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転生最強魔王の引退物語 ~最愛の部下と田舎でのんびり暮らしたい~  作者: 茶巾丸
第3章 魔王受難編

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25. 皇女の力は破滅の印?

ガンギルダ皇女が幽閉されている塔にいた怪物ヒュドラを倒し、中に入ることになった。

中に入ると完全な無人で誰もいない様子だ、姫様を幽閉するには余りにも不用心だ。


「なんだか変な感じだな、皇女を幽閉するには怪しい気配が強すぎる」


「そうですね、どうやら地下から闇の気配を強く感じます」


クラリスは不安な様子で現在の状況を再確認している。


「以前来た時はまだ人がいたのに無人とは、確かに不用心だ」


とりあえず、リブラの言う通り地下で闇の気配が強い場所に行ってみるか。


「リブラ、闇の気配が強い場所へ案内してくれるか?」


「わかりましたこちらです」


彼女の後をついていくと、塔の奥側に比較的新しく出来たような重厚な鉄扉があった。

これはリブラでは開けられないな、俺が前に行き扉を引くとかなりの重量があるようで開閉も一苦労だ。


重い扉を両手で開き中を見ると石でできた螺旋階段が存在している。

この階段も比較的新しい雰囲気を感じる、念の為クラリスにに聞いてみるか。


「クラリス、この階段知っているか?結構新しく出来たようだが」


「いえ、このような構造は元は存在していませんでした、幽閉後に作られたのかも…」


階段はかなり地下深くまで続いており、吹き抜けの感じからおおよそ30メートル位あるだろうか。

三人で階段を降りていき最深部へ向かって奥へと進んで行く。

しばらく降りていくと最下層に到着し、一本道の通路があり奥の扉に繋がっている。


「この奥に物凄い闇の気配を感じます」


「そうだな…クラリス、悪いがお前はここで入口まで戻れ」


「何故だ!?私も行くぞ」


「お前はこれ以上行くと危険だ、闇の力に心が飲み込まれ下手すると皇女様を殺めようとするかもしれん、それ位闇の力が高濃度で危険なのだ、それでも行くと云うのか?」


クラリスは皇女を危険に晒すかもしれないという俺の進言で納得し、先程の入口に引き返すことになった。


「わかった、入口に戻ろう、何か異変があったら伝える」


「ああ、よろしく頼む」


クラリスを送り、リブラと俺は最奥の扉へと歩き出す。

扉に到着し手を触れようとするとリブラが突然静止してきた。


「バル様!待ってください」


「ん?どうした?」


「この扉…トラップが仕掛けてあります」


「どんなトラップだ?」


「闇の者を通さない結界で、触れると力が吸われるようです」


闇の力が充満しているのに闇の者を通さないトラップ?

なんだそれは、闇の力を吸い取るバキューム装置みたいなものか?


「そのトラップは解除できるか?」


「少々お待ちください…」


リブラが本を取り出し何かを調べているようだ。

ページが次々と捲れていくとあるところで止まり何かが見つかったようだ。


「この封印は『虚無の抱擁(ヴォイドエンプレイス)という呪法のようです、闇の魔族などを捕獲して闇の力を吸い取り、力を別のものに還元しているようです』


「解除方法はわかるか?」


「はい、今から解除しますのでお待ちください」


リブラは右手をかざし、扉に魔法陣を浮かび上がらせる。

小さい声で何かの呪文を唱えており解呪の呪法で封印を解いているのだろう。


「ふう、解呪できました…もう開けても大丈夫です」


「よし、では中に入るか」


扉を開けて中に入ると巨大な空間になっており、まるで祭壇のような場所が現れた。

祭壇中心部には、十字架のような形をした石の上に皇女様と思われる人物が寝かされている。

そして、周囲には赤い色をした宝石が大量に壁に埋め込まれており闇の力が皇女様を中心に集約されているようだ。


「なんだここの祭壇は?この赤い宝石も闇の力を放ってるが…」


「これは…ソウルクリスタルですね…こんな物を作っていたとは」


「ソウルクリスタル?なんだそれは?」


「これは、人間の魂を結晶にした物体です、これは生死の間に魂が存在しているため怨嗟の呪いとして闇の力を吐き出すのです」


マジかよ、めちゃくちゃきな臭い場所に来てしまった。

人の魂を結晶にして闇の力を集めるとは、もしかして魔王軍がやってるのか?


