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転生最強魔王の引退物語 ~最愛の部下と田舎でのんびり暮らしたい~  作者: 茶巾丸
第7章 パルテセス建国編

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71. パルテセスにお風呂作るぞ!

ガンギルダの戴冠式を終えて故郷へ戻った俺たち三人は、しばらくの間、ただ新居のベッドで伸びていた。

慌ただしい数日間の疲れが、押し寄せて体を楽にしたい気分だった。


とりあえず、二人にはガンギルダからの金貨借款の件だけ伝えておいた。

俺の許可なしに勝手に使うのは禁止とした──まあ、念のためだ。


村人たちには、パルテセスが正式に国として認められたことを報告した。

これからは皆がパルテセス国民として暮らしていくことになるが、今のところ生活が大きく変わるわけでもない。

ただ名前が変わっただけで、村の空気は相変わらず穏やかだ。


そんな中で、ここ帰国してずっと恋しかったものがある。

それはお風呂だ、やっぱり湯に浸かるのは気持ちがいい。


部屋でゴロゴロしていたい気持ちを抑えつつ、俺は目的のためにルコットの元へ向かった。

木材工房で作業していた彼女を見つけ、声をかける。。


「ルコット、パルテセスに皆で入れるような大きなお風呂が欲しいんだ、作れないかな?」


「お風呂ですか?作れなくもないですが幾つか問題があります」


「問題ってなんだ?」


「まず最初に水路の整備、こちらは何とかなります。次に浴室の防水材が必要でこれは非常に高価です。次に排水の問題で、汚れた水をそのまま流してしまう周辺の水質が汚染されます」


「なるほど……ごもっともな意見だ、防水材については見積もりを頼む。水質問題はちょっとティナに相談してみるよ」


「わかりました、なるべく自然の石を使う工法で費用を抑える方向で考えてみます」


彼女の頼もしい返事を聞き、飛翔魔法でラグナ湖へ向かった。

今回は俺の気配で、ティナは直ぐに現れてくれた。


「パルテ様、今日は何用じゃ?」


「実は、パルテセスにお風呂を作ることになって汚れた水が沢山でそうなんだが水を浄化出来るいい方法がないか相談に来たんだ」


「パルテセスとは?あと、お風呂とはなんじゃ?」


「ああ、村の名前をパルテセスに変えたんだ。あとお風呂とは水を温めてお湯にして体を洗うための設備と言えばわかりやすいか?」


「体を洗う?水ではダメなのか?不思議な事をやるものじゃのう」


「お風呂は体の血行をよくして疲れを取る効果もあるんだ、もし完成したら一度入りに来てみるといいよ」


「わかった、それで水の浄化問題を解決したいと?」


「ああ、お風呂では大量の汚れた水が出るんだ、それを何らかの形で浄化して普通の水に戻す方法はないかな?」


ティナは腕を組み何かを考えているようだ。

何かを思いついたのかこちらに解決方法を提案してくれた。


「即浄化は難しいが、どこかに水を貯めて浄化させるなら水霊結晶を使えば時間と共に浄化できようぞ」


「なるほど、浄化槽みたいな排水を溜める設備を作ればいいと、その水霊結晶って貰うことはできるか?」


「ちょっと待っておれ、直ぐに作ってやろう」


そう言ってティナは手で輪を作り水の精霊力を集め始める。

しばらくするとターコイズの宝石みたいな結晶が複数個作り上げ俺の手に渡してくれた。


「とりええず五個程作っておいた、必要であればまた頼むがよい」


「ありがとうティナ!お礼するから何かあったら教えてくれ」


「わかったぞよ、当面願いはないが覚えておくとしよう」


ティナから水を浄化するアイテムを手に入れた。

これを使えば飲料水や食事に使う水も浄化出来るな、思わぬところから上水道と下水道の整備ができるかもしれない。


よく考えれば、インフラについて何も考えていなかった。

国として発展させるなら、上下水道、燃料、照明……やることは山ほどある。

村に戻って家に帰宅するとルコットが何かの図面を持ってやって来てくれた。


「パルテ様、ざっと見積もってみたよ。大型の浴場と水路作成で最低でも金貨六百枚は必要だね」


ルコットの話からかなり費用を抑えてくれてるのは感じる。

ただ、インフラの部分の相談もしないといけない。

追加費用も含めた相談をしてみよう。


「なるほど…将来を見越した飲料水と下水の整備か…」


「どうだ、どれくらい費用かかりそうだ?」


「現在の規模なら、追加費用はかからないよ。ただもう一つ検討して欲しいことがある」


「なに?検討事項って」


「パルテセスには、鉄鉱石や石材が不足しています。今はガヴェリア国で多少援助して貰ってますが、あまり頼ってもいられないです。他国から仕入れるにしても先立つものも少ないし、将来を見越して金策を考える必要があります」


「それなあ、確かにその通りなんだよね。今のところ農産物しか特産品がないから別に商売できる商材を見つける必要があるのはわかってる」


「さすがパルテ様、考えてはいたんだね」


「ちなみにガヴェリア国に無くてこちらで商売になりそうなモノって農産物以外に何かあるか?」


「難しいですね…ガヴェリア国は、農産物以外の物資は自給出来ています。ただ銀鉱やミスリル鉱等の貴重な鉱石や布製品は少ないので需要はありますね」


「なるほど、鉱山開発か…近くに山はあるけど鉱石探すなんて大変そうだな。布製品は糸を吐く生物みたいな物を探して飼いならすってのもあるな」


「鉱山開発は、石ミミズ使えば探索できますよ」


「石ミミズ?何それ!?」


「石の中にある貴重な鉱石を見つける便利な生物です、ガヴェリア国で何匹か飼ってるので貰って来ましょう」


「よく解らないが頼む!資金についてはガンギルダから建国向けに少し借款してるので大丈夫だ」


「わかりました、ではお風呂と水路開発を進めますね」


「まかせた!なるべく工期早めでお願いする」


ルコットは本当に頼りになる。

彼女はガヴェリア国在籍だけど、パルテセスに欲しい人材だな。

何とか引き抜きできないだろうか、本人と近いうちに話し合って見よう。


あとは布製品向けの糸を吐く生物だな…リアに相談しに行ってみるか。

久しぶりにアルタイルの大森林に来てみたが、枯木の伐採作業がかなり捗っていた。

これ今年中に終わりそうな勢いだな…大樹の中に入り目的の彼女を探す。


「リア居るかい?」


「あら、パルテ様何か御用ですか?」


「ひとつ相談があって、大森林に布製品に使えそうな糸を吐く生き物とか何かしらないかな?」


「糸を吐く生物ですか…霧衣蚕キヌガサコという虫の幼虫が昔大森林にいましたが、最近は見かけないですね、探しておきますか?」


「その霧衣蚕キヌガサコの糸って衣服の織物とかに使えるかな?」


「昔ですが、村の人たちが使っていましたね、恐らく大丈夫かと」


「じゃあ、もし見かけたら教えてもらえないか?村の特産品にしたいので」


「わかりました、見つけたらご連絡しますね」


よし、お風呂の件はルコットに任せたし、特産品の布製品に関する素材入手についての目処は暫定だがいけそうな感じだ。

次は、村の農作物増産や新種育成について進めることにしよう。

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