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転生最強魔王の引退物語 ~最愛の部下と田舎でのんびり暮らしたい~  作者: 茶巾丸
第5章 魔王覚醒編

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41. リブラを探せ!間違いも探せ!

俺は魔王としての体を取り戻した、だがそれは突然女の子に体が変化してしまうという代償を得ての実体化だった。夢でも幻でもない目を覚ましたらとんでもない事態に驚愕した。


肉体が変化した理由を問いただそうとリブラを探したが彼女は書き置きを残し家出してしまい、現在行方不明になっていた。


村にいる人達にリブラが逃走した場所を聞きまくったが誰もどこにいったか知らなかった、こうなったらリアとティナにも確認しにいこう。


飛翔魔法を使い空を飛ぼうとしたが以前と比べて魔法の力が弱い、肉体を取り戻したら物凄く強くなると思ってたのに、大幅に弱体化している気がする。

何時より全然遅い状態で空をヨタヨタと飛翔してまずはリアの元に向かう。


「あら…魔王様?どうかしましたか?」


「リア、リブラを見ていないか?何で俺が女子になったのか聞きたいんだ」


「ここ数日見ていませんね、ヴァレリアさんから最近居ないので作業が出来ないと伺っていました、まさか家出していたとは知りませんでした…」


「このあたりに隠れていたりしないか?」


「アルタイルの大森林にはいないですね、リブラさんが居たら気配で気づきますがこの周辺では彼女を感じられません」


「解った!ありがとう」


リアはリブラの消息を知らなかった、残るはウンディーネのティナだ。

ラグナ湖に飛んでいき行方不明となったリブラの行方を確認しに向かう。


目的の場所に到着したがいつものようにティナは現れてくれない。

魔王としての気配が弱まっているせいだろうか、とにかく大声で叫んで呼びかけてみよう。


「ティナ!ティナはいないか!」


辺り一帯に自分の声が響き渡るような大声で叫び彼女が出現するのを待つ。

しばらくすると湖に大きな渦が出現し中からティナが現れた。


「どうしたのじゃ魔王様よ?」


「ティナ!リブラの行方を知らないか!?」


「あの娘なら山の方で気配を感じるぞ、恐らく山頂辺りにいるじゃろうて」


ティナは近くにある少し標高がある山を指差し場所を教えてくれた。

やっと手がかりが掴めた、彼女に感謝の言葉を伝え山頂へ向かう。


「ありがとうティナ!探しに行ってみる!」


ティナの元を離れ山頂へと飛んで向かっていくと少し開けた場所があった。

もしかして、この辺りかと目星をつけて周囲を見回してみる。

小さな湖がある場所に膝を抱え込んで座り込んでいる見慣れた姿を発見した。


「いた!」


急いでリブラの元に飛んでいき、すぐそばに着陸して座り込んでいる彼女に静かに話しかけた。


「リブラ…こんな所で何やってるんだ?」


「…」


いつもなら元気に返事を返してくれるリブラが全く反応もなく無言だ。

だが寝ているわけではなさそうだ、膝に顔を伏せて動こうとしない。


「リブラ話をしたいんだ、こっちを向いてくれないか?」


俺の呼びかけに顔を上げてゆっくりとこちらへ顔を向けてくれた。

彼女の顔を見て驚いた、目元は赤く腫れいつも静かでクールな表情をしている時とは比較にならないほど崩れている。


恐らく彼女はここでずっと泣いていたんだ、俺に表情を見せたくない。

大きな失敗をして自責の念で苦しんでいたのか、表情から読み取れる。


「なんでこんな所で泣いてるんだ?俺の復活に失敗したからか?」


「ごめんなさい…バル様…私、とんでもない失敗をしてしまいました…」


こんな時どうすればいいんだろう、そういえば先輩の夢を見て思い出した。

失敗した時は上司がしっかりフォローする事も大事だと、リブラにとっての上司は自分だ、だったら悲しんでる彼女を慰めるのも責任ではないだろうか。


ただこういった経験が無さ過ぎてどうすればよいかわからない。

とりあえず今は俺も女の子なんだし、ひとつ試してみてみる事にした。


