降格から始まる-18話
昨今嫌いな言葉が増える。
異性に気持ちが幻滅化する事を
「蛙化」私が冷笑してる言葉遣い。
対極は、推しや恋人に入り込んで
「沼」だとかいう
——異性として見てた【石北海斗】の存在は
実は「神」だと「神格化」して
おじさんの見た目の【福沢全一】
への気持ちは「ドブ化」へと降格した——
私はドブと口付けを交わしたのだ
しかも自ら。あからさまに不貞腐れてやると決めた。
死んだ目でテーブルに焦点を合わせる私、
兄は神が注いだ原液のカルピスを飲みだす
焦点は兄へ、変わる
「…濃くない?お兄ちゃん?」
…眉毛が動く兄。
「んっ。ポテチ混ぜたチャーハンっ食べてさ
喉乾くんだけど。これ飲むと余計にだわ」
続け様、全一は言の葉を紡ぐ。
「それは発達障害ADHD特有だよね
昔から目についたものすぐ触るもん」
…ずばり神は言い当てた。
疑問を抱く私、
「全一さんとお兄ちゃんはいつから
繋がってるの?」
それから兄はは少しだけ減った原液のカルピスに冷蔵庫から炭酸のジュースを足した。
そしてコップが空になるまで飲み
今度は兄と神の出会いの話。
——
「高校生の頃、全一さん
カフェしてたのよね。そのお店は
たまたま一人でぶらついて見つけた。
高2くらいの時かな
毎日通ってた時期もあるなぁ
んまぁ、
全一さんの服は毎日変
【朝を知らない】も【ニヒルコーヒー】
も全然人がこない。、
コーヒー屋さんも本当舐めてるよ?
ネットで仕入れた海外のインスントコーヒー
ティファールで沸かしたお湯で
作るだけ一杯480円。
舐めすぎ、ただ、
尊敬はずっとしてる
色んな事詳しいし
そんでニートになった俺は
ここの通り彷徨いてたんよね
好きだから
全一さんまた変な格好して
声かけてきた
すぐに分かるよねそりゃ
最近どう?って話したら
全さんは
今度は、バーやらない?
って誘われた
断る理由もないし
初日の勤務は、仕事教えてくれる
と思ったのにさ
神話を聞かされた
ゆりにした説明は
3倍は具体的に教えてもらった。
青い百合の説明
死神ヨルの話?ぐらいかな?
言える事と
俺が言うべき?事は」
私は全一さんに尋ねた。
「で、私はアサ
兄はニヒルを演じないといけないの?」
一呼吸をあける。不思議な存在。
「どっちでもいいよ」
…私の焦点は神へと変える。
今度は神様の説明。
「青い花は
触った人だけ死神を
観測できるルール
作っただげでしかないよ?
別に、君たちを高尚な
存在に仕立て上げたかった….
わけではない。
気まぐれに花を置いた。
それだけ。
君たちは、【神のみぞを知った】
だけ で しかない。
ヨルは際限なく
世界を干渉しようとするから
神の僕は疲れるんだよね、
だから
特別 風な
人間を気まぐれに作ってる。
何年かに何回か。
僕は
眺めたいだけ、暇だから。
君たちはあくまでただの日本人だよ
んまぁでもゆりちゃんは、
物好きだから天使とかやりそうだなぁ
翔太君は….今がやつれてまさに
ニヒルって感じでウケる」
私は切り出す。
「全さんは一緒に産まれたただのイケメンな
死神と関わるのが疲れるだけでしょ?」
言ってやった。
「ピンポーン!!!!!!!!」
大きな声。の全は
グーの拳を見せつける。
兄の翔太はお皿を片付けていた。
キッチンの洗い場から兄の声
「ゆり、頭いいけど話は全部
聞かないもんなー」
と揶揄
….
「お兄ちゃんがそれ言う?」
…蛇口を止め、水の音も止まる。
「後出しで、振り回されても知らないよ?