「こんなだいそれた事、もしかして魔王軍がやってるのか?」


「ソウルクリスタルは魔族には作れません、魂から結晶へ変化させる技術を持った別の勢力かと」


リブラが断言しているということは、魔王軍の仕業ではないのであろう。

もう一点の疑問は何故皇女がこの場所で中心的な役割をしてるのかだ。


「あと、何故皇女がここの中心的存在になっているんだ?」


「どうやら皇女様は光の巫女としての力を持っているようですね」


「光の巫女?なんだそれ?」


「闇の力に耐性を持ち、光により浄化能力をもつ巫女のことです、彼女の体を触媒として闇の力を吸収させているようです」


「皇女は生きているようだが、どうすればいい」


「バル様がここの闇の力を全部吸い取ってください!」


「そんな単純でいいのか?」


「ええ、ドーンと吸い取っちゃってください」


「よーし、リブラがいうなら思いっきり吸い取ってやろうじゃないか。闇の手よ!全ての闇の力を吸い取ってしまえ!」


俺はこの周辺にある闇の力をどんどんと吸い取って行くが全然なくなる気配がない、物凄い量の闇の力が蓄積されているようで、体に闇の力がどんどん貯まっていくような感覚がある。

なんか体の肉体の輪郭がハッキリしてきて骨格が復元しているような感覚がある。

かなりの時間吸い取っていたら、周囲の闇の力が薄れてきた。


闇の力をほぼ吸い終わったところで突然リブラが光り輝き、普段とは違いまるで機会的なアナウンスを行うような喋り方で何かをつぶやき始めた。


「魔王バルテオスの肉体復活レベル85%、封印されていたスキル及び魔法が解放されます」


「お、おい、リブラどうした?」


「魔王スキル『魔王の手』『魔王の波動』『魔王双手斬』『思念伝達』を獲得、魔法『爆裂魔法イオ・プロージョン』『旋風殺ザウザンド・カッター』『超烈雷ギガンティック・ボルト』が解除されました」


「続けて魔王の従者リブラに上位魔法障壁『アルティメット・ウォール』『サイコティックシールド』、魔法攻撃『エーテルバースト』『メルトシュタイナー』が解放されました」


「また、精霊リア及びティナに精霊上位魔法が付与されました」


全てを喋り終わったのかリブラの発光現象が収まり、普段の彼女に戻った。


「あ、あれ?今私変なこと言ってましたよね?」


「ああ、まるで別人のように色々言ってたぞ、なんか俺の魔王スキルと魔法が解放されたとか」


「どうやらバル様が力を取り戻したことで封印解除と従者のパワーアップが起きたようです」


「そうだな、なんだか力が強くなった気がするし、新しいスキルと魔法が使えるようになった」


闇の力がなくなったところで皇女を見てみると、あまり状態は芳しくない。

肉体がかなり衰弱していて、このまま放置すると死んでしまうそうな雰囲気がある。


「皇女を抱えて連れていっても大丈夫か?」


「いえ、光の力が強いので魔法障壁を貼ります」


そう言うとリブラは皇女に魔法障壁を貼り光の力を内側で収まるようにしてくれた。

俺は皇女をお姫様抱っこして脱出する事にして、入口で待っているクラリスと合流した。


「姫様!姫様はどうしたのだ!?」


「皇女は何かの儀式に使われていたようだ、生きてはいるが体の衰弱が激しいので、我が抱えて先に村に戻る、クラリスも馬で戻ってきてくれ」


「わかった!姫様を頼む!」


なんだかガンギルダの闇を垣間見たが当面は皇女の回復だ、急いで村に戻ろう。

俺とリブラは全速力で村まで飛んで戻ることにした。

隔日(火、木、土) の21時頃更新予定、筆が乗ったら他の日も投稿します。

月曜日は投稿お休みです。

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