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転生最強魔王の引退物語 ~最愛の部下と田舎でのんびり暮らしたい~  作者: 茶巾丸
第4章 勇者襲来編

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34. 勇者と龍王のバトル、その結果

勇者との対決で絶体絶命のピンチに陥り、殺られると思った俺は、突如として現れた助っ人に助けられた。

二人の戦闘に乱入したのは、先日瀕死の状態で治療中だった龍魔人バルザードであった。

勇者の必殺技を片手で難なくしのいだバルザードは余裕のある表情で俺が拘束されていた鎖を爪で軽々と破壊して問いかけてきた。


「苦戦してるようだな、魔王様よ」


「ああ、まさか拘束されるとは思わなくてな、殺られるかと思ったぞ」


二人のやり取りの中、勇者セレネが自身の必殺技を軽々と受け止められて驚愕していた。


「貴様ッ!何者だ!私の必殺の一撃を受け止めるなど只者じゃあるまい!?」


「ワシか?ワシの名は龍王バルザードだ、今は進化して龍魔人となっておるがな、お主も知っておろう?」


「バルザードだと!?ヴォルガイア山に住む最強の龍王が何故こんなところに!?」


「まあ色々あってな、今はこちらの魔王様の配下になっておる」


バルザードと先日戦った時は俺より少し強い感じだったが、今の勇者の攻撃を難なく手で受け止めるとは相当パワーアップしてないか?下手すりゃ今の自分より強いかも知れない。


「んで、どうする魔王様よ?こいつ殺っちまっていいのか?」


「いや、出来ればここから追い返したい、俺は他社の命を奪うことを望まない、それは覚えておいてくれ」


「わかったよ、ではちょっくら手合わせして貰うか」


そう言い放った瞬間、バルザードは周囲の風向きを前方に変化させるほどの勢いで相手に飛びかかり勇者に右手で正拳突きを繰り出す、対するセレネは剣で相手の一撃を受け止めながら大きく後に押されながら地面を強く踏み耐えている。


セレネは即座に攻撃を弾き返し反撃を加えようとするがバルザードは自身の手に生えた爪で軽く受け止めながら更に攻撃の手を緩めない、かたや防戦一方の彼女も合間を縫って反撃し攻防一体の連撃を繰り広げている、

二人の激闘を遠目で見ながら、両手の攻撃による圧倒的な手数で若干セレネが押され気味に見えた。

これはバルザード勝てるんじゃないか?勇者すらも一蹴出来るとは何たる強さだろう。


劣勢に追い込まれながら戦闘を諦めようとしないセレネを見てまだ何か隠し玉があると思いバルザードに警告の意味を込めて伝える。


「バルザード!気をつけろまだ何か狙ってるぞ!」


攻撃を弾いたセレネは左手を前方に構え、半身を捻りながら右手に持った剣を後手に構え、相手の攻撃を待ち構えている。バルザードが攻撃を続けようと右手を振りかぶるとセレネが大きな声で叫ぶ。


「喰らえ!スプレッドブレード!」


彼女の掛け声と共に大量のレイピアに変形した剣が目の前に現れバルザードの肉体を貫こうと襲いかかった。

圧倒的な攻撃の量に対して、バルザードは相手の攻撃を両手で剣を弾いてブロックしながら右肩、左足、右脇腹と攻撃をかすめながら身体への被害を最小限に抑えていた。


「まだこんな隠し玉を持っていたとはな、驚いたぜ」


「バルザード!大丈夫か!?」


「ああ、ただのかすり傷だ、大したことない」


「まさかこの攻撃が通じないとはな…、流石龍王と言うことか…」


二人の戦いを静観していたが予想以上に抵抗してくるとは流石は勇者という事か。


「バルザードまだ行けるか?俺も一緒に戦うか?」


「いや、まだ大丈夫だ、なかなかやるなコイツは」


お互いまだ本気の戦いではないようだ、セレネは相手の攻撃に感心した後に挑発してくる。


「二人でもいいぞかかってこい!お前も含め操られて苦しめれてる村人共々全てを討伐してやる!」


まだ、俺が操ってるとか言ってるのか?いい加減頭に来た。

こうなりゃ感情のままセレネに対して正論で論破してやる!