ゆりちゃんさ俺、【派手な服を着たイモい男】を
狙えって言ったけど
最初の言葉抜けてんじゃん」
——
「高望みするなっ
ても言ったじゃん
なに、神望んでんだよ」
———
ピキッときた。
だが、返す刀もない。
そのまま兄は作業をしながら
告げた。
「もうタクシー呼んでるから帰るぞ」
「え?」
時計の針は0:20を指している。
「お皿洗い終わる頃には車が来る。
明日も学校だろ? 単位落とすぞ」
…有難いのか
このまま朝になって欲しい気持ちが
実はあった。
仕事を終えて、
「全さんもう帰るからー」
と兄。全は、
「じゃあねーこどおじー」と茶化す
兄は下駄の音をカラカラ鳴らして
「ほんじゃあまたー全さん今度
食べたいものLINEしてー」
兄への揶揄は兄にはノーダメージだった。
胡散臭いバーから普通の外の夜へ
6月の風は気持ちがいい。
「朝を知らない」を出て
丁度いい道路にタクシーはきた。
車内、兄はスマホを眺めてる。
私は窓から景色を眺め
兄の小言のような言葉を拾う
—
「大学行く意味ってさ、高卒じゃ就け
ないとこで働くための種まきじゃん
でもさ
大学4年行って高卒でもできる
職場を選ぶ奴って山ほどいるのね」
…私に言っているとソッコー気づき
耳を傾ける、
「ただそうだとしても、大学の4年間
大学でしかできない経験をちゃんと踏んだ
人間は、人生というコンプレックスに
尾を引いてない。
ホストも結局逃げた奴らしか
集まらなかったよ」
…
兄はスマホの画面でラーメンを見ていた。
「ゆりさ、夜遊びなんて大人になって
腐るほどできるから 大学生らしいこと
したら? サークル?とかさ、羨ましいな
俺、そういう事できる才能なかったから」
兄はInstagramを見ていた。
薄々勘づいていたが
【メンエス嬢GUN魔】
という鍵垢は
兄である事をこの時知った。
「ゆりは俺と違って賢いから
学校行って、高卒じゃできない事
やりなよ。俺はもうやり直せないからさ」
….
兄の言葉の意味はちゃんと分かるのに
兄という存在や、兄の人生は
謎が深まるばかり。
こういう日は毎回むしゃくしゃする。
明日の大学は3限目の授業一個だけ
受けたら充分すぎた。
だから明日は学校に行かずに
そのまま石北と過ごしてやる気持ちでいた。
…..モンスターエナジーを飲み干し
生憎眠くない私。
私は明日、徹夜して
朝から学校に行ってやると決める
明日の手持ち無沙汰を
自分の部屋に飲み込んで
過ごしたくない。悔しい。
明日、朝から学校でこはると落ち合おう
とタクシーの中で決めた。
LINEを開いてこはるとの
連絡はタクシーの中でやり終えた。
スマホの窓から
車内の窓へ視覚を移すと
—黒い羽と青い砂——
…限られた人間だけが
干渉できるその幻想的な景色、
その意味は
【私達が特別な人間】
………
ではない事だけを
知れた夜だった。
家に着き 兄と妹は
それぞれの部屋
陽はまた登り
頭が回らない次の朝の月曜。
大学までの徒歩
黒い羽も青い砂の観測もなく
大学に着いた。
こはると合流した学内の朝
各々が持ち寄った、
ジュースとお菓子を食べながら
外にあるベンチ
こはると私は駄弁る
私の頭の中には、こはるに提示したい
事柄が2つあった。
—1.青い花をこはるに触ってもらうか?
【福沢全一】と関わった以上
こはるも巻き込むべきか?
