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【3千字のSSドレス工房の主の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/2/


■【アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DGQ7J6VH/


■【楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/178537d615973d18a4cb8adc53c66c16/

3巻表紙画像

表紙絵はおだやか先生がエリーゼをお義兄様が抱きあげる美しいシーンを描いて頂きました。
3巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… そのお義兄様から「エリーゼ、どうか結婚してください」と求婚されました。』
こちらの新規書き下ろしは学園に出る幽霊竜退治です。学園時代のお義兄様の幽霊騒動にエリーゼが一緒に冒険します
とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【3千字のSS連れ子様の護衛騎士・シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/3/


■【アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/-ebook/dp/B0DK55BWGS/


■【楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/e9901759f61337b88109b29ff7a5ffb0/

ぜひとも手にとって見ていただければ嬉しいです。

アルファポリスのレジーナブックスにて

【書籍化】

しました!
2023年6月28日全国1200以上の書店にて発売しました。表紙画像は11ちゃんさんです。
表紙画像
表紙絵をクリックしたらレジーナブックスの説明ページに飛びます。


■アマゾンへのリンク

■楽天ブックスへのリンク

■hontoへのリンク


手に取って読んで頂けたら嬉しいです。

なろうの掲載ページ『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』https://ncode.syosetu.com/n3651hp/

第一部は書籍化の規約上3分の1残して後は他者視点で繋いでいます
「えっ、ゲームの世界の悪役令嬢に生まれ変わった?」
頭をぶつけた拍子に前世の記憶が戻ってきたフラン、
でも、ケームの中身をほとんど覚えていない!
公爵令嬢で第一王子の婚約者であるフランはゲームの中で聖女を虐めて、サマーパーティーで王子から婚約破棄されるらしい。
しかし、フランはそもそも前世は病弱で、学校にはほとんど通えていなかったので、女たらしの王子の事は諦めて青春を思いっきりエンジョイすることにしたのだった。
しかし、その途端に態度を180度変えて迫ってくる第一王子をうざいと思うフラン。
王子にまとわりつく聖女、
更にもともとアプローチしているが全く無視されている第二王子とシスコンの弟が絡んできて・・・・。
ハッピーエンド目指して書いていくので読んで頂けると幸いです。


私の

3番人気の作品はこちら

『モブですら無いと落胆したら悪役令嬢だった~前世コミュ障引きこもりだった私は今世は素敵な恋がしたい~』https://ncode.syosetu.com/n8311hq/

私の

4番人気で100万文字の大作の作品はこちら

『皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!』https://ncode.syosetu.com/n8911gf/



このお話の前の話

『悪役令嬢に転生させられた地味令嬢ですが、ヒロインの方が強くて虐められているんですけど……』https://ncode.syosetu.com/n7240kb/

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。