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転生最強魔王の引退物語 ~最愛の部下と田舎でのんびり暮らしたい~  作者: 茶巾丸
第6章 ガンギルダ王国編

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59. 闇の道(ダークロード)破壊大作戦

リブラの機転により何とか彼女は命を取り留め、皆を守るための更なる強さを求めるため二人に告げたところ、ライラから驚きの一言が告げられた。


「真の魔王覚醒フェーズ2へ移行しましょう」


彼女の真意は不明だが一体何をやるのか全く想像が出来ない。

俺自身の問題だが彼女に問いかける事で言葉の意味を確かめよう。


「なんだその、魔王覚醒のフェーズ2って?もう覚醒してると思ったけど」


「実は最初に覚醒した時にパルテ様に仕込み済みです、機会を伺っていたんですよ」


女の子になった体に対して仕込み済みという言葉。

そのフレーズを聞いて何か昔読んだエッチな漫画の言葉を思い出した。

言葉の意味がわからないので思ったことを素直に口に出してみる。


「なんだその…性的な意味に聞こえる言葉は…まるで俺がライラの子供でも生むような言い方だな…」


自分が発した言葉と俺の指摘で何かに気付いたライラはまるでトマトのような真っ赤な色に顔が染まり両手を伸ばして激しく左右に降って全力で否定して叫ぶ。


「ちちちち、違いますよ!!そういう意味ではないです!!」


何故か子供という言葉に反応してリブラが突然叫びだし割り込んで来る。


「なんですって!?パルテ様の子供はボクが最初に生むんですよ!!ライラには譲りません!!」


「ああ、もう!リブラは黙ってて!!」


ライラは自分を落ち着けるように軽く咳払いしながら何をしたのか詳細を語りだす。


「パルテ様には覚醒した時に天使が持つ能力の一部を私が埋め込んだんです、だから魔族としての能力と天使としての力を持った新しい存在、いわゆる天魔族とでもいいましょうか、それに覚醒して貰います」