リスクもあるが仲間を増やしたい
返って面倒にもなるような
….だかそれと同じくらい
もう一つの話したい事も
脳みその中を駆け回りこはるの話を
ちくわ耳で聞いてしまっている。
だが、こはるの言葉の断片は
私の耳は受け取った。
【せっかくだしさーなんかサークル入ろうよ】
あっ、、
2個目の願いは一致だった。
「あ、それ私も言おうと実は
思ってたんだよね、ははっ」
束の間、笑うと目が線になるこはる
「えー!!両思いじゃーん!!!!!」
嬉しそうな声だった。
私は寝ぼけまなこで寝てない声
「なんかしたいけどさ」
「うん。」
….少し間が空いた。
「関わりたい人とやりたいことある?」
二人とも同じタイミングで
同じ言葉が重なった。
だから私たちは
めちゃめちゃ笑った。
そして、ガールズトークは
回らない頭でこはるの話をさばいていくが
サークルの話は回転寿司のように流れ
着地はBLの話になっていた。
そして、解散。各々の授業
学内一人になる。
個人的な学内の時間は
嘲笑、噂話し、おどおどとした
私への視線。
それらばかりを受け取る。
【事実】や【真実】
受け取られる【現実】は
必ずしも…..同じではない
【石北が振られた】
【ゆりに行った爆撃機】
【ゆりちゃん大丈夫だったかな?】
…繁華街で私と石北海斗が
手を繋いで歩いてる光景を
大学の人間に、ちらほらと見られていた。
そして、
二人のデートは
拡声器のように広まった。
説明が要らずとも
誤認が広まった原因は
【石北海斗の身なりが大きく変わったからだ】
フラれて、イメージチェンジしたようにしか
受け取られない。
タチが悪い話、気が合った私の方が
【石北のアプローチを受け入れたゆり様】
として「岩永ゆり」の存在は益々、
女の子からの私への支持は
カルトじみてくる
もっとタチが悪い話、
多くの人間が
食堂にいる中、石北は
私の手を握った。
その風景は学校内の人間には
履歴として残っている。
女の子のヘイトは
石北へと刺さるほど向いていた。
だが株価の上昇は
「石北海斗」も。
同じだった。
【大学内1番の有名人で華のある
異性にアプローチをかけた男】
それは男としての見え方は
「立派」でしかない。
ましてや、入学式に
【大声で啖呵を切った男】
強気な男達からは、カリスマのように
うつりはじめる。
空海大学の4階の食堂。
3限目の授業を終えた学生
輩等に囲まれた
【石北海斗 謙 福沢全一】
彼もまた、輩のような身なりへと変えた。
輩達の気持ちはきっと
「冷笑」から「関心」へと変わっている。
空海大学の食堂で、
私に唇を奪われた男は
私の存在も気づいた上、
その上でタチが悪い
私が聞き取れる声で
——
「男らしくなって、見返したい。
大学生からは自分を変える」
——
なんで、またむしゃくしゃしなくちゃ
いけないんだよってムカムカしてきた。
石北海斗は現在。
【花柄のアロハシャツを羽織り
髪をとても短く刈りこみ、
金色に染めあげ
太く黒かった
眉毛は無くなったと
言わんばかりに剃り整えていた】
イシキタカイケイファッション
と茶化していた輩達は
今は彼に酔心する。
文字通りお洒落番長が出来上がった。
輩達は、静かに優しく彼の言葉に耳を傾けた。
そして、
その軍団の中に一人だけ異性がいた。
「白木百合」だ。
彼女も静かに頷いていた。
石北海斗は
学内の食堂、人間に囲まれ提案をした。
「サークルを開設したい」
続け様、
提案を石北は続ける。
「良かったら、俺花が好きだから
生花をやりたい」
は???????????
本当にコイツの考えがわからない。
….唖然とする食堂の空気。
———卍華花卍
ハスキーな声は食堂に確かに
響き渡った。 ——卍卍卍
【異質な学生改革はここから始まる】
—2026年からの空海大学は「異質」だと
言われるきっかけになった出来事その始まり
—-神は自ら大学生を望んだ。
2026年、6月からの数ヶ月
強気な男達が、学校内空いた一室で
真剣な眼差しで、「花」と向き合う
その文化を築く事になるのだ。