「我が村人を苦しめてるだと!ふざけるな!!苦しめてるのはどっちだ!?」


「何を言っている!貴様が村人を操り自分の手下として悪に手を染めているのだろう!?」


「先程のやりとりを見て操ってるとか言ったな?我は村人を操ってもいないし、彼らの生活を改善しようと助力してるんだ、だが貴様らがやってることは何だ!」


「何のことだ!?」


「貴様は知らないだろうが真実を教えてやる、我がこの村に来た時、村人全員は痩せ細り日々の食べ物に困窮していた、皆の一日の食事は蒸したポポトゥが一個とスプーン一杯のビーナだけで毎日を過ごしていた、だがガンギルダの王国兵は何をしたと思うか!?」


「…戯言など聞きたくもないが、言ってみろ」


「奴らは日々の食料を切り詰めて何とか暮らしている村人にもっと作物を寄越せと言ってなけなしの食料さえも奪おうとしたんだぞ!?一日の村人を苦しめているのはどっちだ!?どう考えても王国だろう」


「…」


「王国兵だけじゃない、お前も同じだ!王国や貴族の言いなりになって現実を見ようとはしていない、お前の姿を見ればわかる、豪華な鎧に高価な武器と綺麗な肌艶でお金にも食べ物にも困っていないん、苦しむ民の現実を見ていない、そんな奴が勇者を名乗るとか片腹痛い!」


「違う!私も戦災孤児から自分を鍛え上げて勇者に任命されたのだ!民の苦しみは知っているはずだ…」


「だが、今のお前は現実を見ようとしていない…いやあえて見過ごしているだけか、自分の今の地位を捨てるのが怖くて正義という名の仮面を外したくない、王国や貴族の言いなりで動くただの操り人形だ」


「…違う…私は正義の勇者だ…お前とは違う…」


彼女は右手に握った剣を震わせながら、こちらが放った事実とそして正論に対して自身を信じ込ませて何とか平静を保っているようだ。


だが俺は考えていた、今回の件については正義はこちらにある、彼女がやっていることはこちらにとっては悪なのだ。正義の勇者にとってこれ程屈辱的な事はないだろう、まだ心に良心が残っているなら説得して帰らせよう。


セレネと二人で非難の応酬していたところにヴァレリアとルコットがやってきた。

恐らく問題ないと思うが魔法使いたちの対処がどうなったか一応聞いておくか。


「さっきの二人はどうした?」


「言った通り殺してはいない、しばらく動けないようにボコボコにはしておいた」


「私の出番は全然なかったよ、ヴァレリア一人で二人ともやっちゃうんだもん、強すぎだよ」


ルコットは両手を挙げてやれやれという感じで、ヴァレリアの強さを称賛しているようだ。

先程いた二人の魔法使いも勇者ほどではないけど結構強そうな感じはしたが流石だな。


「あの、手練であるマルガリータとセレネを倒しただと…?」


「まあ、人間にしてはそこそこ強かったな、だけど龍魔人となったウチの相手ではない」


「さて、こちらが圧倒的に優勢になったぞ、お前の行動に正義があるというなら掛かってこい!我は村人達の生活を守るためお前と全力で戦うぞ!!」


俺達の意思を聞いたセレネは突如として剣を収め、地面を大きく踏み抜き俺達を飛び越して離れた場所に着地し捨て台詞を残した。


「このまま戦っても多勢に無勢でこちらが不利だ、一旦撤退させてもらう。確認したいことも出来たんでな」


そう言い残しながらセレネは猛ダッシュで仲間の元へ戻り、二人の様子を見ながら問いかけた。


「立って飛べるか?一旦撤退だ」


「なんとかね…相手が強すぎた」


「そうね。完全装備でまた来ましょう」


三人の意思を確認した後、全員で空高く飛び上がりガンギルダの方面へ飛んでいった。

また、再戦することになりそうだな…俺はそう考えながら一緒に戦ってくれた味方達を労った。


「みんな、助かったよありがとう」


そう言って全員で今後について対策会議でも開こうと思った俺だった。

隔日(火、木、土) の21時頃更新予定、筆が乗ったら他の日も投稿します。

月曜日は投稿お休みです。

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