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転生最強魔王の引退物語 ~最愛の部下と田舎でのんびり暮らしたい~  作者: 茶巾丸
第3章 魔王受難編

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23. 皇女近衛騎士団の依頼

ガンギルダの近衛騎士団を気絶させエルフの娘たちの力を借りて俺の家に連れてこさせた。

目を覚まして暴れられても困るので念の為全員ロープで縛り付けて動けないようにしておく。

しばらくすると隊長と思える人物が静かに目を開けて覚醒した。


「ん…ここはどこだ…?」


「目が覚めたか」


「貴様先程の魔王!クッ…拘束されているのか!?何が目的だ」


「まあ落ち着け、暴れられても困るから一旦拘束させてもらった、話を聞くためにな」


俺の言葉を聞き、隊長は周囲を見回した。

他の騎士たちも拘束されているが、全員生きているのを確認して彼女は不思議に思っている。


「しかし何故我々は生きている…先程の攻撃で死んだのではなかったのか…?」


「お前たちは死んだよ、ガンギルダの密偵はそう報告するだろうさ」


「ガンギルダの密偵…?どういう事だ」


「お前たちは監視されていた、恐らくガンギルダの密偵にな、理由は解らんが一旦仮死状態にしてここに運んだ、何か事情がありそうだったからな」


「貴殿が魔王バルテオスだとして最強最悪の魔王がなぜ私たちを助ける?人の命など塵とも思ってない悪魔だろうが?」


相手の問いに対してリブラが間に入って答える。


「魔王様は人の命を大切に思ってますよ、だから貴方達を助けるよう色々手を尽くしました」


「とりあえず、名前くらい教えてくれ、話を聞くためにな」


隊長は少し考えながら、命を助けられたと察しって俺の質問に答えてくれた。


「私は、ガンギルダ国の皇女近衛騎士隊長クラリスだ」


「クラリスかよろしくな、最初に伝えたが我が名は魔王バルテオスだ、元魔王だがな、そして隣にいるのは私の最側近であるリブラだ」


「はじめまして」


「皇女近衛騎士ということは、そちらの国には皇女がいるのか?」


「皇女様は我らの大事な方だ!貴様が手を出すと言うなら許さんぞ!」


「まあ、落ち着け…我はガンギルダ国の内情を知りたいだけだ、どうもそちらの国はあまりいい噂を聞かない、自国の臣民を苦しめ、国の周辺にいる人達を滅ぼそうとしているようにしか見えない、それは何故だ?」


クラリスは俺の言葉を聞いて、顔を下に向け悲しそうな表情を見せた。

しばらく沈黙が入った後に国の様子について静かに語りだす。


「国王様は変わってしまった…以前は民思いで子供たちも愛していた…だが今は子供のことなど気にもしていない、あれほど大事にしていた皇女様を辺境の地に幽閉し今は面会すら叶わない、我が身第一で国の政を決めている」


「変わったという事は、何かきっかけがあったというわけだ…それは何だ?」


「最初の異変は、正教国家ディス・パティールがガンギルダの領内に教会を作りたいと願われてからだ、貴族たちの進言で渋々要求を飲んだが、それから国が少しずつおかしくなり始めた、司祭がいつのまにか大臣の地位と入れ替わり政治にも関わるようになってからだ、国王が変貌したのは」


なるほど、元々ガンギルダはまともな国だったのか、話を聞く限り正教国家が裏で暗躍している可能性があるな。

その問題を取り除けばもしかするとまた元の国に戻るかも知れない。しかしどうやって切り込めばいいかまだアイデアが浮かばないな。


「ひとつ聞こう、貴方達騎士隊の様に国の事を想い、行動する者はまだ沢山いるのか?」


「なぜそんな事を聞く?国に忠誠を誓った我々は国の鉾だ、どんな命令だろうと完遂する」


「今回みたいに無駄に命を落とせと言われてもか…忠誠心が高いのはいいが忠義を誓う者達を無駄死にさせるような行動は感心できんな、できれば国王を一発ぶん殴ってやりたいところだ」


