帝国魔導師視点 愚かな辺境の地の魔導師を叩きのめそうと思いました
俺の名前はトム・ブラックモア男爵だ。
判るか? 男爵様だぞ。
帝国億人の中でも一握りしかいないお貴族様なのだ。
男爵って貴族の中でも下の方でしょう?
等とふざけたことをいう奴はどこのどいつだ?
男爵は帝国の一万人に一人もいないのだ。
それも単なる辺境の小国の男爵ではないぞ。
この大陸最強最大の領地を持つ帝国の男爵様だ。
当然その領地の広さや抱えている領民の数は下手したら小国の子爵や伯爵並みだった。
特にこのような辺境の国ヤマトの男爵など掃いて捨てるほどいるが、我が帝国の男爵はこの国で言うと最低でも子爵クラス、下手したら伯爵並みだ。
男爵と言っても格が違う。
なおかつ俺様は帝国の東部方面軍、すなわちこのイースタン王国を含む広大な大陸東部に睨みをきかす、帝国最大の軍に所属していた。
総兵力30万人、私はその中でも四天王の一人に数えられていた。
魔導師として卓越した能力を有しているのだ。
しかし、先の大和王国転覆作戦では、軍の奴らも辺境の地と手を抜いたのか、芳しくなく幾度となく敗走してくれた。
仕方なしに、四天王そろい踏みでやっとヤマト王国軍を粉砕できた。俺様は治安維持のために、仕方なしにこの地に残ってやった。本当に面倒くさいことだ。
最初は総督のボドインの元にいたのだが、ボドインは何かと規律に煩い。
それよりは規律に甘いナニワの元にやってきて、女あさりをしていたのだ。
まあ、王と言っても辺境の小国、俺様と立場は同じような物だ。
こんな辺境の地の女など避けたかったのだが、思いのほか柔肌で俺の好みに合っていた。
ナニワは気の利いたことに侍女や女奴隷を好きに与えてくれた。
しかし、辺境の国だけあって、礼儀知らずの女も多い。
タンバ国で出会った女は帝国男爵の俺様がせっかくヤマト国内の俺の妾にしてやろうと言ってやったにもかかわらず、いきなり魔術で俺樣を燃やしてくれたのだ。
この帝国最強の魔導師のブラックモア様を何だと思っているのだ?
俺様はその時は女だと油断していて不覚を取ってしまった。
髪が燃やされてボロボロになってしまったのだ。
俺樣は仕方なしに、燃えた髪を剃ってスキンヘッドにしてやったのだ。
このスキンヘッドもなかなかの物だ。
そして、ナニワが手伝って欲しいと頼み込むから仕方なしに反乱軍の始末に来てみれば、この俺様を燃やした女がいた。
「えっ、ぎゃははははは、私に燃やされて頭が禿になったのか」
女は恥知らずにも皆の者の前で俺様を見て、腹を抱えて笑ってくれたのだ。
もう許せなかった。絶対にこの女に目にもの見せてくれる。
後で捕らえて、衆目の面前で辱めてやる。
俺は帝国軍の一軍を率いて、その女目がけて殺到したのだ。
所詮五千の烏合の反乱軍だ。
一撃で粉砕してくれよう。
俺様を燃やしてくれた女は一生涯奴隷として俺の欲望の処理便器にしてやると俺はいきり立っていた。
連絡橋を降ろすと、俺は一目散に女目がけて駆け出していた。
「俺様を笑ったことを後悔させてやるわ。死ねーーーーー!」
俺は怒りの丈を全て魔術に変えて女に叩きつけてやった。
ドカーーーーン!
閃光が走り凄まじい爆発が起こった。
怒りのあまり少し魔力を多く集めすぎたみたいだ。
閃光の後の爆煙で周りは何も見えなくなった。
下手したら女は蒸発してしまうだろう。
俺はやり過ぎたと少し後悔した。
しかしだ。
爆煙の晴れた後に女は立っていたのだ。
倒れるでも無くしっかりと二本脚を地面につけて立っていた。
しかも女はニコリと笑ってくれたのだ。
「ふんっ、帝国四天王っていうからどれだけ大した玉かと思ったけれど、たいしたことないのね」
なんと、女は俺樣を見下してくれたのだ。
「な、何だと!」
俺は激怒した。
「少し手加減してやれば調子にのりおって、こうなればもう許さん。後悔しても遅いぞ」
俺様が怒り顔で睨み付けると、
「後悔する等あり得ないわ」
女は馬鹿にしてくれた。
「おのれ、小娘。もう許さん!」
俺は全魔力を込めて攻撃することにした。
「喰らえ、炎の爆煙!」
俺様は持てる力の全てを込めて爆煙魔術を女の足下に叩きつけてやったのだ。
生意気な貴様ごと燃えよ!
ピカッ
ズドーーーーーーン!
今度は凄まじい閃光が走り大爆発が起こった。
下手したら反乱軍もろとも全軍吹っ飛ぶくらいの……
今度こそ、女を仕留めただろう。
俺は爆煙の晴れるのを待った。
しかし、俺は目を見張ることになった。
なんと女は煤だらけになりながら平然と立っていたのだ。
俺には信じられなかった。
「ふんっ、それで終わりなのね」
女は不気味に笑ってくれたのだ。
そんな馬鹿な。帝国東部方面軍四天王の俺様の魔術が効かないことなどあり得なかった。
「今度はこちらからいくわよ」
女の目がギラリと光った。
まずい、これは狩人の目だ。
逃げねば……
俺は考えたが体が動かなかった。
金縛りに遭ったみたいに。
「地獄に帰れ、燃えよ屑!」
女が叫んでくれた時だ。
「ギャーーーーーー!」
俺の体が全て燃えていた。
嘘だ! この俺がこんな女に負けるなんて!
それも手も足も出ずに……
俺には信じられなかった。
しかし次の瞬間俺は意識を失っていた。
辺境の小娘に燃やし尽くされていたのだ。
帝国東部方面軍四天王は爆煙の魔女の前にあっさりと燃やされてしまいました……
ブックマーク、広告の下の評価☆☆☆☆☆を★★★★★して頂けたら嬉しいです(*ᴗ͈ˬᴗ͈)⁾⁾








