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夜は朝を知らない  作者: -1twelv2-


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35/39

モールガールズ-35話

「こはるちゃん!リムレス入ってきたよ!」

 

こはるは春休み「PURPLE VANILLA(パープルバニラ)」で服を買った。私も着いて行った。

こはるは、その後 度々伺い

店員さんと仲が深まったらしい。


若年層向けのセレクトショップ

価格帯¥5,000〜40,000

といった所 私から見たら一括りに

「地雷系」なのだが、こはる曰く

そうではないと。Y2K(ワイツーケー)

サブカル•ストリート 韓国モードの

MIX(ミックス) の複合的なショップだと主張する。

 

ギャルの咲もこはるに賛同、

Instagramを見るや

「あ〜そっち系ね、今っぽい」と。

….私は疎い。 5人の中、服に

疎いのは霧島凛と川崎花子と岩永ゆりだ。


霧島凛は、背負ったリュックを両手に

警戒を外へ、

気さくな花子も小さな紫の粒が連なった照明や

街中で見る壁の落書きのような内装にどぎまぎとしてる意外ではない。


誰も気には止めないだろうが 紅雷(こうらい)女学院卒の私には

如何わしい英単語の袋文字のが気になってしょうがない。和訳すると危ない意味の英文文末に

FU◯Kと赤く描かれていてその隣

のアイスクリームの絵を凝視する。

….陳列された「ある服」

も気になってしょうがない。さっきも見たのだ


こはるは、人気で売り切れた眼鏡を取り寄せ

てもらっていた。 視力はいい、こはるだが

伊達メガネを気分でかける。


「リムレス」と言われる、薄いフレーム

四角い眼鏡。今にも折れそうなほど

金具が細いのだが レンズの上に小さく

穴が空いていて、リングピアスのような

シルバーの輪っかもついている。

「流行っている」らしいが、

見たことない眼鏡だ。


「こはるちゃん、本当に正解。

 ピンク髪できなくなったけど

 グランジ路線にしてくれて

 本当に天才、しかもパンクもミックス

 してるしそれにリムレスは絶対かわいい」

よく分からない専門用語話の羅列は

呪文のようで私はついていけない


サラサラとした黒髪に、こはるより

少しだけ低い背丈。

 

アバラ骨が大きく描かれた黒地のニットに

白いカッターシャツの襟だけを覗かせる

グレーのプリーツスカート。

履いた白の靴下には「取扱注意」と描かれ

ぼてっと丸い大きな皮の黒いスニーカーを

履いた店員さんは「サクラ」さん


清楚と攻撃的な要素を混ぜた身なりが

美しく惚れ惚れとする。華奢な身体

柔らかそうなニットと太もも

まさに女の子の憧れだ。


「リムレス」と呼ばれる眼鏡

すぐに売り切れて、またすぐ取り寄せ

こはるは、どぎまぎと眼鏡をかけた

 

だが、こはるは納得がいかないようだ。


「サクラさん、眼鏡は可愛いんです

 めちゃめちゃだけどなんかこう….」

「めっちゃ可愛いよ、天才すぎ」

「こはる似合ってるじゃんウチに

 もかけさせて」

こはるが眼鏡を渡し、咲がかける

「..フハッ、私鬼似合わん、

 ゆり、あんたもかけてみて」


「あっはい」

コンタクトをつけた私の目に

度が入っていない「眼鏡」をかける


「えっ….」店員の桜さんが驚く

「ゆり、ずるい、ゆり、ずるい」


咲が「めっちゃ似合ってるじゃん、買いね」と


….正直私はピンと来ていないのだが

「似合ってしまった」


眼鏡を出され、レジの前に固まる女子3人

 

川崎花子は、うろうろとしていて

半歩後ろ、霧島凛が飼い犬の散歩のように

「何かしないか」警戒を外へ、うろうろ回る。


「リムレス狙ってたけどこりゃ敵わんわ

 えー!せっかくお金準備したから

 何かは買いたい!買わせてください!」


「こはるちゃん、でもこはるちゃんが

 似合ってなかったわけじゃないからね

 最近来てくれたからもうあんまり

 モノも変わってないんだけどぉ」


「店員さん、ウチも骨系欲しいんですけど

 ニット高い?ですか?」

「これ、取り扱い韓国のブランドなんですよ

 1万6000円+タックスだけど

 スケルトンのロンTだとセールでありますよ!

