Siriとサークル、ヒリヒリしてる-32話
大崎咲が大学敷地、外で音楽を流す
川崎花子はBAD HOPを歌う
2学期になり、10月半ば
空海祭は11月14(日)
..ようやく、私たちは文化祭にむけ
練習と言えるべき活動を始める
「花子!腹から!」
大崎咲はヤジを飛ばす
「ぶるっん!ぶるん!ぶるん!」
川崎花子は音を外す
音痴だ。
Hiphop Rap愛好サークル 設立
文字通り 今の今まで私達は何もして
こなかった 文化祭で発表を課せられ
何をするべきか一学期から
夏休みにかけて数回集まったのだが
サイゼリヤ、メンバーが揃い
集まる度 「文化祭」の会議
….にはならず
「大学内派閥の話」
「最近キテるアーティスト」
「最近買った服やコスメ」
「BのL」から「ボーイズラブ」
続け様「BL」「BL」「BL」
話が逸れて
毎回ただのガールズトークに着地してしまう
8月の終わりにようやく
どう、文化祭でライブをするか固まった
——答えはシンプル
PCとDJセットを繋いで 本人歌唱の原曲を
そのまま垂れ流し
私達はラップを歌う それだけ
「著作権的に大丈夫かな?」
と、こははると、霧島凛、私は
懸念したが意外や邦枝先生も
「大学の文化祭でそこまでの
倫理感は求めていない
発表しないよりは幾分いい」
と言われた。
たまたまDJ機材「ターンテーブル」を
所有していた兄、夏休み
こはると福沢暖簾「福屋」に赴いた
その時、兄には
「クオリティ」としてどうか
尋ねた
兄も「発表しないよりはマシ、てか文化祭でしょ?」
と言い放つ、だが
「あっ」と少し間を空けた翔太
「でも男と女って
声が全然違うから
音源の見え方が変わるかも
男がカッコつけてモノマネ
するより女の子がやった
方が断然面白いだろうね」
兄は、音源の歌唱に私達の
声が埋もれないよう
原曲を小さめにかけること
をアドバイスしてくれた
「大学のうちしかできない経験だべ、そして
大学の文化祭でしか見ることの
できないライブだね」と兄は
こはるに笑顔を向ける
「ゆり、ようやく大学生らしいこと
してんじゃん」と私の背中を叩いた
機材を触る事は他のサークルメンバー
とてもハードルが高いようで
音源をかけるDJは私
歌唱は佐伯こはる、川崎花子、大崎咲
音源iTunesで購入済み 後は
各々歌う曲を練習するのみ
….そして、私はボタンを押すのみ
文字通りただのカラオケ
自主練のみで成立するからわざわざ
集まって練習する必要もない
サークル 「自己申告」で練習してます
と 邦枝先生に詰められら度に返す私たちだが
文字通り「何もしていない」サークル
の私達は いよいよアピールの為
校内で「ラップをせざる得なくなった」
「目に見えて活動してるところをみたい」と
実の所、誰よりも練習しているのは
こはる だが、学校内目に見える
所でラップの練習など彼女ができる訳がない
霧島凛はカメラマンに徹する
彼女には 広報 活動ブログ等
発表とは別の役割を任せた
ベンチに座るこはると私
私達は耳がいい 陰口を拾う
….次第に学校内
男の子達が 私達の周りに集まりだす
「やばっ」「シャバすぎだろ」
「HIP HOP語るなよな」
ダブダブのズボン履いた
大学生達程よく聞こえる声で野次を飛ばす
流行りのファッションに身を包む
今っぽい男の子達だ男も女も
流行りは「冷笑」 指を差され笑われる私達
「ハイティー、モーリー、
どんどん上手くなってるじゃん」
….最悪だ「山中淳」の声が聞こえてきた
間も無く私たちの所に「生花サークル」
の輩達が現れる
下を向く事しかできる事がないこはる
そして、エスカレートする男の子達の陰口
練習する咲と花子
「だっせぇなあ!」誰からも聞こえる
声で聞こえた
「おい」….大学一年、体格の大きい森内の声
聞こえた野次の方角へ目を向ける
「お前らはこいつらみたいに立派なのかよ?」
紺色のデニムジャケット
コカコーラのロゴの赤い
古着のTシャツを中に着て下もまた
紺色のストレートのデニムに
黒いコンバース
石北海斗が輩達を、繁華街の古着屋
にしょっちゅう連れ回している為
森内はぴちぴちとしたサイズ感の
ヤンキーファッションから
石北のエッセンスが入った身なりへと変えた
「生花サークル」のメンバー
私は彼に嫌われていると思っていたが
私達を守った森内。
「だりっ、いこーぜ」輩とは呼べない
男子生徒は輩のような森内達から身を引いた
「あぁ!やばい!ゆりちゃんだ!ドキドキしてきた」
石北の変な声
「ヒュゥー 」と山中淳は口笛を吹き
小ぶりのハットをつまむ
今日の石北海斗 やや短めの
金髪のショートヘアは
黒髪が伸びて所どころ黒くなり
緑と黒のボーダーの長袖Tシャツ
淡いデニムのハーフパンツ
ハートの刺繍の茶色い靴下
靴はadidas三本線の
黒いスニーカーを履いている
山中淳 小ぶりのハット
レザーのベストに筆記体英語の
文字がたくさん書かれた
黒色長袖Tシャツ 黒いスキニー
靴はスエード素材
全身を黒に包んだ身のこなし
….その他、石北と山中の
エッセンスを感じられる
5.6人ほどの「生花軍団」
「あっ淳じゃんウケる」
大崎咲と山中淳は同じスーパー
でバイトしている
「淳さんだろ」
森内が訂正させる
「チッチッチ」
山中は、小ぶりのハットをつまみ
揺さぶる
「ヒートと呼びな、ところでロック、
君は東京に行くのに歌わないのかい?」
こはるはあたふたとしだした
「あっまぁ今回は違う役割なんで」
口を開く森内界斗
「他所の事は他所の事やけど」
「自分ら、主軸がしゃんと
せなあかんやろ?部長らが
テレっとしとってどないするん?」
「本番、岩中さんと佐伯さんの
ラップ聴きたいわ
自分ら声がええから
こっちとしては期待しとるねん」
嫌われていると思っていた森内君に
期待されていた。
「モーリー、アツいじゃん
そういうとこ嫌いじゃないけど
俺らは俺ら彼女らは彼女ら」
「すんません、ヒートさん」
「淳、シフト入りなよ
いつまでサボってんだよ」
スーパーで働かない山中
スーパーで主婦から
山中の悪口ばかり聞いてる咲
….私は石北の言動がさっきから
気になって仕方ない
ずっと中腰でウロウロとしている
こはるが話しかけた
「石北くん、どうしたの?」
「あっやばいゆりちゃん見てたら、たってきた」
その場にいた人間全員血の気が引く
「殴っていい?」
「いいよ、ゆり」
後ろから森内が石北を羽交締めする
「岩永さんええで」
「えっ!えっえっ!」
あたふたする石北
私は力を込めて腹を殴る
「あっ!!!!!!」
お腹を抱え崩れ落ちる、石北海斗
「….マジ気持ちいい幸せ」
….石北の腹は無駄に固かった
とぼとぼと、白木百合が歩いてきてた
「あっ」 百合とゆりは声が漏れる
百合の目の前落ちている石北
「えい」 白木百合は石北のお尻を蹴る
「あっ!推しにお尻をお仕置きされた
ひいぇっ!ひいぇっ!ヒップホップ!」
石北海斗は本当に気持ちが悪い




