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44話 深層攻略3日目 1


青空が広がり、所々に白い雲が浮かんでいる。


今日もとてもいい天気だ!



僕はカメラを片手に、みんなと雑談しながら草原を歩いていた。


相変わらず、昨日倒したモンスター(恐竜)達はこちらには近づいてこない。



「今日はモンスターが近づいてこないですね。視聴者の皆さん!今は歩いているだけなので、何か質問があったら答えますよ!」




<コメント>


■あれだけ派手に倒したからなw


■ビビってんだろw


■殺されるって分かってて、普通襲ってこないだろw


■モンスターに恐れられる星空チームw


■どんだけ強いんだよw


■トップクランがここで断念してるんだ。間違いなく星空は日本のトップチームだな!


■あれ?そういや外国語が流れなくなったな。


■昨日まで多言語が入り乱れていたのになw


■ソラさんが使っているカメラって、かなりの高機能なんですか?




どんどん流れるコメントから良さそうなのを拾う。


「昨日から、いきなりライブ視聴者数が2,000万人を超えまして。ホント視聴者さんには感謝感激なんですが、外国語のコメントは僕が読めないので申し訳ないんですが、日本語限定に設定させて頂きました。なので、外国の方はコメントに答えられなくてごめんなさい!・・・・・あとは、カメラですか?よく聞いてくれました!これは凄い高性能カメラなんですよ!誕生日プレゼントに、メンバーの皆で出し合って特注品を作ってもらった僕の宝物です!」




<コメント>


■そう言う事だったかw


■まぁ読めないんじゃ、邪魔でしかないもんな。


■つ~か!2,000万人はすげぇな!!!


■ライブ動画の視聴者数世界一じゃね?


■コメントを日本語限定に出来たり、ソラの顔ボカせたり、速い動きも追えてる。それでいて軽そう。凄い高機能カメラだな!!!


■ソラ!おめ!!!


■ソラ!2,000万人おめ!!!


■ソラさん!世界一おめでとう!!!


■ソラ様!おめでとうでごわすぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!




「ハハハ。ありがとうございます!・・・・・・・ん?何かデカいのがこっちに来ますね。」



前方を撮影しながら歩いていた僕は、左へとカメラを向ける。



どんどんと僕達に近づいてくるモンスターが一体いた。



大きい。


そして首がとても長い。


体長で25m位あるだろうか。


今までの恐竜モンスターのなかで一番大きかった。



「ずごいデカいですね!あんなデカいモンスターは初めてです!首も長いし・・・・・あれは映画で観たブラキオサウルスに似てますね!」



数十メートルまで近づいたブラキオサウルスは、突然止まるとその長い首を大きく反らし、一気に僕達へと頭を振り下ろした。




ドンッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!




目の前で、クウガが大楯で受け止めながら横へと流す。


ブラキオサウルスの頭はそのまま地面へと叩きつけられ、土煙が舞う。


受け止めたクウガの両足は、あまりの圧力で地面に軽く埋まった。



「クゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!いい攻撃だ!やるな!今度は俺の・・・・・・・・。」


「邪魔。」



嬉しそうに埋まった足を引き抜こうとするクウガに、スピカが横から押して倒す。



ブラキオサウルスは、頭を元の位置へと戻して、僕達を見下していた。



「まったく。こんなデカいだけのモンスター相手に遊んでられないわ。・・・・・そうね。たまには水の魔法を見せてあげる。」



そう言うと、スピカは右手をブラキオサウルスの上空へ向けながら呟く。



「・・・・・・・『超酸雨』。」



突然、ブラキオサウルスの上に紫色の雲のような物が現れた。


そしてその雲から雨が降る。


ブラキオサウルスの頭上にだけ、その雨が降り注いだ。


まるでシャワーの様に。


降り注ぐ雨は、体にあたり、白い煙が立ち上る。



「ギャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!」



ブラキオサウルスの悲鳴が上がった。



その雨にあたった体は、ゆっくりと、ゆっくりと体が溶けて崩れていった。



そして体の肉が全てなくなり・・・・・・・最後は骨だけになった。



スピカは右手を上げた手を降ろしながら、振り返って撮影している僕を見て笑顔で言う。



「何か、どこかの恐竜博物館みたいになったわね。」




<コメント>


■怖っ!!!


■マジ怖っ!!!


■何だよあの魔法は!怖えよ!!!


■溶けた!!!


■めっちゃ溶けてった!!!


■キモッ!!!


■えぐいわ!!!


■えぐすぎる魔法だな!!!


■あんなの水魔法じゃねぇよ!!!


