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転生最強魔王の引退物語 ~最愛の部下と田舎でのんびり暮らしたい~  作者: 茶巾丸
第3章 魔王受難編

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28. 獄炎竜バルザードと全力バトル!?彼らの目的は?

ドイラム村に獄炎龍バルザードが襲来し、近隣の開けた大地に着陸した。

俺とリブラはバルザードの様子と目的を確認するため、二匹が降りたところまで飛んで向かった。

遠くから目的の場所に近づいたところバルザードがこちらに気付いて攻撃耐性をとる。

バルザードは全身を起き上がらせ巨大な龍の口を大きく開きこちら向かって巨大な火炎攻撃であるドラゴンブレスを放ってきた。


「マジかよ、問答無用かよ!」


「いやっ!」


俺達を完全に飲み込む程の巨大なドラゴンブレスが二人を焼き尽くそうとする。

咄嗟な閃きで氷の魔法を使い相手の強大なブレスを耐えようとした。


「千槍氷!サウザンドアイススピア!」


氷の槍を自分たち中心に壁のように作り上げドラゴンブレスを耐えるが火炎の力が強力すぎる。

あっという間に氷が溶けてしまい、このままでは防ぎきれない。


「暴風殺!デスサイクロン!」


風魔法の竜巻で自分たちを囲い炎のブレスを左右に反らし、なんとか回避出来た。

だがこのままでは何度も耐えきれない、何とか会話を試みようと大声叫んで呼びかけた。


「龍王バルザードよ!我の話を聞け!!」


「バル様!龍族は言語が異なるので話が通じません!」


なんだって、会話が出来ないのか!?対話で何とか説得しようと考えたが困った。

リブラの能力で何とか出来ないか探ってもらうことにした。


「リブラ!何とか会話出来るようにならないか!」


「思念通話で龍語を翻訳できるようにしてみます!時間を稼いでください」


時間を稼ぐと言っても先程のような攻撃を何度も防ぐことは難しい。

肉体の能力が覚醒して更に杖で力を底上げした状態で炎のブレスに苦戦する位だ、バルザードの強さは相当なモノだと言うのがわかる。

対策を考えている中、突如として水精霊ウンディーネのティナが現れ戦闘に参戦してきた。


「苦戦しとるようじゃのう、魔王様」


「ティナ!なぜこの場所に!?」


「わらわもバルザードの気配を感じてのう、暴れられても困るから参戦したわけじゃ」


「ティナも奴との会話はできないのか?」


「ダメじゃな、龍族の言語は普通とは異なる、今まで対話したこともないのじゃ」


俺とティナと二人で会話している中、リブラは一生懸命本を見ながら何かを唱えている。

必死に龍語を翻訳しているのだろうか彼女を守らなければいけない。


バルザードは攻撃のリキャストが完了したたのか、またもドラゴンブレスの構えを取った。

全員を飲み込むほどの強力強大なブレスでまたもや攻撃を繰り広げて飲み込もうとする。

だが、ティナは落ち着いたように火炎の攻撃に対して魔法の詠唱をして攻撃の防御を行う。


「いでよ水の壁!ダイタルフォール!」


ティナの呪文により巨大な水の壁が出現し、バルザードの強力なドラゴンブレスを防いでくれた。

火に水といったところだが、彼女の水魔法がこれ程強力だとは思っても見なかった。


「ティナ助かる!」


「わらわの水魔法は火の攻撃にたいして絶対的な防御力を持つのじゃ、龍族は火の精霊サラマンダーの加護を持っておるからな炎攻撃も強力じゃが、守りは任せておけ」


「リブラが龍語で会話できる能力を見つけている、その間攻撃せずに防御に徹してくれ」


「承知したぞよ、まあまかせておくのじゃ」


ティナが時間を稼いでくれている間に状況分析だ。

バルザードともう一体の赤龍の様子を伺ってみる、なぜ問答無用で攻撃してきたり暴れているのか。

目を凝らしてみてみると背後にいる龍はかなり弱っているように見える、全身に切り傷があり何かで切られたような傷跡が沢山ある、


バルザード自身にも同じ様に切られたような傷跡が見える、これは誰かに攻撃を受けて命からがら逃げてきたという事か?龍王をこんなにも追い詰める存在がいるのか?


先程の攻撃で俺でも苦戦しそうな相手だ、魔王軍の手のものでは簡単にやられるだろう。

恐らく龍を討伐しようとした強大な力を持った人物、例えば勇者みたいな存在だろうか?