 ラグランになってるし時期じゃないけど」

「え!半額だとこれ2800円なのアゲ

 あっ花子どうしたの」

「この猫ちゃん可愛い」

「あ!これもセール!元が高いけど

 半袖Tだから3500まで落ちたよ」

「さっき買ったげたセールのボーダー

 重ね着たら可愛いね、あんたそれ衣装ね

 うちの骨は来月残ってたら買いで」

「えっ!えっ!咲ちゃん!さっきも

 えっ!」羽ぶりよく即決のギャル


こはるは白いズボンの前で、固まっていた

セールコーナー ガーゼのような素材

履くと膝の下の位置に留め具とベルトがある

「欲しいの?」私はズボンを取ってみる

裏には両方の足にチャック?ファスナーがついてる

何故だ?疑問に思うと、

 

「このボンテージレベル高くてね 着る人選ぶ

 みたい、黒は即完だったけど白だけセール

 素材もつくりも凝ってるから定価

 ¥33,000の30%オフそれの黒、

 私も欲しかったなぁ」


「履くだけ、履いてみてもいいですか?」

「勿論」 試着室から着替えて出てくるこはる

「天才、めっちゃ似合ってる

 私が買ってあげたいくらい本当に」


白のズボンは私が履いても似合わないだろう

こはるは、履きこなした。、


「サクラさん、これ着ても」

Vネック黒いニットを着たこはるは

白い、デニムジャケットを羽織り

身なりが真っ白になる。

「オールホワイトやってみたくて」

「えー….まって好き

 オールホワイトやって欲しい!」


値札を見ていた、上下合わせると

トータル6万円は超える。

なのでソッコー私は

「オールホワイト?したいなら

 一緒に買ったうさぎのパーカー着ればいいじゃん

」

お金遣いの荒いこはるに促す

「天才….!」

サクラさんとこはるの声が揃った。


「買います….衣装にします..!」

「ありがとう!ん?衣装」

「あっ….」こはるが、もじもじとしだした。


「あたしらHIP HOPサークルで

 来週日曜文化祭、ラップします

 私ちゃんみな、この子はBAD HOP

 歌います」

「えっ何それやばい、えっ、こはるちゃんは?」

 もじもじした、こはるはスマホを見せる

「待って….全部好きえっ、アパレル辞めたい

 日曜やだ」


サクラさんは人たらしだ。


「お友達は?」

「あっ私かけるだけなんで」ソッコー返す


「え?」四人の声が揃う


「何言ってんの?Ralph(ラルフ)

 歌うじゃん」また四人声を揃えた


「え?」——ゆりは最後まで話を聞かない。




「あ!ヒート君!ここ行きたいです」

—-冷や汗がドッと出る、


さっきまで全(ゼン)として絡んだ石北海斗

振り返ると その半歩後ろ、山中淳

そして、警戒するヨルが飛ぶ



石北海斗半歩、後ろ歩く山中淳

真上にヨルがバサバサと黒い羽を落とす

白いハットに真っ白なライダース

ピタピタとした白いニットに真っ白のスキニー

白く先がとんがった靴を履いたこの男


紫のLED照明PUPLE VANILA(パープルバニラ)

上空ヨルが羽ばたき青く光る粉塵が舞う

さながら、


——ここはステージで さながら山中淳は

ロックスター。 


….そしてやはりだ。思った通り

現物と同じ、

入り口のマネキンが

着ている「黒いロングコート」は

「ヨル」のと同じ服だった


「え!」サクラさんが驚く

「うちのニット着てくださってありがとう

 ございます….めちゃめちゃ可愛い!」


石北海斗 紫のペイズリーニット赤い星柄パーカー中に着てズボンは白黒縦縞


….目立つ、石北の服

紫のニットが店内に吊るされている事に気づかなかった。さっき、全(ゼン)が着ていたけれど。

ヨルの無地のコートに目が行った。


「あっニート先輩だ!」

「淳じゃん、ウケる」


「ああ、淳先輩!霧島凛です

 度々お世話になってます」

こはるは目をすごめる。

「石北飛んでたっのって….」

(まさかね)小さくぼやいた、こはる

 

「ねぇゆり?」

「おぉっ、どうしたんだい?」

情報過多の一日に、私は反応が鈍る


「マネキンが着てる黒のコート

 眼鏡に合うと思う」

こはるはマネキンを指さした

 

「ロックじゃん、ロック」

「こはるちゃん天才」サクラさんも賛同


その後、空海の人間は店内

わちゃわちゃと買い物


「ヒート君?いいの」

「お前、可愛いな」

盗んだ金がたくさんあるのに

淳は海斗にも服を買う。

 

石北海斗は、ひまわり柄のシャツを手にした。

 

そして、私はヨルとお揃いのコートを羽織る。

———なんで、アイツここで服買ってんの?


そして、私は不安が産まれた

Ralph(ラルフ)を歌うのだ ———11月14(日)

空海大学、空海祭へ。





 

 

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