拳を握って右手から左で殴るような仕草を見せたところ、突然クラリスが笑い出した。


「フフッ…貴殿は面白い方だな、たかだか一兵卒の我々に対して命を案じてくれるとはな…」


「『いのちはだいじに』だ、死んだら何もかも終わりだろう、特に貴方達のような美しい騎士達が死ぬなんて勿体ない」


「なんだ?我々を口説いてるのか?残念だが私達は皇女に操をささげた身だ、女性としての自分は捨てた」


彼女たちを褒めていたら、なんかリブラの方でミシッと変な音がしたのでこれくらいにしておこう。

しかし、彼女たちの処遇に困るな、村で働かせてガンギルダの者に見つかると厄介だしな。

どうしようか考えていたところ、クラリスからある提案があった。


「捕虜となった身で、厚かましい願いだが貴方の人柄を偲んで一つ我らの願いを聞いては貰えないだろうか?」


「なんだ?」


「ガンギルダ領内のスタインブッケ領地に、我々が忠義を誓った皇女様が幽閉されているのだ、そこから姫様を救い出す手助けをして貰えないだろうか?」


「幽閉されているだけなら、別に手を出す必要もないだろう?何故助け出そうとする?」


「実は、ここ数年姫様との面会が拒絶されているんだ、国王の許可が得られずに会うことが叶わない、生きていることは確かだがどのような状態かも不明で、酷い扱いを受けているようなら助けたい、だから協力してもらえないか?」


「こっそりと忍び込むことはできないのか?」


クラリスは首を横に振り、まるで入るのは絶望的なような感じを見せる。


「姫様の幽閉されている建物の前に、怪物ヒュドラが護衛として就いており許可された従者以外誰も入られない、入ろうものならあっという間に食い殺される、しかも奴は普通の攻撃では死なないのだ」


ヒュドラか…たしか五本の首を落として再生を止めた後に殺す必要があるんだっけ。

普通の騎士達には確かに重荷だな、しかし助ける価値はあるか?いやあるな。

皇女をこちらの味方に引き入れてガンギルダ国を元に戻す計画を考えれば、この領地も干渉受けなくなるし今後の発展にも充分メリットは得られる。


「わかった、ひとつ貸しを作ることになるが助けに行ってやろう」


「本当か!?本当に助けてくれるのか!?」


「魔王に二言はない、ただもう夜になるから明日早朝でどうだ?行くのは我とリブラとクラリスだ、お主は他のメンバーを説得しておいてくれ、人数が多いと隠密行動が取りにくいのでな」


「わかった、他のメンバーの説得はまかせてくれ」


「明日の朝、日が昇る頃にクラリスはこの家に来てくれ、他のメンバーは空いてる家でとりあえず休ませておいてくれ、一日馬で走ってきたから疲れてるだろう」


そう言って拘束されていた全員の縄を解き、全員の目を覚まさせた。

ルナリーにクラリスと他全員を連れ出して空いてる家に案内するよう頼んでおいた。

彼女が明日までに全員を説得しておいてくれるだろう。


皆が去った後にリブラがクラリスの要求を聞いた事に不思議に思っていた。


「バル様、何故彼女の要求を聞いたのですか?」


「今後の村の発展に必要だと思ってな、皇女をこちら側の味方につければ、この領地を独立国として認めさせられるかも知れない、そういった将来の事も含めて天秤に駆けた結果だ」


「あの人達が美人揃いだから願いを聞いたとかじゃないですよね?」


珍しくリブラが嫉妬めいた事を言ってきた、確かに皇女騎士隊は美人揃いだ。

だけど俺の嫁候補はリブラだ、それは変わらない。


「安心しろ、俺の嫁候補はリブラだよ」


「そ…そうですか!なら別にいいんですけどねっ!」


ツンデレかっ!と突っ込みそうになったけど可愛いのでそのままにしておいた。

明日は早いし、準備して皇女救出作戦を完遂させようと色々と考えを巡らせていたら一日があっという間に終了してしまった。

隔日(火、木、土) の21時頃更新予定、筆が乗ったら他の日も投稿します。

月曜日は投稿お休みです。

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