色々と思考を巡らせている中、バルザードはドラゴンブレスが効かないと悟ったのか、自身の巨大な右腕と爪から繰り出すドラゴンクローで皆を攻撃してきた。


俺はとっさにリブラを抱えて相手の攻撃をかわし、ティナも余裕で回避していた。

何度もこのまま攻撃をかわすのは得策ではない、そんな中リブラが突如として俺に伝えてきた。


「バル様!龍語の翻訳が出来ました!今能力をお渡しします!龍言の調律ドラゴニック・チューニング!」


リブラの掛け声と共に俺に龍語翻訳会話のスキルが付与される。

バルザードは再度攻撃の態勢をとったところに俺は大声で自身の念話で呼びかけた。


「バルザードよ!我の声を聞け!」


俺の言葉が届いたのか、バルザードの攻撃がピタっと止まった。

相手は不思議そうにこちらを見て静かに語りかけてくる。


『我が名を知り龍語で話しかけてくるとは貴様何者だ…?』


「我は魔王バルテオスだ、知っているか?」


『バルテオス?あの世界を混沌に導く破壊の魔王が龍王バルザードに何用だ?』


「まず、こちらは戦う意志はない、一切攻撃しなかったのはわかるだろう」


『だからなんだ?攻撃しなかったからと言って敵意がないとは信じられん、特に水精霊がいる限りはな』


バルザードは何者かに攻撃されて相当疑心暗鬼になっているようだ。

これは別の切り口で相手を攻めるしか無い、思考を巡らせた俺は後方のドラゴンの様子を聞いてみた。


「お主の後ろにいる赤龍、傷ついて危ないのではないか?」


俺の言葉でバルザードは後ろを向き、赤龍の様子を見ている。

状態を確認した後またこちらに向き直し、更に会話を続けた。


『なぜそういい切れる?貴様に何が解る?』


「我ならばその赤龍を助けることが出来るかもしれない、どうだ話してくれないか」


『何故だ、最強最悪の魔王が何故我らを助けようと目論む』


「私の悪評はともかく、ここ最近は色々な人達を助けてきた、お主の様子を見る限り誰かに襲われて逃げてきたのではないかと推察した、傷ついて倒れているものがいるなら助けたい、そう思っただけだ」


『貴様が人々を助けているだと?にわかに信じられんが…』


「ここにいる水精霊ウンディーネのティナも私が助けたから、仲間として共にいるのだ、魔王と水精霊が共に揃うなどまず考えられんだろ?とにかく後ろにいる赤龍の様子を見させてくれ」


バルザードは悩んでいる、俺の言葉を信じていいものか。

悩んでる相手はもう一押しで落とせる時は、弱い所に攻めるのも一つの手だ。


「急がないとそのままでは、赤龍が死ぬかもしれんぞ?まずは調べさせてくれ」


『わかった、見てみるがいい』


俺とリブラはは赤龍の元に近寄り様子を見てみた。

彼女に何があったのか原因を調べてもらおう。


「リブラ、この傷の原因はわかるか?」


「少々お待ち下さい」


リブラは本を片手に手を伸ばし赤龍が切り刻まれた傷跡を調べ始める。

しばらくすると何か解ったのか俺に傷の原因について伝えてきてくれた。


「これは…龍殺しの剣(ドラゴンスレイヤー)で切られた跡です、龍の強靭な肉体を切断出来る能力と龍殺しの呪いを秘めた伝説の武器です」


「龍殺しの呪いってなんだ?傷があると命を奪うような効果でもあるのか?」


「そうですね、傷から染み込んだ呪いは龍の体を徐々に蝕み最終的には命を奪う効果があります」


「その呪いを取り除く方法はないのか?」


「残念ながら…龍の肉体に作用する呪いのため、龍である限り取り除く方法はありません」


リブラが取り除く方法が無いと言うのだから恐らくそうなのだろう。

このままでは赤龍は死ぬしかないかもしれない、何とか助けられないか思考を巡らせる。

龍の体だと呪いは解けないなら、他の肉体に作り変える?可能性だが出来るのか確認してみた


「リブラ、例えば魔族召喚した肉体に赤龍を自身を憑依させて新たな魔族に生まれ変わらせて呪いを解くことは出来ないか?」


「え!?バル様とんでもないことを思いつきますね、なるほど…可能性としては確かにありますが試したことないので上手くいく保証はありませんが」


「このまま何もしないより、死中に活路を見出すしかない、後はバルザードの説得だな」


『調べていたようだがなにかわかったのか?』


「この傷は竜殺しの剣による呪いだ、放っておけばいずれ死ぬ、それはお主も同じだ…だが一つだけ方法がある」


『それはなんだ?』


「私の配下になれ、そうすればお主と娘の命を助けよう」


俺はバルザードに対して究極の選択肢を突きつけ相手の答えを待つことにした。

隔日(火、木、土) の21時頃更新予定、筆が乗ったら他の日も投稿します。

月曜日は投稿お休みです。

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