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41話 深層攻略2日目 1


「♪~♪~♪~。」



僕は鼻歌を歌いながら草原を歩く。



今日も雲一つない青い空が広がっている。


とても気持ちがいい。



「ソラ!気分が良さそうだな!」


「まぁね~♪」


隣で歩きながらクウガが笑顔で話す。



初日は予想外の展開で、【ゲート】からほとんど進んでいない。


でも、得るものはとても大きかった。



ここは【異世界】という新事実。



まぁ、視聴者さんはこれが一番なんだろうけど、僕にとってはレミリアや魚人族との出会い。そしてこの島・・・・・【深層】の攻略目標である『支配者』の場所が分かったからだ。


未知の場所だと、どこに行けば遭遇できるのかが分からないから、頼るのは勘や予想や運になってしまう。


結局見つからなくて断念。という選択肢もあったから、それがなくなっただけでも凄い収穫だ。


レミリア曰く、この広い草原を真っすぐ森に向かって、森の先にある山の山頂付近にいるとの事。



僕達は先に見える森へと向かっていた。



「でも、昨日はいい出会いだったなぁ。・・・・・あっ!そういえば、レミリア達の最後のお礼。とてもかっこよかったよね!」


僕は立ち止まって仁王立ちすると、皆を見る。


「皆の者・・・・・礼!」



僕が叫んだと同時に、僕を含む全員が片膝を付いた。




「「「「「「 アッハッハッハッハ! 」」」」」」




<コメント>


■ふざけてるw


■和むなぁw


■あぁ!エイセイが跪いている!もうそれだけでカッコイイわ!!!


■私の前でやって欲しい!!!


■私の前で跪いて!!!


■何、このピクニック気分w


■ここ深層だぞ?いや、監獄島かw


■今、探索中なんだよな???


■緊張感の欠片もないチーム星空w


■ダンジョンとは比べ物にならない位、強い魔物やモンスターがいるっていうのに、まったくこのチームはw




やっぱりみんなと一緒に探索するのは、とても楽しい。


こういった移動中も探索の醍醐味だよね!



僕はカメラ片手に撮影しながら、緩い登りになっている草原を歩く。


緩い登りが終わると、今度は緩い傾斜に変わった。



すると、この島全体が見渡せるようになった。



「・・・・・何だあれ?」


思わず僕はカメラを向けながら呟く。



数キロ先に見えるのは、2m程だろうか、数十匹のモンスター。


そして所々に、もの凄く大きなモンスターがいる。


て言うかあれは・・・・・・・・。



「恐竜?」




<コメント>


■うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!モンスター発見!!!


■ひらけたと思ったら、いっぱいいる!いっぱいいるぞ!!!


■いやいやいやいや!あれ、どう見ても恐竜じゃん!!!


■でかいのも結構いるぞ!!!


■見た事ある!あれ!映画で観た事あるぞ!!!


■我々はここで断念した。あのモンスターは映画とかで観た恐竜並みにでかいし、凶暴だ。数匹は倒せたが、被害もとても大きかった。とてもじゃないが、これ以上先には進めなかったな。


■私達もここまでよ。大きすぎて魔法があまり効かないんですもの。すぐに逃げ帰ったわ。


■やべぇな!恐竜結構いるぞ!!!


■トップクラン達が断念した場所。星空は大丈夫なのか?


■俺達は信じているぞ!ソラ!


■星空だったら行ける!!!


■頑張れ!!!




2m程ある小型の恐竜がこちらに気づき、続々と近づいてきている。



僕はカメラをズームし、向かってくる恐竜達を拡大しながら話す。


「30匹以上かな?結構いますね。あの恐竜は映画やテレビでよく観たなぁ。確か『ヴェロキラプトル』だっけ?主人公との絡みが面白かったですよね。」




<コメント>


■何感想言ってんだよwww


■確かに面白かったなwww


■ソラ、お前本当に緊張感なさすぎwww


■お前一般人なんだぞ?噛まれたら、あっという間に死ぬんだぞ?


■オイオイオイオイ!結構来てるぞ!余裕ぶっこいてないで、はよ逃げろ!!!


■お前のそんな所、結構好きだぞwww


■よしソラ!リーダーなんだから、皆に指示だ!!!


■ソラ様!応援しているでごわす!!!




「さて。それじゃ、どうする?」


「今回は僕が行くよ。」



そう言うと、エイセイが向かってくるヴェロキラプトルへと歩き出した。



歩きながら右手を真っすぐに横に伸ばし、何かを呟く。


すると右手にアサルトライフルが現れた。



ヴェロキラプトルとの距離が400m程に縮まる。



エイセイは、アサルトライフルを構えると同時に叫んだ。



「let’s go!」




ババババババババババババババババババババババババンッッッ!!!!!!!



静かな草原に銃声が響き渡る。



フルオートで連続射撃された『魔力の弾』は、400m先にいるヴェロキラプトルを簡単に貫通していく。



銃声が絶え間なく鳴り響く。



30匹以上いたヴェロキラプトルは、一匹減り、二匹減り、三匹減り・・・・・エイセイとの距離が100m程になった頃には、全てのヴェロキラプトルが地面に倒れ、息絶えていた。



銃声がなくなり、静かな草原へと戻る。


エイセイは最後に倒したヴェロキラプトルまで近づいて確認すると、構えを解いてアサルトライフルを持った右手を下げる。


振り返って笑顔で言う。




「終わったよ。」




<コメント>


■キャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!


■キャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!


■エイセイィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィ!!!


■エイセイ様ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!


■素敵ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!


■すげぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!


■かっけぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!


■あの銃!ゲームで見た事ある!ゲームで!!!


■レッツゴーって言った!レッツゴーって!!!


■銃で瞬殺ってwww


■普通の銃じゃ絶対に効かないのに簡単に倒して草。


■魔力の弾だっけか。相変わらずズゲェな。


■それを無限に作るエイセイ。最強www


■やっぱりカッコいいな。悔しいけど。


■戦った後の佇まい。カッコいいな。悔しいけど。


■立ってるだけでカッコイイな。悔しいけど。




めっちゃ盛り上がってるな。女性ファンも結構いそうだ。



この遠征は【深層】攻略がメインだけど、『空ちゃんねる』のチャンネル登録を増やすのも目的の一つだ。


だから、常に興味のある話題は提供していこうと思っている。



今回も黒い灰になってドロップ品を落とさなかったので、そのまま先に進んだ。



倒れているヴェロキラプトルを、近くで撮影しながらエイセイに質問する。


「エイセイさん。視聴者さんが『魔力の弾』の威力に驚いています。どうやって作っているんですか?」


「ん?そうだね。口で言っても多分分からないだろうから、見せるよ。」



そう言うと、歩きながら右手の掌を見せる。



掌の上に、紫色の空気の様な物が浮かび上がると、一点に集約されて行く。


そして最後には、紫色の小さい玉が出来上がった。



「これが『魔力の弾』さ。」


「悔しいけど流石ね。ここまで繊細な魔力のコントロールは私でも出来ないわ。」


それを見ていたスピカが答える。


「フッ。まぁ僕は『ヒーラー』だからね。スピカ程強力な魔法は使えないから、銃の力を借りてるだけさ。」




<コメント>


■おぉぉぉぉぉ。弾だ。


■すげぇな。魔力の弾が出来たぞ。


■こんな感じで作るんだ。


■何か紫色の空気みたいなのが集まってきたけど、あれが魔力なの?


■同業者だけど、そうよ。あれが魔力よ。


■あんな使い方初めて見たわ。魔力を固形化させるなんて出来るのね!


■それを何十発、何百発モンスターに撃ちこむエイセイ。どんだけの魔力だよw


■世界一と言われている魔法使いのスピカちゃんが出来ないっていってるから、エイセイ以外誰も作れないなw


■レベル7の探索者で、人気俳優でモデル。どんだけだよw


■エイセイの横顔が素敵!!!


■エイセイ!好き!!!




エイセイをアップで撮っていると、足音が聞こえ、また恐竜が近づいて来た。


僕は向かってくる恐竜へとカメラを移す。



二匹向かって来ている。



今回は結構大きい。8m位はありそうだ。


サイの様な格好をしていて、頭に角が二本生えている。


これまたよく観た恐竜だ。



「接敵です。二匹近づいてきますね。でも、あれは結構メジャーな恐竜ですよね!トリケラトプスです!」




<コメント>


■またまたきたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!


■恐竜きたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!


■結構でけぇな!!!


■トリケラトプスだ!!!


■トリケラトプス来た!!!


■トリケラトプスwww


■ソラが言った通り、どう見てもトリケラトプスだなwww


■モンスターだけど、実物を見るとは思わなかったwww


■あいつは角を使って突進してくるぞ!!!


■あいつはもの凄く硬い!剣や斧も効かない!魔法で時間をかけて削るしかない!!!


■確かにトリケラトプスって硬そうだよな。


■さっきの恐竜もそうだけど、結構感動している俺www


■分かる!俺も出来たら生で観たいと思った!!!




ズンッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!




突然、凄まじい光と轟音と共に、地面が揺れる。


光った先をカメラで映す。


見ると、二匹いたトリケラトプスの一体が、黒焦げになって横たわっていた。


既に原形をとどめていない。



隣を見ると、いつの間にかエイセイは、肩に『ランチャー』をのせて構えていた。


ランチャーの先端には煙が出ている。



僕がカメラを向けているのに気づくと、エイセイは笑顔で言う。


「ちょっとデカそうだし、硬そうだったからね。ランチャー使ってみたよ。」




<コメント>


■ビックリした!!!!!


■いやいやいやいや!いきなり何やってるのこの人は!!!


■いきなりぶっ放しやがったwww


■めっちゃ凄い音した!!!


■ランチャー使ってみたよじゃねぇよwww


■ランチャーってwww


■下層ソロで使ったのは観たけど、もの凄い威力だなwww


■意外とエイセイ戦闘狂www


■8m位あったトリケラトプスが消し炭になってるwww


■どんだけ威力があるんだよwww




「よしソラ!今度は俺が行くぞ!」


「あっ!ずるい!」



そう言うと、残りのトリケラトプスに向かって、嬉しそうにクウガが駆けた。



それを悔しそうに見ているアカリ。




僕達の足元には、大楯とハルバートが転がっていた。




<コメント>


■あれ?気のせいか?盾と武器が転がっているぞ???


■あれ?おかしいな?クウガ何も持ってないぞ???


■あれ?変だな?クウガ手ぶらで走っているぞ???


■オイオイオイオイ!!!


■嬉しそうに走って行ったなwww


■またか?またなのか???


■あいつ、いい加減にしろよ???


■えっ?これまたツッコまないとダメなやつ???


■もう!何度も何度も言うけど、これはフリじゃないんだよ!フリじゃないんだからな!!!




僕は、走っている斜め後姿のクウガをズームする。



残り一体のトリケラトプスにクウガは近づくと、大きく叫んだ。






「かかってこいやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」






お約束の叫びがこだました。



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