表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
58/61

第53話 挟み撃ちにあいました

ポイント評価、ブックマーク登録、ありがとうございます!

やる気が出ます!!


「なんじゃ!? ありゃ!?」

「ゴブリンじゃ!!」

「ゴブリンの群れじゃ!!」

「なんか多いぞ!!」

「わしら、ワナにめられた」




 草原の中の道の向こうに、ゴブリンの群れがいた。

 人間のこどもぐらいの身長で、大きく尖った耳、土の色に近い苔と同じような色の皮ふ。腰には、ボロボロの何かの動物の皮を引きちぎって巻いている。手にはこん棒。

 不気味で下品な笑い声。


 もう駄目だと嘆く、おじいちゃんおばあちゃん。

 そうだよね。

 不気味で怖いよね。


 わたしも、そう思うけどアムールさんにまかされたんだもの。

 やれるだけ、やってみる!



「みなさん、わたしが〔正義の星屑ジャスティス・スターダスト〕を使って敵を混乱させるので、その間に草原に隠れてください」



 わたしはとても冷静に説明したつもりだった。

 それはもう、マジメに。

 なのに、みんなからツッコミが入った。




「「「「「ふざけるな! 勇者が“そんな魔法はない”と言うとったじゃないか!!」」」」」




 説明している間にも、ゴブリンの群れはどんどん近づいてくる。


 説明するのは、あきらめよう。

 実際に見てもらえれば、わかってもらえるよね。

 おじいちゃんおばあちゃんが「マジメにせい!」とか「現実を見ろ!」とか言っているのを全て無視して、わたしはゴブリンの群れに向けて魔法を使った。






正義の星屑ジャスティス・スターダスト!!」






 すると、空からたくさんの星屑が降ってきてゴブリンたちに命中。

 次から次になぎ倒されるゴブリンたちが、魔石に変わっていった。

 それでも、生き残ったゴブリンがたくさんいる。



「さぁ! 今のうちに、草原に隠れてください!!」






「「「「「はいぃぃぃぃぃ!!」」」」」






 おじいちゃんおばあちゃんは蜘蛛の子を散らすように、草原に隠れた。

 できれば、一か所に固まっててほしかったけど、ま、いっか。



「……ウォン」



 フェンが足元でお座りをして、右手を「ちょいちょい」と動かして何かを主張してくる。



(これは……おねだりだわ)



「いいよ。

 帰ったら、ウイロウね。この間の分も買いに行こう」


「ウォン♡」



 嬉しそうに返事をすると、小さなフェンの背中に黒い翼が生え、本来の大きな体になった。




漆黒しっこく羽交はがいフェンリル】




 フェンは、そう呼ばれる魔獣。

 とってもいい子なのに魔獣だなんて、いまだに信じられない。

 わたしにとって、フェンは甘いモノ好きの可愛いワンちゃんだ。


 フェンは翼を羽ばたかせて、ゴブリンの群れの中に降り立ち、まるでじゃれるように次々とゴブリンを倒していった。


 わたしは、フェンから遠い所のゴブリンを狙って「正義の光(ジャスティス・ライト)」で数体ずつ倒していった。



 ……それにしても、ゴブリンって挟み撃ちしてくるほど知能が高いの?

 うちの村には出たことないけど、弱い魔物って聞いたことがある。




「フギャギャギャギャ……」




 ゴブリンたちの最後尾から、大きく低い声が聞こえた。

 道を開けるゴブリンたち。

 現れたのは、三倍の大きさの太ったゴブリン。

 どう見ても、この群れのボスだった。

 そしてこの大きさで予想されることは…………。




「ゴブリンも、いっぱい集まれば、スライムみたいに合体するの!?」




(魔物って、不思議な生き物だね)



 と思ったら、草原に隠れたおじいちゃんおばあちゃんが「違う違う!」と言った。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