求めた私は、なにを見た?-15話
日曜の18時半 迷彩かOFF WHITEの黒
長Tで私は悩んだ。
下は 兄がくれたズボンと
母がくれた白のブーツ。着たい服は迷彩だ
久々に実家にいる兄。共有部屋で
「お花」の図鑑を読んでるお兄ちゃん
….もう何を読んでても驚かない
兄に尋ねた「どっちがいい?」
横断歩道と迷彩をじっと見る兄
「こっち」
迷彩を指さした「ふーん」
私の部屋へ戻った。
初めて着れる勇気をくれた。
めちゃめちゃ
嬉しい…
兄はまた花を見た。図鑑の
花を見た。鼻につく。花を見る兄。
着替えて出かける
到着予定は18:55 メイクもばっちり
今日の私は「かっこいい」のよ
海斗 …溶けてしまいそう。
海斗はなんというか 可愛い。
男の子なのに。小さな身体に
小さな顔。
独特なファッションだから
私が「かっこよく」隣にいてあげたい
男の子だ。 最寄りへ向かう時
羽が落ちた。青い砂
「邪魔をするなよ」
私は呟いた。死神はこの日は見なかった
最寄りの駅へ 海斗がいた
「お疲れちゃんーーゆりちゃん
死神見た。ちかっぱ怖い」
彼の服はピンクのダボダボの
横断歩道。そうOFF WHITE
下は緑のチェックパンツに
茶色い毛皮の厚底スニーカー
帽子は今日は被ってなかった
だから私は彼の頭を撫でた。
「海斗、大丈夫だよー」
ベタベタしてない。 石田くんと違い
ワックスはつけてなかった。
「ゆりちゃん優しいね
良かったの?俺が食べたいご飯屋さんで」
「うんオムライス好きだよ私」
繁華街の中央通り
そこのビルの中にある
4Fの個室のお店
「オムライフ」彼の好きなお店
だという。オムライス専門で個室。
電車で向かい駅に着いて
エスコートしてくれたけど
死神を見て震える海斗を
電車の中から。
ずっと彼の手を握る。
海斗の手は冷たくて
ちょっと暑い春
気持ちが良かった手のひら。
私から握った。
うぶなのかな
海斗は今日はあんまり喋らない
繁華街二人で歩く
手を繋ぎ5分歩いて
お店に到着。
間接照明のオレンジで
灯りははっきり見えるけど
中は暗めでオムライス専門
大人っぽいお店だった。
二人とも頼んだのは
目玉焼きのオムライス
届くまでの間
SoundCloudの話をした。
死神から話題を変えて
頭の中をマシにさせて
あげよう。
海斗は
ハスキーな高い声で
好きな音楽の話を
たくさん聞かせてくれた。
「お待たせしました」
お腹は減ってるけど
ちょっと、しんどい。
私がどう見られてるかが
不安、私可愛いよね
っと不安になってた頃
彼の一口目のスプーンは
「ゆりちゃん、はーい」
私は口を空けて一口食べた。
「ん!美味しい!」
濃い味のオムライス
クオリティ高すぎてびっくり
する私 くしゃりとした笑顔の
「海斗」
40分くらいかけて
話して食べて。
気づけば、そこからまた
私は50分くらい。
小学生の頃から
今の今までま辛くて
大学の「ゆり様」としての
行き場の無さに海斗は
相槌を打って聞いてくれてた。
…私はどうにでもなれと思って
告げた。
「…あのさそういう場所でいいから
今日、二人で泊まらない?」
彼はちょっと黙った。
「どっちでも..いいけど
お互い家近いし
朝を知らない行った後
そこの近くとか、どうかな?」
また、私から手を握って
「朝を知らない」
の近くの駅。海斗の手は
さっきより冷たい
違う。
私の身体があつくなっていた。
…駅の改札手が離れる
前は海斗。うしろは私
後ろからカイトを抱きしめた。
振り向く海斗の…
唇を奪った。
「えっ…」
唇を離すと海斗から
漏れた声。
心臓の音が私の耳に届いた。
私は
「あのオムライス、お酒
入ってたのかな..はは」
海斗は
「…朝を知らないは
ソフドリも多いし
全さんは無理やり飲ませる
人じゃないから」
あの胡散臭い人に安心する二人。
夜の向かう道は
昼に向かう雰囲気と違う味があった。
案内してくれる海斗
後ろに私。「朝を知らない」へ
店内もまた「オムライフ」と同じで
暗くてオレンジ。ただ、誰もいなかった。
バーに初めできたけど
解釈一致でバーカウンターがあった。
ただ、誰もいないのに
バーカウンターに
お皿にチャーハンとかエビチリが
たくさんあった。
すると海斗は
「座っていいよ馴染みの店だし、」
「うん、」
「てか人がいない飲食店で
飯があるってアレじゃん
食べたら豚になる?」
と海斗 笑う海斗
食べようとして私は止める
「豚になっちゃうーー」
笑う海斗。スプーンを渡す。
私も食べようとする
「やめてーー」と海斗
3.4回繰り返したかな。
海斗が本当に チャーハンを食べた
「えーーーー!!まぁ後で
お金を払えばいい…のか、?」
彼はその後タバコを咥え
火をつけた
「えっえっ…いやダメじゃない?」
「ゲホッホッ..!ハァッ..ハァッ.. !!」
海斗が咳き込みだして、心臓を
手で抑え出した。
そのタイミングだった
「えぇ..はい。あっはい
承知しました、それでは
また後日改めて確認を
取れましたら」
他のスタッフが来る…!
海斗が咳き込んで、苦しそうにもなってる
「やばい!ちょっと、きついかも」
と海斗。
ほんとに心臓がもたない
汗が止まらなくなる私。
「えっあっあっ」本当に怖くなる私
スタッフが来た。、
「すみません、少し外に出てて
いらっしゃいませ..あっ」
聞いた事しかない声。
足音の「カッカロン」
みたいな音。
キツそうな顔の海斗。
諦めの境地の私。
「げっ…」という声
「えっ引き寄せ?ゆりちゃん」
「きしょ寄せの法則お兄ちゃん」
兄だった。
そこから高笑いが聞こえた。
「ハハハッ!ゆりちゃん
サンクララッパーみたい」
渋い声だ。ハッと振り返り
海斗を見るとダボダボだった服の
サイズ感がピッタリになってて
海斗の顔にシワができてる。
あの時はサングラスをしてたから
顔は分からなかった。
けど、間違いなく分かる。
「海斗が福沢全一」になっていた。