■あぁ。夢に出てきそう。


■恐竜博物館じゃねぇよ!・・・・・まぁ分かるけどさ。


■綺麗に骨だけになったなwww


■このまま博物館に持ってったら、高値で売れそうwww




「・・・・・近くで見ると、骨だけでも迫力あるなぁ。」


僕は骨だけになったブラキオサウルスの足元まで行って、カメラと一緒に見上げる。



そのまま映していると、先の空から何かが大量に飛んできている。


「ん?何かまた来ますね。」



すぐにその飛んでいる物をズームする。


大群だ。


長い翼を広げて飛んで来ている。


しかもそのモンスターは、結構見た事のある定番の恐竜だった。



「皆さん!あのモンスターは知ってますよね!どう見てもプテラノドンです!」




<コメント>


■うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!すげぇ飛んで来てる!!!


■めっちゃ大群じゃん!!!


■見た事ある!見た事あるぞ!!!


■プテラノドン!プテラノドンだ!!!


■プテラノドン来た!!!


■こいつは映画で観た事ある!!!


■またまた結構感動している俺www


■空のモンスターはどうするんだ???


■どうやって倒すんだ???


■ソラ!大丈夫なのか???




「大丈夫ですよ。うちには遠距離のスペシャリストが二人もいますからね!」


「・・・・・また来たのね。昨日は何もしなかったから、今日は私が全部やるわ。」


そう言うと、スピカが前に出ていく。



僕は追いかけながら、斜め後ろのアングルからスピカを撮影する。


プテラノドンの方を見ると、もの凄い数だ。


近づくにつれて、その大群が黒い雲の様に日光を遮る。


スピカは左手を前に出して、プテラノドンの大群に指さすと呟いた。



「花火・・・・・・・かむろ。」



指先から紫色の光が出ると、空中にいるプテラノドンの大群の更にその上へとその光は打ち上がり・・・・・そして、そこで弾けた。



弾けた紫色の光は、多くの丸い光となって、広がりながら流れ落ちた。



無数の流れ星の様に。



その丸い光が、プテラノドンに当たると、大きな音をたてて爆発する。



ドンッ!ドンッ!!ドドドドドドドドドドンッッッッッッ!!!



飛んでいるプテラノドンの大群が爆発しながら次々に落下していく。



僕はスピカの斜め後ろで、その様子を撮影しながら視聴者に向かって言う。


「何か、本当に花火みたいで綺麗ですね!」




<コメント>


■綺麗じゃねぇよ!!!


■綺麗じゃねぇよ!!!


■綺麗じゃねぇよ!!!


■綺麗じゃねぇよ!!!


■綺麗じゃねぇよ!!!


■綺麗じゃねぇよ!!!


■綺麗じゃねぇよ!!!


■綺麗じゃねぇよ!!!


■綺麗じゃねぇよ!!!


■綺麗じゃねぇよ!!!




またまたツッコまれた。






「スピカさんお疲れ!」


「フンッ!こんなんじゃ全然疲れてないけどね。」



プテラノドンの大群は、全てスピカの魔法に撃ち落されて黒焦げになった死体が辺り一面に広がっている。


僕はプテラノドンの死体を撮影しながら先へと進む。


「しかしこの数凄いですね!全部黒焦げですよ。」




<コメント>


■何十匹もいたプテラノドンが魔法一発で全滅ってwww


■真っ黒こげじゃんwww


■どんだけ凄いんだよwww


■スピカちゃん凄すぎwww


■流石世界一の魔法使いですね!!!


■魔法って、すげぇ強力なんだな。


■私は【魔女の集い】に所属しているけど、こんな強力な魔法は使えないわ。特に最初の巨大なモンスターは、クラン全員で魔法を放っても倒せないわね。


■スピカちゃんウチに来てくれないかしら。


■トップクランが負け認めてるwww


■スピカちゃん最強だな!!!


■他の属性魔法も使えるんですか???




「スピカさん!視聴者さんからの質問で、他にも属性魔法は使えるんですか?」


スピカの横で歩きながら聞く。


「そうね。色々と使えるわよ。さっきは水魔法を使ったけど、例えばこういうのとかね。」


スピカは歩きながら掌を見せると、その上に小さい竜巻を出した。


「これが風魔法ね。色々と自分の魔力を応用すれば独自の魔法が使えるわよ。」




<コメント>


■はぁ~。勉強になるわぁ~。


■本でしか学んでこなかったからな。


■下層ソロからスピカちゃん観てるけど、ホント考え方が変わったわ。


■私も学び直す事にするわ!


■同業者がめっちゃ感心してるwww


■同業者もかなり観てるなwww


■そりゃそうだろ。深層なんて見た事ない探索者が多いんだから。


■まぁ魔法に関しては、スピカちゃんが最強だって事だwww




僕はコメントに答えながら森へと向かう。



プテラノドンを最後に、恐竜型のモンスターが僕達に襲いかかってくることはなかった。



日が徐々に沈み始めてきている。



森が近づき、そろそろ目的地まであと数キロという所で一匹のモンスターが現れた。



体長は12m位。



誰もが知っているあの恐竜だ。


恐竜の中では最強と言われている恐竜。


「もう少しで今日の目的地だったんですけど・・・・・最後に現れましたね。」



僕はそのモンスターにカメラを向けて言う。






「ティラノサウルスですね。」


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