「つまり魔族なのに堕天使にも戦える力を持てるって事?」


「簡単に言うとそうですね」


なるほど、ライラは堕天使に魔族は勝てないと言っていた。

だけど魔族に天使の力が備われば堕天使にも勝てる可能性があるという事か。

世界で暗躍している存在に抗える能力、それは是非手に入れたい。


「それで、どうやって覚醒するんだ?」


ライラは突然真剣な表情で俺を見つめて静かに告げてきた。


「この能力を手に入れることでパルテ様は絶対的な力の一端を行使出来るようになります。そのため答えは教えられません」


「え、ここまで言って教えてくれないって生殺しじゃね?」


「ヒントは教えてあげますよ、みんなを幸せにすることです」


ヒントって言っても漠然とした内容だな、みんな幸せになーれ!とでも言うのだろうか、もちろんそんな簡単な事じゃないだろうけど。

幸せ…人々が豊かに感じる心、いわゆる幸福な気持ちというところだろうか。


「もしかして、人々が幸せに感じる気持ちを集めるとか?」


「ふふっ…良い線行ってますね、さすがパルテ様です。正確ではないですが近いです」


なるほど、皆を幸せにして幸福に感じる気持ちが経験値となってレベルアップする感じなのかな、つまりドイラム村の人達を幸福にする事が当面一つの指標だな。


「それじゃあリブラ、ルコットさんを抱えて空に飛ぶよ」


「え?パルテ様が闇の手で運ぶんじゃないの?」


「パルテ様にはやってもらうことがあるから、闇の手は使えないの」


「わかった、ルコットさんボクの横に来てください」


「リブラさん、ルコットでいいよ呼称はいらない」


「じゃあ、ボクも特別にリブラと呼び捨てしていいですよ、パルテ様以外では貴方だけです。特別なんですからねっ!」


ツンデレかっ!と毎度のごとくツッコミたくなったが、ここは素直に従って空高く飛び上がろう。

全員で高い位置まで空に飛び上がり、スタインブッケ領地がどんどん小さくなっていく。

領地全体が見下ろせ周辺の空気が薄く感じる程の高度まで上昇したところでライラが静止の合図を飛ばす。


「止まって!ここでいいです」


かなりの高度まで飛んできただろうか、ここまで来て何をやるのか彼女に問いかけてみた。


「ところでライラ、ここに来て何をやるんだ?」


「ちょっと待ってください、調べることがあるので」


そう言うとライラは手を前に伸ばし何かを調べだした。

時間にして一分ほどだろうか、調べ終わった彼女は目的が達成したように自身で何か納得している様子が見える。


「よしっ!この周辺一体に人の気配は無しと、領地は無人ですね。じゃあパルテ様、杖に思いっきり魔力を込めて地面にブン投げてください」


「え?たったそれだけでいいの?」


「それで、二人ともちょっと口裏合わせて欲しいんだけど、ゴニョゴニョ…」


「ええっ!?本当に!?」


俺を除け者にしてリブラとルコットにこっそりと耳打ちして皆が驚いている。一体何を伝えていたんだろうか、非常に気になるところだが後にするか。

とりあえずライラに言われたとおりに全力で魔力を杖に込めてみる。


「ふんっ!」


俺が放った魔力が杖に蓄積されて光出してきた。

だが物足りないのかライラが更に溜めるように煽ってくる。


「もっともっと!限界まで魔力を込めてください!気合を溜めるみたいに!」


なんだかよくわからないけど、そうまで言われたら意地をみせるため、昔見た某宇宙人の格闘マンガみたいに気合を入れて全力で魔力を杖に込める。


「うおおおおおおおおお!これでどうだああ!!」


「いいですよ!もうちょっとです!」


俺が右手に持った杖が黄金に輝きだしいつもと違う雰囲気を醸し出す。

完全に魔力が貯まったのだろうか、杖の形が以前のような槍の形状へと変化して投げる準備は整った。


「それじゃあ行くぞ」


俺は槍投げの構えを取って魔力を込めた杖を全力で地面に向けて投げ飛ばした。

光の槍となった杖は一筋の閃光となって地上に落下して突き刺さる。

瞬間激しい爆発とともに巨大な球体が光となり周辺一体が包まれて噴煙が立ち込め空高く噴上がって自分たちに向かってきた。


巨大に膨れ上がった噴煙はまるで火山が噴火したような勢いで周辺一体に漂う。

余りの量の土煙に視界を遮って周囲一体が闇に包まれた。


風が流れ噴煙が徐々に晴れて、先程槍が落ちた場所を見てみるとスタインブッケ領地が跡形もなく吹き飛んで巨大な穴が空いていた。


「えっ…?」


地上の状況をみてライラが冷静に分析して感想をつぶやく。


「いやー、これは想像以上の破壊力ですねえ…」


「おおおおおおいっ!ライラ!!儀式場どころかスタインブッケ領地全部が吹き飛んでるじゃねえか!どうすんだよコレ!王子になんて言い訳するんだよ!?」


「だって種明かししたら、パルテ様きっと手加減すると思ったから、闇の道(ダークロード)を根本から消し去るにはこうした方がよかったんですよ」


「いやいやいや!ガンギルダの領地一つ吹き飛ばしたんだぞ!?これ下手したら処刑される位の蛮行じゃねえか!」


「大丈夫ですよ、言い訳は考えていますから」


「言い訳ってどうやって説得するんだよ…」


「四天王フォルマールが現れて激闘の末倒しましたが、相手が死ぬ間際に自爆攻撃して領地ごと吹き飛ばしたという事で」


「よくそんな悪どい知恵が浮かぶもんだ、関心したよ…」


「目撃者は誰もいないから余裕ですよ」


目的を達成したので俺達は翌日に王子への報告に向かうことにして一旦村に戻る事にして今日は終わりを迎えた。

第一部完結まで話のボリュームが増えてしまい

残り 7 話まで伸びそうです。


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