「リブラこっちにおいで」


そう言って俺は両手を広げてリブラへこちらに来るように促した。

彼女は俺の意図を察したのか俺の胸元に抱きついて来て顔を胸に埋める。

彼女の帽子に手を差し込みゆっくりと優しく頭を撫でて今回の事について話を促す。


「怒らないから落ち着いたら何が起きたか話してくれるか」


俺に撫でられて少し落ち着きを取り戻したのか、静かに復活の時に起きた現象について語りだした。


「…バル様に復活のエネルギーを送るために双極変換という属性を変化させるスキルを使用したのです、本来なら光と闇を無属性に転換させるだけのものだったのに何故か肉体にも影響を及ぼしてしまいました」


「目が覚めたら突然女の子になってて驚いたけど、ちょっと失敗しただけだろ?元に戻るんじゃないのか」


リブラは俺の問いに首を振って意思表示を見せる。


「性別が変わった原因がつかめないので戻す方法もわかりません…恐らくですが女性としての肉体とバル様の魂が既に定着したので難しいと思います。」


マジで?もう俺ずっと女の子のままなの?男の体を取り戻してリブラと結婚して子供作る夢も潰えたって事?逃れられない現実が襲ってくる。


「その双極反転って技は性別をも変化させる秘めた力がある技だったのか?」


「いえ…あくまで推測ですが…精霊力を送り込んだ人達が全員女性だったため、双極変換を使ってマナを交換させた際に何らかの原因で肉体を変化させてしまった可能性があります、何故そうなったのかがホントにわからないんです。」


予想は出来るけど原因は不明だということか、ただ男に戻るのは難しそうな雰囲気だ、このまま女性魔王として生きるしかない覚悟を決めるべきか。

それとはもう一つ疑問に思ったことがある。


「聞かせてくれ、ここに来るまでに魔法を使ってみたんだが覚醒前に比べて全然弱くなってるんだ、これは何故だ?」


「バル様は、本来男性の体で力を取り戻すことができるのです、女性となった肉体に今まで使用できた魔法やスキルが正しく定着せず、体内に封じ込められてしまったのでしょう」


魔法の力が弱くなっているのは本来の力が封印されたまま解放されていないからか、しかしこのままだと今後トラブルが起きた時に戦えないな、時間がかかるかもしれないが何とか復活方法を考えよう。


「バル様に婚姻の約束をしていただいたのに、女性にしてしまい、もう約束を果たすことができなくなりました」


「ちょっとまって」


「…?」


「別に俺が女の子になったって結婚は出来るだろ?」


「え…?」


「まあ、確かに結婚するのが女性同士というのはおかしいかも知れない、でもこんな姿になってもリブラを好きなのは変わってないぞ?強くてカッコいい魔王様は消えてしまったかもしれない、今いるのは普通の女の子となった自分だけど俺の事嫌いになった?」


「…そんな事言われるなんて全く予想していませんでした…最初にバル様に結婚を申し込まれた時、正直迷いました。私はバル様の従者で下僕でしかない存在です、伴侶になるなんてとても恐れ多くて…」


「ふむふむ、それで?」


「でもずっと一緒に過ごしていて頼りにされて気遣ってくれてとても嬉しかったです、バル様と一緒に過ごしてとても楽しかったです、嫌いになるなんてありません!」


「俺が昔いた世界では女性同士で結ばれている人達もいたし、別に嫌じゃなきゃ許婚の関係を続けていずれ結婚しようぜ!」


「わかりました!一生お供します!でも結婚まではもう少し時間をください」


「なんだ…勢いで結婚出来るかと思ったけどガード硬いなあ」


「フフッ…いずれその時が来るまでお待ち下さい」


リブラと今までの関係で続けられる、そう思ったら楽しくなってきた。

まあ、成り行きで女の子になったけど、まだ戻る方法がゼロになったわけではない。

一緒に解決方法を探すためみんなで頑張ろうと思った。

一日置き(隔日)の21時から22時頃更新予定、筆が乗ったら他の日も投稿します。

月曜日は投稿お休みで、今週は火、木、土が更新予定です。

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